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四国森林管理局

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    令和6年度 第2回国有林モニター現地説明会を開催

       林野庁では、幅広い国民の皆様に国有林についての理解を深めていただくとともに、意見交換など対話型の取組を通じてご意見やご要望をいただき、それらを国有林の管理経営に役立てることにより、開かれた「国民の森林(もり)」にふさわしい管理経営を行っていくことを目的として、「国有林モニター制度」を設けています。
       四国森林管理局では現在、令和6~7年度の2年間を任期とする国有林モニターを34名の方に依頼しています。
       12月7日(土曜日)、高知県いの町において、第2回国有林モニター現地説明会を開催し、「造林事業」、「獣害対策事業」及び「ICT活用」について、四国各地から御参加いただいた18名の国有林モニターの皆様にご説明するとともに現地をご覧いただきました。

    1. 再造林対策等の座学   

       午前中は「いの町 清水公民館」において、再造林の重要性や獣害対策についての座学を行いました。
       企画調整課より、国内の人工林資源は利用期を迎えており、資源の循環利用と森林の持つ多面的機能の発揮に向けて再造林を推進していく必要があること、育林事業者の不足や造林にかかるコスト負担、獣害の増加などにより再造林が進んでおらず再造林の低コスト化・省力化及び獣害対策の推進が必要であること、四国森林管理局では伐採と造林の一環作業システムの導入、大苗の導入、冬下刈りや下刈り回数の削減といった取組を行っていること、またシカ被害を中心とした獣害対策の取組について説明を行い、質疑応答を行いました。
       参加者からは、「日本の木が現在使い頃であることについて、もっと広く国民の常識になるくらい、あちこちで情報発信がされると、使う人が増えたり新しいアイデアが集まったりすると思う」、「林業はこれから他産業とどんどん連携すべきだと思う、今回は狩猟についてのお話もあったので、狩猟とうまく連携できたらいいと思った」等のご意見やご感想をいただきました。

    いの町清水公民館で座学

    2. 「集約化試験団地」現地説明会   

       午後は「葛篭谷黒滝山(つづらたにくろたきやま)231林班」に設定された「集約化試験団地」に移動して、「シカ用小型囲いわなの開発」、「早生樹の造林技術の確立」、「地拵省略による苗木の成長比較」、「大苗と施肥を使用した低コスト造林」等の取組の説明を行いました。当地は四国の中心的位置にあり、造林に関する各種技術課題について、1箇所のフィールドに集約し検証することで、効率的な実証作業及び現地検討会開催等による情報共有が可能な「見える化した試験地」として令和2年度に設定されました。
       冒頭、森林技術・支援センターより、シカ用小型囲いわな「こじゃんと1号」及び各種くくりわなの説明を行いました。囲いわなの組立てやヘイキューブと呼ばれる誘因餌の設置の実演に参加者も興味津々な様子で、「誘引捕獲のアイデアは素人でも捕獲確率が高くなるもので、素晴らしいと思った」といった感想がありました。
       続いて、集約化試験団地の見学を行いました。まず、当試験団地の概要について説明した後、「5種類の単木保護資材の比較試験」について、効果的な選定・設置に向けた設置功程や成長量等の検証について説明しました。続いて、「早生樹の造林技術の確立」について、コウヨウザン及びチャンチンモドキの造林技術確立試験地の見学を行い、参加者からは「コウヨウザンとチャンチンモドキは同じ仲間なのか」※といった質問がありました。
       その後、「地拵省略における苗木の成長量と下刈功程の比較」及び「大苗と施肥を使用した低コスト造林」の試験地を見学した後、ドローンにて試験団地全体を空撮し、鮮明な映像に参加者からは感心の声が上がっていました。

      
    小型囲いわな「こじゃんと1号」の見学 単木保護資材の見学

      
    早生樹「コウヨウザン」の見学
    「大苗と施肥を使用した低コスト造林」の試験地を見学  

    ※コウヨウザンはヒノキ科、チャンチンモドキはウルシ科の植物であり、異なるグループに属しています。

    3. まとめ   

       現地説明会全体を通して、「普段は立ち入ることができない国有林へ入り、現在行われている試験や開発した実物を実際に見ることができ、有意義だった」、「国民皆の財産である国有林について、苦労と工夫を重ねながら、あらゆる方面で活用しようと頑張っておられる事を見て感じることが十分に出来た」、「集約化試験団地の存在は知らなかったが、現地見学をしながらお話を伺えて良かったです」といった感想をいただきました。
       引き続き、モニターの皆様からいただいた御意見等を参考に、国有林の適切な管理経営を行い、多くの国民の皆様に国有林野事業への理解を深めていただけるよう努めてまいります。

     
    ドローンで集合写真


    集約化試験団地における取組については、森林・技術支援センターHPおよびグリーン四国2023年6月号に詳細を掲載していますので、
        よろしければご覧下さい
    ▶ 森林・技術支援センターHP
      https://www.rinya.maff.go.jp/shikoku/gijutu_c/index.html

    ▶ グリーン四国2023年6月号「集約化試験団地の試験結果中間とりまとめ報告」
      グリーン四国6月号
       ※クリックすると自動的にダウンロードが開始されます

    お問合せ先

    総務企画部 企画調整課 林政推進係

    ダイヤルイン:088-821-2160