屋久島世界自然遺産登録30周年記念シンポジウムの開催(令和5年12月6日)
【計画課・屋久島森林管理署・屋久島森林生態系保全センター】
屋久島は、令和5年12月11日に世界自然遺産登録30周年を迎えます。
それを記念して11月25日、島内外から総勢約400人が参加し、屋久島世界自然遺産登録30周年記念シンポジウムが開催されました。
シンポジウムは、第一部と第二部で構成され、第一部では、まず、主催者を代表して、環境大臣、農林水産大臣、鹿児島県知事の挨拶があり、農林水産大臣の挨拶では、これまでの取組等に対し関係者への敬意を表するとともに、引き続き世界自然遺産「屋久島」の森林を保全していくため、森林生態系の維持・向上に努めていく旨、青山林野庁長官が代読されました。また、来賓からは、鹿児島県選出の森山裕衆議院議員が挨拶され、その後、茂木健一郎氏による基調講演や、屋久島の30年の振り返り、トークセッション等が行われ成功のうちに終えることができました。
第二部では、屋久島高校吹奏楽部や西部航空音楽隊によるジャズ、ポップス等の多彩な曲の演奏が行われ、シンポジウムの全ての日程が終了しました。
当署においては、午前中にシンポジウムの会場入口付近において、木工教室を開催し、「モックン人形づくり」や「コースターづくり」、「屋久杉の箸づくり」を体験してもらいました。
屋久島森林生態系保全センターでは、屋久杉巨樹・著名木47本の写真パネル展示と縄文杉などの3D画像のコーナーを設け、子供から大人までゲーム感覚で楽しんでもらいました。
今後も関係機関等と連携を図りながら、国民の財産である世界自然遺産「屋久島」の森林を保全し、貴重な森林生態系の維持・向上に努めて参ります。
鹿児島県並びに鹿児島市との筋刈り勉強会(令和5年12月5日)
【鹿児島森林管理署】
11月21日、当署平治国有林48た林小班において鹿児島県庁、鹿児島地域振興局、鹿児島市、鹿児島森林管理署による筋刈り勉強会を実施しました。
まず最初に、香月英伸署長による「新しい林業」を目指す取り組みの一環として、生産性の向上や造林作業の省力化についての説明を行いました。その後、低コスト造林の下刈の手法の一つである現地の筋刈り箇所を視察しながら、嶋徹矢首席森林官より現地に筋刈りを計画した経緯や交互刈りを取り入れた説明が丁寧になされました。県・市の参加者たちは初めて見る筋刈り現地の撮影や作業方法などを興味深く質問され活発な意見交換が行われました。
後半は、九州電力(株)、(株)BlueBeeの協力により、今後の下刈の機械化の一つであるドローン下刈の実演を行ってもらいました。参加者からは、実用化に向けてはまだまだ今後の課題はあるものの、造林作業の中で一番過酷な下刈作業において従事者の安全確保、軽労化のためにも今後の機械化には大いに期待との意見が出されました。
第34回平成新山防災視察登山に参加(令和5年11月29日)
【長崎森林管理署】
11月13日、雲仙普賢岳の溶岩ドーム「平成新山」(1483m)において九州大学地震火山研究センターと島原市主催の「平成新山防災視察登山」が開催されました。この防災視察登山は、火口周辺に形成された溶岩ドームの現状を関係機関で共有することを目的に毎年春と秋に行われており、今回は関係機関等から101名が参加し、九州森林管理局からは治山課3名、長崎森林管理署4名の計7名が参加しました。
当日は、あいにくの天候のため山頂まで行くことはできず、山頂付近の岩場で九州大学の松島教授、気象庁担当者、砂防管理センター長から説明等がありました。松島教授からは、「火山活動は静穏でマグマ噴火の兆候は見られない」との見解を示された上で、「水蒸気爆発や地震などによる崩落には引き続き警戒意識を持つことが必要である」との説明を受けました。気象庁担当者からは、溶岩ドームの歴史、噴火が起きた場合の想定される被害についての説明があり、砂防管理センター長からは、「大規模な崩壊が起きた場合には、自治体と協力して住民を素早く避難させる必要がある」との話がありました。
