R8 洋上アルプス
2026年06月09日(火曜日)
屋久島高校で学校登山に伴う事前指導を実施
屋久島森林生態系保全センターと屋久島森林管理署では、鹿児島県立屋久島高校において7月に予定されている学校登山(太鼓岩)に向けて、1年生64名を対象に登山マナー等の事前指導を行いました。
これは、学校登山に向けて意識を高めるとともに、安全な登山のため想定される危険とその対処法を学び、携帯トイレの利用目的と使用方法を理解することで環境保全について考えることを目的に実施しました。
はじめに、登山を楽しむポイントの一つとして、白谷雲水峡に自生している代表的な樹木や季節の花、地質等を紹介しました。次に、基本的な登山のマナーや注意事項を学んで貰いました。続いて、携帯トイレがどの様な物かについて説明をした後に、携帯トイレを利用するメリットと使用方法について設置の実演を行いました。
最後に、職業選択の一つとして生徒に林野庁を選んでいただけるよう、入庁案内を行いました。
今回の事前指導を通じて、生徒たちの登山マナーの向上と自然環境保全への意識を高めることができたと考えています。

登山の注意事項を説明(左)、携帯トイレの設置を実演(右)
2026年06月08日(月曜日)
第1回 屋久島森と人との共生ビジョン策定協議会
屋久島町総合センターにおいて、第1回「屋久島森と人との共生ビジョン策定協議会」が開催されました。
本協議会は、屋久島町の民有林が将来にわたって持続可能な社会づくりに貢献できるよう、森林の保全と利用についての明確なビジョンを策定するとともに、森林ゾーニングの考え方や区分の方法、管理と活用の方向性について検討を行うとことを目的としています。令和8年度はこれまでの検討結果を基にビジョン案をより具体化し、学識経験者や地域関係者、行政関係者等からの意見聴取を行います。
今回の協議会では、はじめに、令和7年度に提示された将来の目標と3つの基本方針をもとにビジョン案の承認を行いました。続いて、森林ゾーニング素案の改定案の説明を受けました。
参加者からは、「行為規制エリア等に指定された人工林は、施業ができなくなるのでは」「伐採に向かないエリアに指定されても事業者から見れば伐採ができる山はどうなるのか」「広葉樹の活用も考えていかなければならない」など活発な意見が出されました。
次回は、ゾーニングした図面を基に、代表的な箇所において現地検討会を実施する予定となっており、更なるゾーニングの具体化を進めるべく協議をかさねていきます。
屋久島の森林は、これまで林業を通じて住民らの暮らしと密接に結びつき、現在では観光を支える重要な役割も担っています。
こうした森林の恵みを将来世代へ継承していくためには、国有林と相互に補完し合う関係にある民有林におけるこのような取り組みにも、積極的に関与していくことが重要であると考えています。

協議会の様子(屋久島町総合センター)(左)、意見を述べる野邊署長(右)
2026年05月27日(水曜日)~6月05日(日曜日)
シャクナゲ開花期間における登山者指導を実施
屋久島森林管理署及び当保全センターでは、高山植物の盗掘防止など登山者のマナー向上を目的としたパトロールを、今年度も実施しました。
この取り組みは、例年5月下旬~6月上旬のシャクナゲの開花時期に合わせて実施しており、宮之浦岳や黒味岳など4つの登山コースにおいてチーム編成を行い、2日間延べ9名により実施しました。
今年は、例年より早く梅雨を迎え前半は雨が続いたことや、後半は台風6号の影響など天候に恵まれず、予定路線すべてのパトロールは出来ませんでしたが、今回初めて参加する職員もおり、屋久島の森林の現況や登山者の状況把握など多くの知見を得ることができたパトロールになりました。シャクナゲの開花を待ちわびた登山者は、屋久島の雄大な自然に触れられて満足そうでした。
今後も地域の関係者と連携しながら、安全で楽しい登山となるよう呼びかけていくこととしています。

晴天に恵まれたパトロール(左)、開花中のシャクナゲ(中)、シャクナゲと黒味岳(右)
2026年05月19日(火曜日)
令和8年度 屋久島世界遺産地域連絡会議 開催
屋久島環境文化村センターにおいて、令和8年度「屋久島世界遺産地域連絡会議」が開催されました。
本会議は、世界遺産地域の適正な保全管理の推進を図るため、関係機関が相互の連絡調整を行うことを目的に開催されるもので、環境省・林野庁・鹿児島県・屋久島町のほか、地元の関係機関が参加し開催されました。
はじめに、各機関から令和7年度の事業実績および令和8年度の主な事業計画について報告が行われました。次に、屋久島町や環境省から、屋久島山岳部保全利用協議会、屋久島町エコツーリズム推進協議会、西部地域の持続的活用に向けたワーキンググループなど、関連する協議会・検討会等の取組状況について情報共有が行われました。
続いて、屋久島世界自然遺産地域におけるモニタリング調査等の実施内容や、今後の進め方について協議されました。また、環境省と林野庁が連携し取り組んでいる花之江河における湿原保全対策について、これまでに実施した流水分布対策や地下水涵養・浸食防止対策などの試行的な保全対策の結果を踏まえ、有識者を交えながら今後の対策を検討していくことが報告され意見交換を行いました。
このほか、登山利用への対応や自然環境の保全対策、し尿処理に係る課題についても意見交換が行われ、特に、人件費等の維持管理費の高騰を踏まえ、効率的な運営手法の検討や利用者負担のあり方、関係機関の役割分担の見直しの必要性など、今後の対応について認識の共有を図りました。
屋久島の貴重な自然環境を次世代へ引き継いでいくためには、関係機関の連携が必要です。今後も引き続き、関係機関が一体となって、世界自然遺産地域の適切な保全と持続可能な利用の推進に取り組んでいきます。

