お知らせ(令和3年度)
大原中学校三大行事「西表島横断」を支援
令和3年11月13日に、竹富町立大原中学校の三大行事(仲間川筏下り、西表島横断、古見岳登山)のひとつである「西表島横断」が開催され、生徒や保護者、地元ガイド等で71名が参加し、林野庁からは西表森林生態系保全センター4名、沖縄森林管理署1名、大原森林事務所1名の職員が参加し、計77名の参加者となりました。
この行事は、西表島の雄大であり過酷な自然についての理解を深め、「郷土の自然に親しみ、郷土を知り、郷土に誇りを持つ生徒」の育成を目的として、39年前から開催されており3年に一度開催されています。
当日は早朝5時半に大原中学校へ集合し、点呼や体調の確認を行った後、大型バス等で浦内川河口まで約1時間かけて移動し現地にて7班に分かれ観光船2艘で軍艦岩へ向かい西表島横断が始まりました。道中はアップダウンの激しい山道や川辺を渡るなど足場の悪い箇所もありましたが、参加者みんなで助け合い励まし合い総距離13.2kmを踏破しました。当日は時折小雨の降るあいにくの天気となってしまいましたが、山道の歩行中も歌い合ったり笑い声も聞こえ全員元気に踏破することができ、参加者全員にとって思い出深い体験になったと思います。
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水辺でひと休み | 足下に気をつけて進行 | 終点に到着! |
西表小中学校「秋みつけ」を支援
11月10日(水曜日)、西表島の西表国有林において、西表小中学校小学部の行事「秋みつけ」が開催され、児童19名、教員5名の参加のもと租納森林事務所森林官及び西表森林生態系保全センターの職員が講師として参加しました。
この行事は、日本で一番大きいドングリが実るオキナワウラジロガシのドングリ拾いや、植物、生物を観察し子供たちの自然に親しむ心を育み、山の散策を通し自然に親しみながら、季節の変化に気づくことを目的としています。
はじめに森林官から、オキナワウラジロガシや世界最大の豆と言われているモダマのサヤや種を説明し西表島の自然の魅力を伝え、天候に恵まれて心地よい環境の中で、ドングリ拾いや林内にいる生物や植物を観察し子供たちはドングリだけでなく初めて見る不思議な葉っぱや葛にも興味津々で、楽しく自然と触れ合うことができました。
その後、展望台へと移動し森林官、センター職員による森林教室を開催し、互生、対生等の葉っぱの付き方などの説明を行い、生徒からは「花に雄しべと雌しべがあるように木にもありますか」、「樹液はなぜ出るんですか」など子供たちの積極的に手を挙げて元気に質問する姿がとても印象的でした。
最後に、展望台からの絶景を眺めながらお弁当を食べ森林観察を行いながら下山し、それぞれの「秋」をみつけることができました。
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元気いっぱいの子供たち秋を見つけている途中 |
船浦中学校三大行事「西表島横断」を支援
令和3年10月30日、竹富町立船浦中学校の三大行事「西表島横断」が開催されました。参加者は生徒、保護者等で90名を超え、林野庁からは西表森林生態系保全センター2名、沖縄森林管理署1名、租納森林事務所1名、計4名の職員が参加しました。
この行事は、西表島の自然についての理解を深め、守っていこうとする態度を養うことや、助け合いや励まし合う心を育て友情の輪を広げること、目標達成に向かう忍耐力を養うこと、感謝の心を育むことを目的としています。
この西表島横断は浦内川の船着き場から船で約20分上流に進み、軍艦岩に到着後、大富口まで12km以上の山道を歩行する行程です。
学校の職員や関係機関、保護者で実施した10月9日の事前踏査の際は、蒸し暑く体力を消耗しやすい環境だったことから不安もありましたが、三大行事本番の10月30日は、天候にも恵まれ涼しく、最後まで生徒たちも明るい表情で全員無事にゴールしました。長距離移動で疲労もありましたが達成感もあり、周りを見渡しても清々しい笑顔と笑い声で溢れ、参加者間での絆が深まったように感じました。
生徒たちだけでなく、参加した学校の職員、関係機関、保護者にとっても大切な思い出になりました。
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船から下りて出発! | 遠くに滝を眺めて休憩中 | 思い出を胸に解散 |
密猟対策パトロール実施
令和3年7月26日に世界自然遺産に登録された西表島には多くの野生生物が生息しており、特に希少な生物は種の保存法や自然保護条例、天然記念物に指定された生物は許可なく採取することが禁止されています。
しかしながら、過度な採取や違法等のおそれがあり生態系への影響が懸念されています。
このような背景から沖縄森林管理署では、10月15日から11月2日まで西表森林生態系保全センター、環境省、竹富町、駐在所と合同で密猟対策パトロールを行い、多くの入林者へ密猟禁止の啓発活動を実施しました。
過去には、昆虫を採集するために過度に損傷されたスダジイの木が2箇所で確認され、このような身勝手な行為が今後行われないように、各行政機関と連携しこれからもパトロールを継続して実施していくこととしています。
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入林者へ普及啓発活動の説明中(夜間) |
沖縄・奄美の世界自然遺産登録決定
令和3年7月26日、「奄美大島、徳之島、沖縄島北部及び西表島」の世界自然遺産登録が決定されました。国内では2011年に登録された東京都の小笠原諸島に続き5箇所目の登録となります。
今回登録された4島には、国の天然記念物のアマミノクロウサギ(奄美大島・徳之島)、ヤンバルクイナ(沖縄島北部)、イリオモテヤマネコ(西表島)など希少種が生息しており、絶滅危惧種は95種、固有種は75種に上り、国際的にも希少な生物多様性の保全に重要な地域と評価されました。
沖縄森林管理署は今回登録された中で、沖縄島北部と西表島にある国有林を管理しており、多くの区域が世界自然遺産地域となったことから、美しく貴重な生態系を後生に繋ぐ使命感を一層感じております。
今後も森林の適正な保全利用はもとより、ロードキル対策や入込者の制限等の課題解決に向けて関係機関と連携し対応することとしています。
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大自然が広がる「やんばる」(沖縄島北部) | 青と緑のコントラストが美しいイダの浜(西表島) |
お問合せ先
林野庁 九州森林管理局 沖縄森林管理署
担当:総務グループ
TEL:098-918-0210
FAX:098-918-0211