今回の防災視察登山は、噴火から30年以上経過した今でも防災意識の大切さを改めて考える1日となりました。
令和5年度 国有林内のクリーン活動を実施(令和5年11月22日)
【佐賀森林管理署】
11月14日、嬉野市塩田町、杵島郡白石町を通る県道351号線に接する、久間横山国有林及び辺田横山国有林内で不法投棄ゴミを回収しました。今回のクリーン活動にあたっては、県道を管理する佐賀県杵藤土木事務所から職員2名の参加をいただき、佐賀森林管理署の職員13名と合わせて総勢15名で実施しました。
はじめに、佐賀森林管理署の田中靖政事務管理官(総務グループ)から回収作業時の注意事項、作業手順の説明の後、2班に分かれて作業に入りました。
現地の不法投棄の状況は、県道と国有林の作業道が接するところで、人目につきにくい道下の斜面にテレビ、冷蔵庫、タイヤ、空き缶、空き瓶など大量に投棄されており、参加者一人一人の手作業により回収しました。
回収したゴミは、分別して1トン積みトラック1台と軽トラック1台に積み込み、さが西部クリーンセンターへ運び処理しました。
今回のクリーン活動により、散乱していた不法投棄ゴミを回収したことで本来の森林を取り戻しました。
また、作業終了後には「不法投棄禁止」の看板を設置しました。
今後も、日常の巡視業務を継続するとともに 、地元自治体等の協力も得ながら引き続き不法投棄防止に取り組むこととしています。
森林・林業の技術交流発表大会を開催(令和5年11月21日)
【技術普及課】
11月1日と2日の両日に亘り、熊本市・くまもと県民交流館パレアにおいて「令和5年度森林・林業の技術交流発表大会」を開催し、九州各県の森林・林業関係者や森林・林業を学ぶ高校生、森林管理局署等の職員など300人近くの関係者が参加しました。
この発表大会は九州林政連絡協議会が主催し、産・学・官の森林・林業関係者が日頃取り組んでいる活動の成果を発表し、技術の交流や情報交換を行うことにより、森林・林業の活性化を図ることを目的に開催しているもので、今回で29回目となります。
今年度は、再造林の抵抗コスト化など森林・林業に関する新たな取組や地域材を利用した新商品の開発など23課題(一般の部17課題・高校生の部6課題)の応募がありました。
大会の1日目は、冒頭に同協議会会長の矢野彰宏九州森林管理局長より、発表者や本大会に対して激励の挨拶があり、一般の部14課題の発表が行われ、2日目は、一般の部3課題と高校生の部6課題の発表の後、(国研)森林研究・整備機構 中熊九州育種場長より「花粉症対策、森林吸収源対策に貢献する林木の品種開発」というタイトルで特別講演が行われました。
最後に、審査委員長の(国研)森林総合研究所 塔村真一郎九州支所長より各発表について審査講評があった後、九州林政連絡協議会長賞(一般の部:最優秀賞2課題、優秀賞4課題)、九州森林管理局長賞(高校生の部:最優秀賞1課題、優秀賞2課題)及び一般社団法人 日本森林技術協会理事長賞(一般の部又は高校生の部:特別賞1課題)の受賞者の発表と表彰式が行われ、2日間に亘る発表大会を終了しました。
地元町内会と合同で不法投棄回収作業を実施(令和5年11月21日)
【熊本南部森林管理署】
11月15日、人吉市大畑町内の国道221号沿線及び大畑国有林内において、人吉市、衛生連合会大畑・矢岳校区支部、熊本南部林業土木協会の協力のもと、当署職員合わせた総勢37名で合同の不法投棄の回収を行いました。
作業開始にあたり衛生連合会大畑・矢岳校区支部長から「衛生連合会は、毎年4回それぞれの校区ごとで不法投棄のパトロール及び不法投棄の回収作業を実施しておりますが、未だにあとをたたない不法投棄がなされている。今年も森林管理署関係のたくさんの方々にご協力をいただき感謝申し上げる」との挨拶の後、各班に分かれ作業を開始しました。
作業は、人吉市からえびの市に抜けるループ橋周辺で、車から投げ捨てられた一般ゴミや国道から入り込んだ箇所にはテレビ等の家電も多く捨てられており、急斜面で足場の悪い中作業にあたりました。回収されたゴミは、可燃ゴミと不燃ゴミごとに分別し、人吉市協力のもと処理施設への搬入を行い、可燃ゴミ210キロ、不燃ゴミ260キロの計470キロの回収量となりました。