地域連絡会議の様子(左)、挨拶をする山口計画保全部長(九州森林管理局)(右)
2026年05月13日(水曜日)・22日(金曜日)
中央中学校で森林教室を開催
屋久島森林管理署・屋久島森林生態系保全センターでは、屋久島町立中央中学校からの依頼を受け、5月13日と22日に1年生40名を対象に森林教室を開催しました。
初日は、屋久島環境文化研修センターにおいて、白濱森林整備官より「間伐は何故、必要なのか?」について、間伐が、立木の成長を促進し、さらには森林の保水機能が向上することで、土壌流出や災害発生の防止や軽減にも繋がる大切な作業であることを説明しました。その後、令和7年度に間伐を行った太忠嶽国有林(74林班)へ移動し、松井森林整備官、野田森林整備官による立木の伐採と搬出方法について、切株や路網を見ながら説明を行いました。
2日目は、梅見主事、蒔元技官より、屋久島の森林の扱われ方が時代ごとにどのように変化、発展してきたのかについて説明しました。その中で、現在の林業が、主伐から造林へと持続的に循環させていくためには、苗木生産が重要であり、その苗木の特徴と生産方法について説明し、実生苗と挿し木苗の2種類を紹介しました。その後、歌野森林技術指導官らによる指導のもと、生徒たちは、苗木づくりを体験しました。
参加した生徒からは、「間伐をすることで林内が明るくなっていた。」「苗木を作ってから育って伐るまでにたくさんの時間がかかることを知れた。」などの感想が寄せられました。
屋久島森林生態系保全センターと屋久島森林管理署では、今後も関係機関と連携・協力し、森林教室の協力依頼に積極的に対応していくこととしています。

立木の伐採方法について説明(左)、苗木生産について説明(中)、苗木づくりの様子(右)
2026年05月11日(月曜日)、15日(金曜日)
小瀬田小学校と宮之浦小学校で森林教室(屋久島型ESD)を開催
屋久島町立小瀬田小学校3・4年生18名と同宮浦小学校3年生23名に対して、屋久島森林管理署と屋久島森林生態系保全センターによる森林教室(屋久島型ESD)を実施しました。
はじめに、山中技官、能塚治山技術官補より「屋久島がなぜ世界自然遺産になったのか」をテーマに、屋久島の地形と気候が他の地域にない独自の自然環境であることが評価されて、世界自然遺産になったことや森林がどのような働きをしているのかについて説明しました。
次に、野田森林整備官らによる野外活動では、小瀬田小学校で飼育されているツマベニチョウを観察しながら、成長段階によって生活する植物が変わることや、なぜ棲み分けされているのか等を学びました。
宮浦小学校では、生き物と植物の関係性や、屋久島の多様な植生が多くの生き物の住みかとなっていることを学んだ後、校庭にいる身近な生き物が、どのようなところで生活しているのかを夢中になって観察していました。
屋久島型ESDは、屋久島を持続可能な社会にするために、島内の小中学生を対象に、屋久島の世界自然遺産(豊かな自然)を素材にした森林環境教育を通して自ら学び考え行動する力を高め、生きる力を育成することを目的としています。今後も関係機関と連携・協力し、継続して取組を進めていきたいと考えています。

屋久島の特徴について説明(左)、ツマベニチョウの卵を見つける児童たち(中)、生き物の観察の様子(右)
2026年05月07日(木曜日)
令和7年度 屋久島自然休養林の利用状況
令和7年度屋久島自然休養林(ヤクスギランド・白谷雲水峡)の利用者数について報告します。
年間の利用者数は120,405人(ヤクスギランド:53,156人、白谷雲水峡:67,249人)となり、令和6年度と比較すると約700人の増となりました。さらに、外国人による利用者は、令和6年度より1,333人増加の24,278人となりコロナ前の水準に戻りつつあります。
外国人の利用者が増加している要因としては、国際航空路線の回復と拡充や年間を通じて為替レートが、1ドル=140~150円台で推移し「割安な旅行先」というイメージが定着していることが伺えます。令和7年度は、欧州や豪州からの観光客が増加しました。背景として、世界的な旅行の傾向が「体験型の消費」へ変化していることがあげられ、屋久島自然休養林の利用者数の増加に繋がっていると考えられます。
※データ提供:屋久島レクリエーションの森保護管理協議会

