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九州森林管理局

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    「草刈りロボット実演現地検討会」開催(令和7年11月7日)

    11月7日、当署音羽山国有林1林班において、宮崎県東臼杵農林振興局、門川町、日之影町の各自治体担当者6名、各事業体から9名、九電グループ関係者14名、西都児湯森林管理署職員5名、当署職員10名の総勢44名による草刈りロボット実演現地検討会を開催しました。
    当検討会は草刈りロボットを通じて多くの林業関係者が意見交換を行い、新しい林業に向けて民国連携による普及・促進に取り組むものであり、今回、九州電力のご協力により実現したものです。

    当日は、快晴に恵まれた天候の中で、まず、松永宮崎北部森林管理署長から「重労働である下刈作業における機械化の普及が課題となっており、実現できれば省力化、軽労化、そして安全対策にもつながることから、この検討会を通じて参加者皆さんの率直なご意見をお願いする」と挨拶し、その後、九州電力による草刈りロボットの概要や操作方法の説明の後、実際に草刈りロボットを使って実演していただきました。
    実演終了後の参加者との意見交換では、「雨の日は使用できるのか?」、「GPS機能は付けられないのか?」、「刈高は調整できないのか?」など、参加者からは熱心な質問・意見があり、有意義な検討会となりました。

    最後に、山川森林技術指導官から「今回の検討会を機に、造林作業の省力化や軽労化に向けて情報共有を密にして民国が連携し、機器の普及に取り組みましょう」と総括を行い、実演現地検討会を終えました。
    当署では、今後も更なる林業への様々な施策の実証等を行い、新しい林業の技術について民国連携して取り組むこととしています。

    令和7年度みやざき林業大学校(長期課程)研修

    10月28日、宮崎県林業技術センター(美郷町)において「令和7年度みやざき林業大学校研修」に宮崎北部森林管理署職員が講師として出席しました。
    この林業大学校は、宮崎県が平成31年度に将来の林業経営を担う有望な人材を育成するために開校され、今年度は15名の研修生を受け入れ1年間にわたり、座学、資格取得、実習を経て、林業に関する様々な就職先に林業の担い手として活躍されることが期待されます。



    まず、山川森林技術指導官が「国有林における林業」、森林の公益的機能重視を基本とする機能類型ごとの施業方法や国有林が実施している取組等について講義を行いました。
    続いて、「林業労働災害防止のための安全管理」では、宮川次長より林業労働災害の現状や当署の安全管理体制、職員及び各事業体への安全指導等、災害事例を紹介しながら労働安全災害防止対策の重要性について講義を行いました。
    最後に当署のICT推進室の若手メンバー職員が、ICT機器の紹介や使用方法を説明し、実際に施設近くの現地に出向きOWL(森林3次元計測システム)での計測を体験してもらい、計測したデータを基に解析方法や解析結果を説明し講義を終了しました。
    今回の研修生は若い世代も多いということで最新技術には特に興味が高かったとことが伺え、機械操作など熱心に体験し、体験終了後も活発な質問等が出されなど大変有意義な講義となりました。
    当署では、将来の林業を担う若い世代への人材育成の為、外部からの要請等を積極的に受け入れており「新しい林業」の推進定着に向けて地域林業に引き続き貢献していく考えです。

    宮崎県東臼杵農林振興局と林業技術センターとの意見交換会

    10月2日に、宮崎県東臼杵農林振興局及び宮崎県林業技術センターと意見交換会を実施しました。
    当日は、東臼杵農林振興局職員9名、林業技術センター職員6名、当署職員8名、森林技術・支援センター職員2名により行われ、まず、管内の音羽山国有林センダン試験地の現地視察を金津圭介森林技術・支援センター所長の説明により行いました。
    本試験地では人工植栽した箇所よりも天然更新したセンダンの成長が優れていることが分かっていますが、参加者からこれまでの施業に関する質問が多くあり、天然更新したセンダンの成長の良さに驚いた様子でした。