当署としましても引き続き関係機関との連携・協力のもと不法投棄防止対策の取り組みを進めていく考えです。
小林式誘引捕獲法の講習会(女性狩猟者の会)の開催(令和5年11月21日)
【保全課】
10月17日、九州森林管理保全課が竹田市にてシカくくりワナ(小林式誘引捕獲法)の講習会を開催しました。
この講習会は、小林式誘引捕獲法に興味をもった女性狩猟者の会(大分レディースハンタークラブ)からの要請によるもので、九州森林管理局保全課が講師となり、同会員11名と大分森林管理署の森林官ら2名が参加しました。
「小林式誘引捕獲」とは、林野庁職員の小林さんが考案した捕獲手法であり、シカが口元に前足を置いて餌を食べる習性や石などの障害物を避けて歩くことに着目したもので、くくりワナの周囲に石や餌をドーナツ状に設置します。
これまでのくくりワナは、獣道を探して設置していましたが、小林式誘引捕獲法はその必要がないため、狩猟初心者向けの狩猟方法です。
座学では、小林式誘引捕獲法の考案の経緯や利点、捕獲手順、設置方法などを説明し、現地実習では、ワナ設置の実演を行うとともに、参加者と指導者が4班に分かれて実際にワナを設置しました。
この講習会では、女性が扱いやすいワナなどの情報交換も行い、参加者からは、「分かりやすい解説と様々な工夫、そして現地での実際の罠掛けを通して沢山勉強させてもらいました。もう少し秋が深くなれば実際に仕掛けてみたい」と感想が寄せられました。
シカ被害は、林業経営や森林の公益的機能の発揮などに深刻な影響を与えていますので、今後も高い捕獲効率が期待できる「小林式誘引捕獲法」の普及ための講習会開催に取り組むこととしております。
ドローン研修に市村の職員が参加(令和5年11月17日)
【企画調整課】
11月8日~10日にドローン研修を開催しました。
今年から国有林職員だけでなく市町村職員も参加の対象とし、熊本県の人吉市から2名、五木村から1名、宮崎県の西米良村から1名の計4名の市村職員に参加していただきました。このドローン研修では、現地での飛行訓練だけではなく会議室でのオルソ画像(3D)の作成までをカリキュラムとしています。
参加された市村職員からは、「知らない技術・知識を勉強できた」、「地元にきてドローン研修・説明会を開催してほしい」という意見や「アクシデントにより待つ時間があり、時間がもったいなかった」などの意見をいただきました。
来年も市町村職員を参加の対象にする予定ですので、ご参加をお待ちしております。
「デジタル技術の活用に係る現地検討会」、「日報アプリ説明会」を開催(令和5年11月10日)
【熊本南部森林管理署】
11月7日、林野庁委託事業である国有林活用型生産・造林モデル実証事業として委託受託者である(一財)日本森林林業振興会と林野庁業務課により管内生産請負者を対象として「デジタル技術の活用に係る現地検討会」、局資源活用課による「日報管理アプリの説明会」を開催しました。
この国有林活用型生産・造林モデル実証調査委託事業は全国で2署を対象としたもので、国有林の事業発注を通じて、林業事業体を育成していくため、レーザ計測成果等の新たな技術を活用した伐採から造林までの事業構想の作成や当該事業構想を踏まえ、請負事業体による新たな技術の活用を促す事業発注について実証するものです。
午前中は、えびの市文化センターにて林野庁より現地検討会の目的等について、振興会よりデジタル技術の活用について、局より日報管理アプリについて説明がありました。
午後からは、大畑国有林の誘導伐予定箇所に移動し、スマホにインストールしたQField及びFRDによる路網設計データを基に現地の状況と見比べながら使用方法や活用方法等の説明が行われました。また、実演をふまえ参加事業体と意見交換が行われ「当署管内すべてが利用できるようにしてほしい」「林班の詳細情報がでるといい」等の意見が出されました。
