カンムリワシ
分類 |
ワシタカ目 ワシタカ科 |
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カテゴリー |
絶滅危惧種 |
環境省版カテゴリー |
絶滅危惧種 |
特記事項 |
国指定特別天然記念物国内希少野生動植物種 |
分布概要 |
インド、スリランカ、インドシナ、中国南部、ビルマ、マレー半島、フィリッピン、台湾、などに分布し、日本では石垣島、西表島で周年生息し、与那国島にも生息の確認がある。 |
形態的特徴 |
全長約55cmノスリくらいの大きさである。全身は茶褐色が強く、ずんぐりしている。翼及び尾の幅は広く、頭部は白と黒のまだら模様で後頭部の羽毛は長く冠状の羽になる。翼には小さな白い斑点があり、下面は茶褐色で白い斑点と細い褐色の横斑点がある。目先からろう膜にかけては黄色で、若鳥は全体的に白っぽく体の上面や翼には褐色の斑点がある。尾には2本ないし3本の黒褐色の横おびがある。 |
生態的特性 |
冬季には森林地域から沿岸部に移り、道路脇の電柱、海岸や水田付近、伐開された林縁などの枯木に止まって餌が近づくのを待ち続ける「待ち伏せ型」の餌の取り方を行う。餌は主にヘビやカエル、サワガニなどを捕食する。主に繁殖時期は「フィッフィッフィー」と鳴きながら飛び回る。営巣記録は、1981年4月下旬に西表島で巣が発見され、巣はツルアダンが密生したイタジイの大木で、地上から12mの位置に営巣が確認された。巣の産座には青葉が敷かれ、卵は1個で、色は乳白色の地に濃い褐色や灰褐色の不規則な斑紋が散在し、大きさは大きめの鶏卵くらいと報告がある。 |
生息条件 |
繁殖期には広葉樹林帯が広がった海岸近くの山地で営巣する。また、繁殖期以外には水田、休耕田、牧場近くの林や道路脇の電柱などで見られる。エサを取る場所は湿地、草原とそれに隣接した樹林のある環境が必要とされている。 |
学術的評価 |
南アジア熱帯系要素をもつワシタカ類の北限に分布する種である。 |
その他 |
一地域に固着する傾向が見られ、ひたすら待ち続ける効率の悪い「待ち伏せ型」のエサの採り方や一腹一卵の繁殖効率の悪さなどの生態的特性を抱えており、環境変化への対応が弱い特徴がある。 |
お問合せ先
沖縄森林管理署
住所:沖縄県那覇市壺川3丁目2-6壺川ビル3階
TEL:098-918-0210
FAX:098-918-0211