    続いて宮崎北部森林管理署へ場所を移し意見交換会を実施し、まず、情報提供ということで森林管理署からは令和7年度の事業概要や取組事項の説明を行い、その後、東臼杵農林振興局からは宮崎県の豚熱対策や近年増加している松くい虫被害対策の状況等についての説明、林業技術センターからは試験研究などの紹介や林業大学についての情報提供があり、その後の懇談でも林業大学の入校に関する話題、松くい虫被害関係、ICT関連など活発な意見、質問があり有意義な意見交換会となりました。
    喫緊の課題でもある松くい虫対策を始めとする地域の森林・林業を取り巻く情勢は依然として厳しいものがありますが、これからも宮崎県と連携しながら地域の森林・林業の発展に貢献できるよう取り組んで参ります。

    令和7年度第14回耳川フェスティバル in 日向

    令和7年8月24日に宮崎県日向市にある「道の駅とうごう」を会場として、「第14回耳川フェスティバル in 日向」が開催され、18人の子供たちが訪れました。当署からは4名の職員が参加し、森林の役割等について森林教室を実施しました。
    この耳川フェスティバルは、耳川流域住民に森林の役割の座学や水辺での体験を通じて、耳川流域の重要性を再認識してもらうと共に、耳川流域内の交流を深め、耳川の現在の状況やあるべき姿を共感してもらうことを目的として平成24年から開催されています。
    今年は直前の台風接近もあり開催が危ぶまれましたが、当日は天候にも恵まれ無事開催することができました。子供たちも元気いっぱいの様子で耳川流域について学んでいました。



    当署が行った森林教室は、紙芝居「雨水のぼうけん」や林野庁×うんこドリル「うんこドリル 森とくらし」を使って、私たちが森林からどのような恩恵を受けているのか、短い時間で説明し、けん玉などの木製玩具や木製はがき、翼を持った種の模型キット、カードゲームZORING(ゾーリン)をプレゼントしました。
    森林教室ではクイズに積極的に参加してもらったり、空き時間にはさっそく木製玩具で楽しそうに遊んでいる姿も見られたり、子供たちからは「楽しかった」「紙芝居が面白かった」などの声も聞かれ、耳川流域の自然の大切さを学ぶ夏休みの楽しい思い出になったのではないかと思います。

    中学校の生徒さんが消波ブロックに描画 ~日向市美々津~

    令和元年の台風8号により被害を受け復旧工事に当たっていた日向市美々津の浜山地区治山工事が、このほど完成しました。この工事は、太平洋の荒波から農地等を守るため消波工や護岸工などを施工したもので、この中には消波ブロックの5基に日向市立美々津中学校の生徒さんが描画したものが設置されています。
    今回の消波ブロック描画にあたっては、事業の目的や土木建設業の内容を知ってもらおうと、受注者である株式会社七組が企画し、工事現場の近くにある美々津中学校に描画のお願いをしたものであり、事前に工事の意義などについて説明し、こころよく3年生の卒業記念として引き受けてくれたものです。



    消波ブロック5基には、美々津中学校の校章を中心として両側には好きな言葉や波、灯台などが描かれており、美々津中学校のホームページには「なかなか経験することのない今回の事業に参加させてもらい貴重な卒業前のすばらしい思い出になったと思います。いつの日か、海岸に設置された波消ブロックに描かれた絵を思い出すことがあるでしょう。そして、このような建設業の方々の努力があって社会の様々な安全が保たれていることにも気づくことができたのではないでしょうか」との感想が掲載されていました。



    今回の企画により、治山工事の重要性が美々津中学校の生徒さんにご理解いただくとともに、地域への貢献もPRできたのではないかと考えています。
    なお、この工事においては、同箇所の農業用水路も被害を受けていたことから、日向市と調整し当署が消波工等、日向市が水路の復旧工事を民国連携で実施しました。
    お近くを通る際は、一度、見物してみてはいかがでしょうか。