最後に林野庁より、これから事業発注においてデジタル技術によって作成した路網線形データ等の活用を検討しており、請負事業体の皆様に浸透していくことで現地踏査等の負担を減らしていきたいと総括があり閉会しました。
当署では、各種調査において一人でも多くの職員が最新機器を使用し、効率と精度向上を目指し、事業発注に活用できるよう取り組んでいくこととしています。
ゴイシツバメシジミ保護のためのシシンラン自然復帰作業を実施(令和5年11月8日)
【熊本南部森林管理署】
10月19日~20日にかけて、九州大学の三枝豊平名誉教授による指導のもと、ゴイシツバメシジミの保護を目的としたシシンランの自然復帰作業を実施しました。
ゴイシツバメシジミは国内では九州中央山地と奈良県のみに生息する国指定天然記念物のチョウで、シシンランはその生育に不可欠な植物です。実施場所の市房国有林2029林班は市房ゴイシツバメシジミ希少個体群保護林に設定されており、大変重要な森林となっています。
当署では平成19年度から、落下などしたシシンラン株を保護してプランターに植え替えて育成し、生育に適した樹へ移植することで、ゴイシツバメシジミの生育・繁殖に適した環境の維持改善を継続して行っています。
今年度も土づくりからはじまり、プランターから取り出したシシンラン株を土とともにネットで包み、移植木へ高所作業車を使って固定しました。その後、弱っている樹に定着していたシシンランを高所作業車で回収し、プランターへ移し替える作業を行いました。
当署では、今後も我が国の貴重な天然記念物であるゴイシツバメシジミの保全のため、シシンランの育成と自然復帰に取り組んでいきます。
令和5年度 国有林野等所在市町村長有志協議会(佐賀ブロック)(令和5年11月8日)
【佐賀森林管理署】
11月2日、佐賀森林管理署会議室において、地域社会と国有林野事業の連携の強化を図り、地元農山村の社会経済の発展と国有林野事業の円滑な遂行に寄与することを目的として、国有林野等所在市町村長有志協議会(佐賀ブロック 代表世話人 内川 神埼市長)を開催し、13市町から市長、町長、市町の担当部長・理事・課長の出席をいただきました。
九州森林管理局から池田計画保全部長、佐賀森林管理署から猪島署長のほか各担当者、来賓として佐賀県農林水産部林業課 吉良課長、森林整備課 武田技術監に出席いただきました。
冒頭に、代表世話人の 内川神埼市長から「令和5年7月の豪雨の影響により佐賀県内各地で甚大な被害が発生しました。林業関係でも山崩れや林業用施設が被災し早急な復旧が求められています。こうした自然災害から地域住民の生活を守るため、森林の保全管理が重要であります。本日の協議会で活発な議論、意見交換が行われ、今後の森林管理につながる機会となることを期待します」と挨拶。
その後、慣例により代表世話人の、内川神埼市長に座長を務めていただきました。
議題に入り、九州森林管理局 松永保全課長から「令和6年度林野関係予算の概算要求の概要、九州局重点取組事項」等の説明を行い、つづいて、猪島署長から、「地域と連携した虹の松原の保全、新しい林業への取組、国有林のフィールド提供などの取組」を説明しました。
また、佐賀県からは令和5年7月豪雨の被害復旧計画、サガンスギの開発等の情報提供や太良町からJークレジットの情報提供、各市町からの要望等について意見交換を行いました。
当協議会での要望等については、来年2月に行われる九州・沖縄の各ブロック代表者が出席して開催される連絡協議会に、佐賀ブロックから、内川神埼市長に出席いただき、要望等の意見交換をしていただくことになっています。
屋久杉苗木の確保に向けて球果を採取(令和5年11月7日)
【屋久島森林管理署】
令和5年10月31日、屋久島地杉苗木生産協議会(以下、「協議会」という。)の要請を受けて、耳嶽国有林81林班の標高1,000m付近に生育する屋久杉の球果採取を行いました。球果採取には、協議会員4名のほか鹿児島県や屋久島町の林務担当者、屋久島森林管理署及び屋久島森林生態系保全センターの職員も協力して実施し、協議会員である(有)有水製材所や屋久島森林組合の職員が、屋久杉(今回はコスギ)に特殊ロープで頂上付近まで登り、球果の付いた枝を切り採取しました。採取した球果については、協議会へ副産物として販売を行っています。
