このページの本文へ移動

九州森林管理局

    文字サイズ
    標準
    大きく
    メニュー
      

    沖縄森林管理署 

    署の特徴等

    1.管内の特徴

    当署が管理する国有林は、

        (ア) 沖縄島北部の国頭村、東村、名護市等を区域とする沖縄北部森林計画区
        (イ) 沖縄島中南部、慶良間諸島及び久米島等を区域とする沖縄中南部森林計画区
        (ウ) 西表島、宮古島及び与那国島等を区域とする宮古八重山森林計画区

    の3計画区からなり、イタジイやオキナワウラジロガシ等の亜熱帯性の森林が多く見られ、沖縄県内の森林面積の約 3 割 (勅令貸付地を除く)を占めています。
    また、沖縄島北部、西表島の国有林野においては、固有種を含む多くの気候帯又は森林帯を代表する原生的な天然林を保護
    管理すること等を目的とした森林生態系保護地域等を設定しています。
    その他、沖縄北部森林計画区には、沖縄県に対する勅令貸付地や米軍が使用する北部訓練場が存在しています。

    (1)保護林
       沖縄森林管理署の管内には、イリオモテヤマネコ等の固有種・希少種をはじめとする豊かな生物多様性を育む森林生態系
       等が見られることから、これを将来にわたって存続させていくために、国有林内に保護林を設定して適切に保護管理してい
    くことにしており、現在、沖縄島に「やんばる自然生態系保護林」、西表島に「西表島森林生態系保護地域」及び「ニッパ
       ヤシ植物群落保護林」の3つが設定されています。

    (2)勅令貸付国有林
       沖縄島北部の国有林のうち約 4,400 ha は、「沖縄の復帰に伴う農林水産省関係法令の適用の特例措置等に関する政令」
       に基づき沖縄県に無償貸付しており、これを勅令貸付国有林と表現しています。
       勅令貸付国有林は、琉球王国が管理していた「杣山(そまやま)」が起源になります。明治 12 年の廃藩置県を経て同 32
       年公布の「沖縄県土地整理法」により要存置国有林となり、同 41 年の「国有林野法」施行に伴い国有林に編入されまし
       た。同42年「勅令第 32 号」に基づき、同年から 80 年間植栽等を目的に沖縄県に無償で貸し付け、以来、県営林として管
       理経営してきました。
       平成元年 5 月の貸付契約期間終了を前に沖縄県は、林野庁をはじめとする国の機関と協議の結果、引き続き 60 年間従前
       と同一の条件で無償貸付することが合意され、平成元年 4 月 26 日、沖縄県知事と当時の沖縄営林署長との間で貸付契約の
       調印が行われました。

       貸付期間:平成元年 6 月 1 日から平成 61 年 5 月 31 日まで (60年間)
       面積:約 4,400 ha (平成元年契約時)
       現在面積:約 4,400 ha (平成 27 年 4 月現在)

    (3)米軍北部訓練場
    林野庁所管の沖縄島北部国有林においては、平成8年12月の「沖縄に関する日米特別行動委員会(SACO)」の最終報告に
       基づき、米軍が北部訓練場として使用してきた約6,900haのうち、その一部が平成28年12月に返還され、その後、沖縄防衛
       局の支障除去措置を経て、平成29年12月25日に引き渡しが行われました。

     (4)その他
    西表島の国有林には、昭和53年に設定された「西表島自然休養林」、また、平成12年4月に林野庁が巨樹・巨木百選とし
      て公表したサキシマスオウノキ及びオヒルギが見られます。


    2.国有林野の管理経営の方針

    (1)国有林野の管理経営について
       国有林野については重視するべき機能に応じて山地災害防止、自然維持、森林空間利用、快適環境形成、水源涵養の 5 タ
       イプに区分し、公益林として管理経営することとしています。

    機能類型(図)

    機能類型区分

    機能類型区分の考え方

    管理経営の考え方

    山地災害防止
    タイプ
    山地災害防止及び土壌防止保全機能の発揮を第一とすべき森林 根や表土の保全、下層植生の発達した森林の維持
    自然維持タイプ 原生的な森林生態系や、希少な生物の成育・生息する森林など属地的な生物多様性の発揮を第一とすべき森林 良好な自然環境を保持する森林、希少な生物の成育・生息に適した森林の維持
    森林空間利用
    タイプ
    保健、レクリエーション、文化機能の発揮を第一とすべき森林 保健・文化・教育的利用の形態に応じた多様な森林の維持・造成
    快適環境形成
    タイプ
    快適な環境の形成の機能の発揮を第一とすべき森林 汚染物質の高い吸着能力、抵抗性がある樹種から構成される森林の維持
    水源涵養タイプ 水源の涵養の機能の発揮を第一とすべき森林 人工林の間伐や伐期の長期化、広葉樹の導入による育成複層林への誘導等を推進し、森林資源の有効活用にも配慮



    (2)管内の森林計画区別の方針

        (ア) 沖縄北部森林計画区
          当地域の国有林野は、亜熱帯特有の気候、土壌等の自然条件下にあり、沖縄島の重要な水源地であるとともに、約 3 分
          の1 が米軍北部訓練場となっています。更に、ノグチゲラ等の貴重な動植物が生息・生育しており、森林の取扱いについ
          ては慎重な配慮が必要です。
      
     (イ) 沖縄中南部森林計画区
          当地域の国有林野は、すべて潮害防備保安林です。また、慶良間諸島は慶良間諸島国立公園に指定されていますので、
          気象害防備エリアとして国土の保全その他国有林野の有する公益的機能の維持増進に重点を置き、管理経営します。
        
        (ウ) 宮古八重山森林計画区
          当地域の国有林野には、保安林、国立公園、史跡名勝天然記念物、森林生態系保護地域、自然休養林などが指定され、
          また、特別天然記念物イリオモテヤマネコ等の貴重な動植物が生息・生育しています。このため、自然環境の保全形成、
          風致景観の維持及び保健休養機能の高度発揮を基本とし、自然休養林内においては施設の整備充実を図ることとしていま
          す。

         (3)機能類型別国有林面積(図) (ha)

    機能類型区分

    沖縄
    北部

    沖縄
    中南部

    宮 古
    八重山

    山地災害防止
    タイプ

    2

    1,906

    1,908

    自然維持
    タイプ

    20,682

    20,682

    森林空間利用
    タイプ

    1

    1

    快適環境形成
    タイプ

    水源涵養タイプ

    4,581

    1,885

    6,466

    機能類型設定外
    面積

    7,377

    7,377

    11,958

    2

    24,474

    36,434



    お問合せ先

    沖縄森林管理署

    住所:沖縄県那覇市壺川3丁目2-6壺川ビル3階
    TEL:098-918-0210
    FAX:098-918-0211

    PDF形式のファイルをご覧いただく場合には、Adobe Readerが必要です。
    Adobe Readerをお持ちでない方は、バナーのリンク先からダウンロードしてください。

    Get Adobe Reader