    宮崎県西臼杵支庁との意見交換会実施

    7月23日に、宮崎県西臼杵支庁林務課と意見交換会を実施しました。
    この意見交換会は、令和5年度まではコロナ過で実施されていませんでしたが、令和6年度から再開され本年度も開催しました。
    当日は、宮崎県西臼杵支庁林務課職員8名と宮崎北部森林管理署職員8名により行われ、まず松永眞弥署長より、「忌憚のないご意見等をお願いし、お互い連携を密にして地域の森林・林業の発展に取り組みましょう」との挨拶があり、その後、本会参加者の自己紹介の後、宮崎北部森林管理署の各担当者から令和7年度事業概要や取り組み事項の情報提供を行い、その後、西臼杵支庁林務課から令和7年度の各種事業概要などの情報提供がありました。最後の質問要望では低コスト造林に関して国有林での低密度植栽、筋刈り実施状況や目隠造林に関する質問、また、植栽した苗木の活着状況や地域の苗木生産に関する情報、更に林業専用道日出線整備に関する要望などもあり有意義な意見交換会となりました。
     当署では、今後も県や市町村の関係者と意見交換会などを通して、森林・林業の取り巻く情勢などについて相互に情報共有を図り、連携・協力・支援による各施策の推進に向けた取り組みを実施してまいります。
    (※宮崎県西臼杵支庁管内は、五ヶ瀬町・高千穂町・日之影町)


    (西臼杵支庁との意見交換の様子)

    ICT技術の現場定着に向けた意見交換会~宮北署ICT推進室の取組~ICT技術の現場定着に向けた意見交換会~宮北署ICT推進室の取組~

    令和7年7月17日、18日、大分署から3名来署され、ICT技術の現場定着に向けた意見交換を実施しました。当日は、地上レーザ計測機の基本的な操作説明から、データ結合・処理のコツ、ICT推進のために必要なこと、目的と手段に関する考え方等、現場担当者の視点で意見交換を行い、多くの意見が出され大変有意義な時間となりました。


    宮北署ICT推進室は、(1)人手をかけずに林業ができること、(2)ICTの技術者を育成すること、(3)取組を通した人材育成をすること。これら3つのことを目的に令和4年度に立ち上げられました。

    宮崎北部地域の林業および業務の効率化を目指して、ICTに関する技術の習得、地域関係者と連携した普及活動等に取り組む中で、自ら課題を見つけて実践することができる人材が次々と生まれています。人材育成の結果を判断するのは難しいですが、一番大事なことは自分で「経験」することです。
    宮北署には、ICTを教える「経験」を積んだ技術者と、取り組みを進められるノウハウがあります。現在ICT技術の活用についてはいろんなところで取組が進められていますが、特定の人・分野に集中した「点」での取り組みになってしまいがちです。各自の取組を「点」だけではなく、業務と業務、人と人とをつなげる「線」に、そして、各地域で「点」として取り組まれていることを、情報共有して「面」の取組みにしていくことが大事だと考えています。

    ブナハバチ調査

    令和7年7月14日から7月15日までの2日間、五ヶ瀬町の向坂山・椎葉村の扇山(林道不通により後日調査予定)及び白鳥山周辺にて森林総合研究所指導のもと、ブナハバチによるブナの被害状況調査を実施しました。
    ブナハバチは、幼虫の時にブナの葉を食べる害虫です。単年度の被害では、ブナが枯れることはほとんどありませんが、数年にわたって葉が食べられた場合はブナが枯れてしまうこともあるため、2016年から調査を実施し、被害状況の把握に努めています。
    以前は2年周期でブナハバチの大発生が繰り返されていましたが、ここ数年は、多少被害を受けたブナはあるものの、「甚大な被害」は見受けられていません。
    いまだはっきりとした被害周期がわかっていないため、今後もブナハバチの被害把握に努めるとともに、引き続き被害状況を注視することとしています。

    被害状況調査実施中の様子 被害状況調査実施中の様子 被害状況調査実施中の様子

      被害状況調査実施中の様子

    令和7年度安全大会を開催

    職員の安全意識を高めるため、7月1日に日向市日知屋公民館で安全大会を開催しました。
    会議の冒頭署長からの安全・健康に関する挨拶後、局長メッセージ、日向警察署警部補を招き宮崎県北部地域の交通事故の現状や飲酒運転の状況、直近の道路交通法の一部改正等の交通法令講習を受けた後、午後から安全標語入選発表及び表彰、日向市消防本部による心肺蘇生とAEDの使用方法等の救急法講習、大会宣言と続き、最後は延岡首席森林官による発生に合わせ、全職員で「タッチアンドコール」を実施し、安全意識の高揚を図りました。

