列状間伐及び採材方法に関する現地検討会を開催しました
令和元年10月23日
安芸森林管理署
- 令和元年10月16日、北川村安倉の普当山国有林1111林班で「列状間伐と採材方法」の現地検討会を開催しました。当日は穏やかな天候にも恵まれ、管内の森林組合、林業事業体、町村並びに森林管理局署から53名が参加しました。
- 列状間伐とは、生産性向上とコスト縮減を図る間伐方法として、植栽列や斜面方向等に沿って直線的に一定の列(幅)を決めて伐採する間伐方法で、選木の手間が省け、伐倒時のかかり木の発生も抑制されることから作業効率が上がり作業の安全性も向上するほか、残存木の損傷を少なくできるメリットがあります。
- まず、列状間伐の検討会では、安芸森林管理署長から列状間伐の本格導入について、四国森林管理局資源活用課長から列状間伐の実施に伴う仕様書等の改正や考え方について、安芸森林管理署総括森林整備官から事業概要等について説明を行いました。
その後、1)列の方向を放射状(扇形)で実施した箇所、2)2伐4残で実施した箇所、3)架線系により実施した箇所へ順番に移動し、現地とドローンで上空から撮影した資料を見比べて実施状況等を確認するとともに、安芸森林管理署が作成した資料や事業実施者である(有)小松林材が路網系、架線系それぞれについて伐採列の設定手順や方法、具体の対処策等を詳細に取りまとめた資料に基づいて説明を行いました。
これに対して、参加者からは、列状間伐には様々な手法や考え方がある中で、扇型の列状間伐で伐採が集中する箇所ができずしかも残存幅を一定にする工夫が大変参考になった、ヒノキの場合だと枝が張るので2伐4残の方が作業がしやすくて良いと思う、架線系の伐採ラインの角度の付け方が理にかなっており実際に取り入れてみたい、また、全体的に見た印象としてはもう少し間伐してもいいのではないかなど、これまで実施してきた中での経験談等も交えた意見が出されました。 - 次に、採材方法に関しては、資源活用課及び安芸森林管理署の担当者から、1)造材のポイント、2)一般材と低質材の販売金額の違い、3)採材方法による材積、価格等の比較、4)実際の委託材における低質材の混入状況等について説明の後、「具体的に造材する材の長さは何メートルがいいのか」「現在の市場や買い手が求めてるものは何か」など、各事業体の関心の高さが感じられる意見が多く出されました。
- 安芸森林管理署としては、今回参加者から頂いた様々な意見を踏まえ、「列状間伐」の定着化に向けて、より効果的な間伐方法として技術の向上が図られるよう、管内の林業事業体や関係機関等とも連携を図りつつ積極的に取り組むとともに、活用型の保育間伐において一般材(用材)の割合がより多くなる採材方法の工夫・定着化にも取り組んでんでまいります。
列状間伐及び採材方法の説明の様子
ドローンで上空から撮影した列状間伐の実施状況
(参考)列状間伐及び採材方法に関する現地検討会資料
お問合せ先
安芸森林管理署
ダイヤルイン:0887-34-3155
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