屋久島で植栽するスギ苗木については、屋久島固有の屋久杉であることが求められるため、協議会では、毎年この時期に屋久杉の球果を採取し山行苗を生産しています。昨年は凶作年で球果量が少なくあまり採取できませんでしたが、今年は豊作年ということもあり14kgの球果を採取することができました。採取した球果は、協議会員の5者に振り分けられ、乾燥後、春先にかけて種を蒔き約3年の育苗期間を経て山行苗となります。
現在、主伐・再造林の取組を展開している状況において、屋久島では苗木の生産、確保が重要な課題となっています。当署としては、屋久島の林業の振興の観点から、関係機関等と連携・協力して屋久杉苗木の確保や屋久杉地杉の普及活動等に取り組んでいく考えです。
金峰山周辺においてクリーン活動を実施(令和5年11月7日)
【熊本森林管理署】
10月19日、当署管内金峰山及び小萩国有林において、熊本市、くまもと自然休養林金峰山地区保護管理協議会、一般社団法人九州林業土木協会及び九州国有林林業生産協会の関係事業体の協力を得て、当署職員を合わせた総勢55人でクリーン活動を実施し、不法投棄されたゴミを回収しました。
開会式では井上智晴署長から「10月28日から『くまもと花博2023』がこの金峰山一帯で開催されることになっており、当地を訪れる方が気持ちよく森林の景観を楽しんでいただくためにも、本活動へのご協力をお願いします」との挨拶の後、髙瀬智晶総括森林整備官より作業の実施要領、留意事項等について説明しました。
作業は、現場を管轄する熊本森林事務所の古村理恵子森林官等が事前準備を綿密に実施した結果、スムーズに投棄されたゴミを回収・分別出来ましたが、当初の想定を上回るタイヤ、家庭ゴミ、家電等などが投棄されており、急斜面で足場の悪い中を苦労しながら全体で4tトラック2台、3tダンプ1台、軽トラック1台分のゴミを回収・分別して、処理施設へ搬入することが出来ました。
当署管内においては、処理費用の負担を消費者に義務付けた平成13年の家電リサイクル法の施行以降は不法投棄が増加傾向にありますが、引き続き関係機関との連携・協力を強化して国有林内のクリーン活動に努めていく考えです。
屋久島木材フェスタに参加(令和5年11月7日)
【屋久島森林管理署】
令和5年10月21日に屋久島町みどり推進協議会と熊毛流域森林・林業活性化センタ-主催の「屋久島木材フェスタ」が屋久島町役場本庁舎で開催されました。
この木材フェスタは「木の香りと温もりを体感しよう!」をテーマに島内の木工業者や林業関係者が参加して、木工品の展示・販売や木工クラフト体験が行われ、当署では木工体験コーナーを展開しました。
当日は多くの来場者があるなか、当署の木工体験コ-ナーでは、子供から年配の方まで幅広い年代の方に楽しんで貰えるように、竹とんぼ飛ばし、モックンづくり(キ-ホルダ-)、屋久杉の箸づくり、コースターづくり、ラワン(種飛ばし)を用意しました。
竹とんぼ飛ばしでは、竹とんぼの羽にマジックでカラフルに色づけしたり、モックンづくりでは接着剤で目玉を付け、眉毛、鼻、口を書き、書き方しだいでモックンの表情が違うなど、子供たちの個性が現れた作品を見ることができました。
また、ラワンの種飛ばしでは、まず職員が種の由来の説明をした後に種を飛ばすと、当日の風が味方してくれたのか、長い時間飛んだ種もあり、子供たちからも歓声があがるなど大好評でした。
屋久杉の箸づくり、コースターづくりでは、用意した材料にサンドペーパーをかけ、仕上げるまでの木工体験を楽しんでもらい、ざらざらとしていた表面がツルツルになると「面白い、楽しい」といった感想が聞かれました。
今後も子供から大人までが木の香りと温もりに触れ合ってもらえるよう、地元イベントに積極的に参加し、国有林のPRと地域の活性化に取り組んでいくことにしています。