    安全会議(署長挨拶) 安全会議(交通法令講話) 安全大会(救急法)

    「ヤマトタケルの神話がおりなす  むかばき自然ふれあいの杜」協定締結調印式について

    令和6年3月13日に延岡市のむかばき青少年自然の家及び行縢神社にて、「ヤマトタケルの神話がおりなす  むかばき自然ふれあいの杜」協定締結調印式を開催しました。
    本協定は、国民参加の森林づくり制度の「多様な活動の森」として、行縢神社、学校法人宮崎総合学院むかばき青少年自然の家、株式会社山崎産業の3者と森林環境教育やクリーン活動等を目的に宮崎北部森林管理署長と協定を締結したものです。
    これまで、むかばき青少年自然の家と「ハックルベリー冒険の森」(遊々の森)という、森林環境教育を行うことを目的とした協定を締結しておりました。この協定に、行縢国有林と隣接し、1300年以上の歴史のある行縢神社と10年以上ボランティア活動として、クリーン活動等を実施していた株式会社山崎産業が加わり、活動内容を拡大して、新たに協定を締結する運びとなりました。
    今後は、本協定を土台として、行縢国有林での活動を3者で連携・協力しながら行うこととしています。

    宮崎北部森林管理署長あいさつ 協定書に書名、調印
    宮崎北部森林管理署長あいさつ             協定書に書名、調印
    協定締結後 協定締結後の行縢神社参拝
    協定締結後 協定締結後の行縢神社参拝

    自然を身近に感じた耳川フェスティバル

    令和5年8月22日に宮崎県美郷町の石峠レイクランドにおいて、「第12回耳川フェスティバルin美郷」が開催され、今回は12名の小学生が訪れました。当署からは3名の職員が参加し、森林の役割等について森林教室を実施しました。

    この耳川フェスティバルは、耳川流域住民に森林の役割についての座学や水辺での体験などを通じて、耳川流域の重要性を再認識してもらうことと、耳川流域住民の交流を深め、耳川の現在の状況やあるべき姿について共感してもらうことを目的として開催されています。

    当日は、30℃を超える炎天下の中で熱中症が心配されましたが、子供たちは自然に触れ合いながら耳川流域について学んでいました。

    当署は都森林整備官が、紙芝居「森林(やま)からの贈り物」を使って森林があるおかげで私たちがどれだけの恩恵を受けているのか、生活の中に森林からの贈り物がたくさんあることを短い時間でしたが説明しました。紙芝居の後、もっと森林を身近に感じてもらうためにコマなどの木製の玩具や、翼を持った種の模型キットなどをプレゼントしました。子供たちは興味津々にプレゼントを選んでいました。

     最後に子供たちや保護者の方からは、「楽しかった」「もっと森林について聞きたかった」との感想をいただくことができました。

    森林教室 水辺の水質調査
                              森林教室                                                        水辺の水質調査

    ダム湖でのレジャー体験 魚つかみ体験
                      ダム湖でのレジャー体験                                               魚つかみ体験

    「松枯れ防止対策について~マツノマダラカミキリの駆除~」

    令和5年5月30日に日向市、6月5日、7日に延岡市の松林に薬剤を散布しました。今回、行った作業は松の樹皮や葉を食べに来た「マツノマダラカミキリ」に対して、薬剤を散布して駆除する作業です。
    「マツノマダラカミキリ」とは、体長8~18mmでこげ茶色のカミキリ虫です。この虫が、松の樹皮や葉を食べるときに、体内に寄生していたマツノザイセンチュウが松の樹幹に潜入し、夏頃に松を枯れさせます。今の時期に駆除することで、多くの松を守ることができます。
    今回は、雨の影響により日程の変更があったものの、無事薬剤を散布し終えることができました。当日は、朝5時から散布を始め、スパウタ一と動力噴霧器を使って、一本一本丁寧に薬剤を散布しました。散布中、薬剤の効果で動けなくなっているマツノマダラカミキリを確認することもできました。
    今回、行った作業は松を守るだけでなく、近隣住民の生活を守ることにも繋がっています。
    なぜなら、松林は住宅地と海岸の間にあり、海岸からの塩害や飛砂等から住宅地を守ってくれているからです。
    今後も、地元の要請に応え、この作業を続けていくことで、松林と近隣住民の生活を守っていきます。

