高城山風致探勝林

 高城山（1,628m）は、はるか西の剣山と東の雲早山（くもそうやま）の間にあって、昔は人を寄せ付けない山岳として知られていましたが、剣山スーパー林道が開通してからは、気軽に高山の雰囲気を楽しむことができるようになりました。
 高城山風致探勝林は、高城山から北の六角峠を経て、東の西砥石権現に至る尾根の南東側に開けた約238haの森林からなっており、探勝、散策に適したブナを主体とする森林美を有するため、風致探勝林に指定されています。

 この風致探勝林を縦貫しているのが、総延長87.7kmと日本一の延長を誇る剣山スーパー林道で、夏期は那賀町木沢支所が補修を行っているので、登山者だけでなくライダーなどにも人気があります。ただし、冬期は原則として閉鎖されています。
 この風致探勝林の見所は、ブナの大木にヒメシャラやミズナラなどを交えた天然林の美しさであり、風致探勝林の一部（128ha）は、遊々の森（木沢ブナ林から学ぶ森）に指定されています。また、六角峠にはバンガロー、キャンプ場、レストハウスなどを備えた「ファガスの森」があります。
  更に、高城山山頂の東には、四国東部をカバーする高城山レーダー雨量観測所が設置されており、「ファガスの森」の東には、ボランティアが針広混交複層林の造成を目標に、森林の手入れをしている「ふれあい高城の森」があります。