2026年05月02日(土曜日)
白谷雲水峡「さつき吊橋と奉行杉コース」再開・協力金のキャッシュレス決済導入のお知らせ
令和6年の台風10号の被害により通行止めとなっていた、白谷雲水峡のさつき吊橋と奉行杉コースについては、4月中に災害復旧工事が完了したことから、令和8年5月2日より「さつき吊橋と奉行杉コース」の通行規制を解除しました。
また、4月1日の協力金改定以降、キャッシュレス決済の導入に向けた環境整備を行い、ヤクスギランドで4月17日から、白谷雲水峡では4月18日からキャッシュレス決済を開始しました。5月1日~5日までの利用状況は、ヤクスギランドで37.8%、白谷雲水峡で37.5%でした。
新緑の美しい季節を迎えました。白谷雲水峡ならびにヤクスギランドをご利用の際は、事前に天気予報や専用ホームページで最新の情報をご確認ください。また、安全対策を十分に行い、「ルールとマナー」を守ってご利用いただきますようご協力をお願いいたします。

開通したさつき吊橋(左)、奉行杉(中)、キャッシュレス対応のお知らせ(右)
2026年04月30日(木曜日)
縄文杉防護柵内への侵入者を確認 (冬季)
縄文杉周辺では、シカによる食害防止や登山者等の不用意な立入りを防ぐ目的で、防護柵を設置しています。これは、縄文杉の樹勢を維持し、世界的にも貴重な自然遺産を保全するために欠かせないものです。
昨年12月及び本年2月に、防護柵内への侵入者が確認されました。現時点では縄文杉への直接的な被害は確認されていませんが、人が立ち入ることで、土壌の踏み固めや根系への影響など生育に悪影響を及ぼすおそれがあります。
展望デッキや登山道を外れて立入禁止区域へ入ることはご遠慮ください。私たち一人ひとりの心がけが、貴重な自然を未来へ引継ぐ力となります。皆さまのご理解とご協力をお願いいたします。

令和7年12月7日 17時42分(左)、令和8年2月16日 15時26分(中)、令和8年2月16日 15時30分(右)
2026年04月01日(水曜日)
令和8年度 グリーン・サポート・スタッフ(GSS)活動開始
森林生態系保護地域の貴重な価値ある自然を将来にわたって維持していくため、GSSによる森林パトロールを週2日、2名体制で実施します。大株歩道など島内で管理されている登山道において、植生や著名木等の状況把握、登山者へのマナー指導、危険箇所の表示、簡単な歩道修理などを行いますので、ご理解とご協力をお願いいたします。

植物の状況把握(ヤクシマナミキ)(左)、危険箇所の表示等(中)、簡易な歩道整備(右)
登山者の皆様へ
屋久島の貴重な植物を守るため、
- 樹皮を剥ぐ、採取するといった植物を傷つける行為はやめましょう。
- 歩道から外れないよう注意しましょう。
- ごみは必ず持ち帰りましょう。
- トイレは決まった場所でしましょう。携帯トイレの利用をお願いします。
なお、植物等の異変を発見した場合は当保全センターへご連絡をお願いいたします。
2026年04月
令和8年度の業務計画と4月1日付け人の動き
当保全センターでは、令和8年度の業務を以下のとおり計画しています。
●森林生態系保護
- 職員とグリーン・サポート・スタッフ(GSS)による森林生態系保護地域の森林パトロール
- 屋久島世界遺産地域科学委員会等への参画
- 森林生態系モニタリング(中央地域の植生垂直分布、湿原等)
- 気象モニタリング(雨量、気温等)
- ヤクシカ被害対策(植生保護柵管理、有害鳥獣捕獲等)
●普及教育及び森林空間総合利用等
- 森林環境教育、「屋久島森の塾」等の実施
- 屋久島レクリエーションの森保護管理協議会等への助言・指導
●その他
- 関係機関等との連携・協力
- 「洋上アルプス」として当保全センターの取組等をホームページで広報
- 「年報」の発行

森林パトロール等(GSS)(左)、植生保護柵管理(中)、森林環境教育(右)
- 4月1日付け人の動き
【転入等】
主事 - 梅見 弘太郎(宮崎南部森林管理署)
係員 - 田中 晃大(宮崎北部森林管理署)
係員 - 蒔元 綾人(大隅森林管理署)
【転出等】
局技術普及課 技術開発主任官 - 奥村 克(森林再生指導官)
熊本森林管理署 総括治山技術官 - 木下 栄治(生態系管理指導官)
大分森林管理署 森林整備官 - 塩澤 翔(主事)
退職(再任用任期満了) - 古市 真二郎(行政専門員)
お問合せ先
屋久島森林生態系保全センター
ダイヤルイン:0997-42-0331