    スパウターでの散布  動力噴霧器での散布
                  スパウターでの散布                                   動力噴霧器での散布

    マツノマダラカミキリ   方財海岸の日の出
                 マツノマダラカミキリ                                  方財海岸の日の出

    「鹿川渓谷遊歩道~植物野外授業で講演~」

    NPO法人ひむか感動体験ワールド主催で令和5年4月22日(土曜日)に鹿川渓谷で一般参加者を対象に開催された植物野外授業に講師として参加しました。多様な活動の森協定を締結しているフォレストマントル上鹿川から「鹿川渓谷周辺の環境を作っている国有林のお仕事について」講演してほしいと依頼があり、遊歩道沿いの植物観察を行った後、宮崎北部森林管理署の仕事について講演を行いました。
    遊歩道沿いの植物観察では、ピンク色の花の「ミツバツツジ」、紫色の花の「ヤマフジ」、白い花の「アオダモ」など色とりどりの花を楽しみながら、葉に7つの切れ込み(いろはにほへと)がある「イロハモミジ」などの植物観察を行いました。
    署の仕事については、「森林管理署がこんなにも多くの仕事をしていることを知らなかった」「流域単位で計画を立てていて、森林・川・海の繋がりを感じた」などの感想を聞くことができました。
    今後も要望があれば、森林教室などを実施することとしています。

    アカシデの観察     
                            アカシデの観察                                              ツガの観察

         
                     アオダモの観察                                          新春の鹿川渓谷

    「鬼の目山地域保全の森」での国民参加の森づくり活動(シカネット資材運搬)について

     「鬼の目山地域保全の森」は、宮崎県延岡市北方町に位置し、鬼の目山生物群集保護林に指定されている国有林で、国民参加の森林づくり制度の「多様な活動の森」としてフォレストマントル上鹿川と宮崎北部森林管理署が協定を結んでいる森林です。
    令和4年9月9日に活動の一環として、毎年行っているシカネット設置のための資材運搬を行いました。シカネット設置は、鬼の目山に自生する天然スギの保護やシカの食害による林地荒廃の防止、植生の回復などの森林保全を目的として行うものです。
    今回は天候にも恵まれ、道中に自生している希少な植物と触れ合いながら、約2時間半の山道をシカネット等の資材を背負い、ボランティアの方々10名と職員10名の計20名で運搬しました。
    今後もこのような活動をとおして、地域の方々と国有林が協力し森林を保全していくという意識をさらに深めて行きたいと思います。

         
                         資材運搬                                                     鬼の目杉

         
                         ササリンドウ                                   ボランティアの方々と署

    架線集材勉強会の実施

    温暖な気候に恵まれるここ宮崎県日向市では、特産物である完熟マンゴーの収穫がピークを迎えています。さて、令和4年7月5日に当署において架線集材勉強会が行われました。当署管轄の国有林は、全般的に起伏が多く急峻な地形であるため、素材生産事業における木材搬出方法として車両系に加え架線系を用いています。当署は、素材生産量の45%を架線系により搬出しており、事業実行のためには架線知識の習熟が非常に重要です。
    本勉強会では、署長が直々に架線のいろはを職員に教示しました。署長の完全自作品である架線集材模型では、スイッチ操作による集材作業のデモンストレーションが可能です。この模型は、部品にモーター、電気回路、たこ糸などを利用し、4胴式集材機を用いたダブルエンドレス方式を模しています。勉強会では、架線集材の歴史的推移に始まり、ダブルエンドレス方式の実践、様々な索張り方式の比較、サイドアームやジグザグ滑車など架線機材の解説、集材機とタワーヤーダの比較検討、最後に安全管理の説明などが行われました。
    本勉強会を通して、架線集材に対する理解がより深まったと感じます。職員共々、今後とも安全な業務遂行のため精進する所存です。署長の信条である「現場第一」をモットーに、宮崎の猛暑に負けず業務を遂行していきます。

    署長による架線系の説明      ダブルエンドレス方式
                  署長による架線系の説明                      ダブルエンドレス方式集材の実演

    ブナハバチ調査隊~九州中央山地を行く~

    令和4年6月29日から7月1日までの3日間、五ヶ瀬町の向坂山・椎葉村の扇山及び白鳥山周辺にて森林総合研究所指導のもと、ブナハバチによるブナの被害状況調査を実施しました。
    ブナハバチは、幼虫の時にブナの葉を食べる害虫です。単年度の被害では、ブナが枯れることはほとんどありませんが、数年にわたって葉が食べられた場合は、ブナが枯れてしまうこともあるため、2016年から調査を実施し、被害状況の把握に努めています。
    長年の調査から、ブナハバチは2年周期で大発生を繰り返しており、今年度は被害が少ない年の2年目に当たります。実際に被害調査を行うと、多少被害を受けたブナもありましたが、昨年と変わらず「甚大な被害」にはなっていませんでした。
    あと数年調査を継続すると、はっきりとした被害の周期が見えてくるため、今後も調査を継続し、ブナハバチの被害把握に努めていきます。また、想定では、来年度がブナハバチの大発生の年に当たるため、署としても被害状況を注視することとしています。

         
                             青々としたブナ                                   ハードなブナハバチ被害状況調査

    耳川フェスティバルで森林の役割をPR

    令和元年8月23日、美郷町の石峠レイクランドにおいて、「第8回耳川フェスティバルin美郷」が開催され、夏休みの期間でもあったことから、多くの子供や親子連れの方が訪れました。
    この耳川フェスティバルは、平成17年の台風14号により耳川流域で土砂に起因する甚大な被害が発生したため、森林(もり)から海に至るまで「耳川をいい川にする」ための取組の一環として実施しており、耳川のあるべき姿を流域に住む方々と共感し、地域に根ざした川づくりを推進することを目的に耳川流域の市町村が開催しています。
    当署からは、紙芝居「森林からの贈り物」を使って、森林があることで私たちの生活にどういった恩恵があるのか等、森林の役割や大切さについて来場者の方々にPRしました。子供たちは最後まで興味深そうに聞き入り、クイズにも元気に答えていました。
    その後、子供たちに森林について興味を持ってもらえるように「翼を持った種の模型キット」と「山学校みどりの教科書」を配布したところ、自分たちで作った種の模型を飛ばし、元気に駆け回っていました。
    最後に子供たちから、楽しく森林のことを勉強できましたとお礼の言葉があり、耳川フェスティバルを終了しました。

    紙芝居      模型キット

    西臼杵支庁との意見交換会を実施

    令和元年8月8日、当署では、民国連携の一層の推進を図るべく、民有林行政を行う宮崎県西臼杵支庁林務課と、それぞれの取組などの情報を共有し、地域林業の課題解決に向けて意見交換会を行いました。
    西臼杵支庁からは、宮崎大学と実施する下刈り試験等についての情報提供があり、当署からは、林業の低コスト化に向けた取組等の説明を行いました。
    また、この意見交換会は若手育成も兼ねていたため、若手職員よりブナハバチ被害やシステム販売、国有林における樹木採取権制度についても参考として情報提供しました。
    会議の最後には、今後も情報共有を密に連携を深め、地域林業の発展のため協力していくことを確認し、意見交換会を終了しました。

    会議様子2      会議様子1

    事業体との意見交換会を開催

    令和元年6月19日、当署会議室において、事業担当職員と事業体現場代理人等15人が参加して、意見交換会を開きました。
    この意見交換会は、国有林野事業県北地区事業体の要望により、今後の生産性向上及び円滑な事業推進を図る目的で毎年開いているものです。
    当日は、労働安全衛生規則の一部改正に伴い、受け口を作るべき立木の対象が胸高直径20cm以上のものに変更されること、下肢の切創防止用保護衣の着用が義務づけられること等の労働安全についての他に、社会保険関係について担当職員より説明を行いました。
    また、事業体から事前に受けた、システム販売のトラック配車について等の質問に対して、担当職員から回答・説明を行いました。質疑応答の場面では、現場代理人から日頃現場で感じている問題点や改善点について活発な意見が数多く出され、事業の遂行にあたり有意義な意見交換会となりました。

    意見交換

    延岡アースデイ~母なる地球に恩返しをしよう~

    平成31年3月17日、第26回延岡アースデイが開催されました。
    延岡アースデイとは、「母なる地球に恩返しをしよう」をテーマに延岡市各地で清掃等を行うイベントです。当署においては、延岡市に所在する潮害防備保安林の清掃活動を、地元住民・高校生をはじめアースデイ会員等、約180名参加のもと行いました。
    参加者は春の陽気に汗ばみながらも、懸命に清掃活動に取り組んでおり潮害防備保安林における防災機能の維持向上はもとより、テーマである地球への恩返しについても、その一端を担うことが出来たのではないでしょうか。

    地元緑の少年団の皆さん      参加した皆さん

    地域と連携した多様な活動の森づくり活動

    平成30年10月28日、延岡市北方町上鹿川において地域住民が中心となり、森づくり活動を行っているフォレストマントル上鹿川と宮崎北部森林管理署が協同した植生保護柵設置を実施しました。
    当活動は、多様な活動の森づくり活動の協定に基づき、フォレストマントル上鹿川が鬼の目山地域の国有林について、森林パトロ-ル、自然観察会、歩道の草刈り、ゴミ拾い活動、シカによる獣害等により荒廃の進む森林について植生の回復を図る等の環境保全活動の一つとして毎年を行っているものです。
    心地よい秋晴れの中、植生保護柵の資材を参加者全員で運搬し、毎年モザイク状に設置していた植生保護柵を更に付け加えるよう作業を行いました。地域住民と国有林が連携し森の巨人100選である鬼の目杉とその周辺地域が、より豊かな植生となること、次の世代に引き継ぐ活動のモデルになることを願っております。

    鬼の目 スギ      鬼の目 スギ

    民有林関係者の依頼を受けて

    平成30年8月23日、日向市及び耳川広域森林組合から、造林のコスト高の原因となっているシカネットについて、様々なシカネットの張り方や製品について試験をしている国有林の実証試験地を見せてほしいと当署に依頼があり、署の職員も含め一緒に視察に行きました。
    垂直、寝かせ、斜め、スカート付き等、様々なシカネットについて、メリットとデメリットを森林技術・支援センターの古川副所長をはじめとする職員から説明を受け、参加者からの質問により、活発な質疑応答となりました。また、コストの削減については、シカ被害の対策だけでなく、国有林が取り組んでいる大苗や中苗についても説明し、民有林の関係者と一緒に造林の低コスト化に向けた取組をさらに進めて行く必要があることを確認しました。

    ネット試験地

    美郷町及び美郷町有害鳥獣対策協議会南郷猟友会とのシカ被害対策協定の締結

    平成30年7月9日、美郷町役場南郷支所において、宮崎北部森林管理署、美郷町及び美郷町有害鳥獣対策協議会南郷猟友会の関係者が出席し、シカによる美郷町の農林作物等への被害を防止するために3者によるシカ被害対策協定を締結しました。
    調印式後、黒木慶次郎宮崎北部森林管理署長から今回の協定締結の意義とお礼の挨拶があり、田中秀俊美郷町長からは、「シカは農林作物への被害だけでなく森林生態系にも影響を及ぼしており、これからも3者で協力しシカ被害対策に取り組んでいき、捕獲したシカ等については「ジビエ肉」として利活用していきたい。との挨拶がありました。
    宮崎北部森林管理署管内では、今回で5協定目であり宮崎県北部はもとより宮崎県の農林業被害や生態系被害の防止のために関係市町村等と連携しシカ被害対策を進めていきます。

    協定



    お問合せ先

    宮崎北部森林管理署

    ダイヤルイン:0982-52-2191