低コスト造林技術の普及に向けた現地検討会を開催(令和5年10月25日)
【技術普及課】
九州森林管理局は、10月17日~18日、えびの市及び人吉市において、九州南部(熊本県・宮崎県・鹿児島県)の県および市町村職員28名、国有林関係者28名、総勢56名での「低コスト造林技術の普及に向けた現地検討会」を開催しました。
本検討会は、「新しい林業」の推進、地域課題の解決に向けて、局署及び県・市町村等の連携強化を図るために企画したものです。
1日目(17日)は、宮崎県えびの市末永の機械下刈現場(民有林)に集合し、えびの市から現地概要説明を受けた後、前田木材有限会社によるスーパーブラッシュチョッパー(機械下刈)の実演を交えながら説明を受けました。実演を見た参加者から「乗用タイプとの比較は?」、「夏場のオーバーヒートの心配は?」、「つるの処理はどうするのか?」、「目立ての必要は?」等の意見が出されました。
午後からは熊本県人吉市の低コストモデル実証団地(西浦国有林21林班)に会場を移し、森林技術・支援センター岩下正斉森林技術普及専門官による低密度植栽箇所や早世樹の生育状況の説明、高下刈りの実演など行い、「低密度植栽でどのような材の生産を目標とするのか?」「高下刈りの有効性、事業化は?」など意見交換を行いました。
2日目(18日)は、人吉市カルチャーパレスにおいて、熊本県及びえびの市・曽於市・人吉市からそれぞれ獣害対策、低コスト化、森林経営管理制度の推進等について情報提供を受けた後、九州森林管理局の取組みを紹介し、参加者皆さんで活発な意見交換を行いました。参加者アンケートでは、「各機関の情報提供が大変参考になった」、国有林に望むこととして、「各種実証試験と情報提供への期待」「今回のような検討会をまた開催してほしい」と前向きな内容でした。
最後に、当局梅木洋一業務管理官より「世間から見放されないように積極的に新しいことへチャレンジしていきましょう」との講評があり、2日間にわたる現地検討会および意見交換会を終えました。 当局では、新しい林業の実現に向けて民国連携の体制を強化していくと共に、国有林のフィールドを活用し様々な技術の実証等を行いながら、各署等での現地検討会等を通して情報提供に取り組んでいくこととしています。
五木村と「遊々の森における体験活動に関する協定」を締結(令和5年10月24日)
【熊本南部森林管理署】
10月11日、五木村と熊本南部森林管理署は、林野庁が進める「協定締結による国民参加の森づくりの一環である遊々の森」の協定を結び「グリーンスター大通(おおとおり)」と命名されました。
この制度は、協定を結ぶことにより、さまざまな体験活動や学習活動を行うフィールドとして国有林を継続的に利用できるようにするものです。
協定したのは、端海野国有林2079林班の14.58haで近隣の村有林と連携してフィールドを形成する計画です。
締結式には、木下丈二村長と髙木周一署長が協定書にそれぞれ署名を行い、木下村長から、「今回、このような協定を結べて大変うれしく思う。当該地はモデル林として整備を行っており、近くには白滝や端海野キャンプ場もあるので、村民はもとより県内外から人が来て森に触れていただく環境を作っていきたい」と挨拶があり、髙木署長は、「五木村は、令和3年度に五木村モデル林整備検討会を発足させ、協議を重ねてこられて今回の協定締結となりました。今回の協定を機に、循環型の森づくりを軸とした癒しの森づくりに貢献し、体験学習や都市部との交流の場となる、五木の魅力の発信に一翼を担えればと思っています」と締めくくりました。
最後に、協定書を手にした2人の記念撮影で締結式は終了しました。
「14歳の挑戦」日向市中学生が職場体験(令和5年10月24日)
【宮崎北部森林管理署】
9月12日から14日までの3日間、日向市立日向中学校の授業の一環として行われる「14歳の挑戦」社会職場体験学習を受け入れました。日向中学校では、(1)身近な事業所での勤労体験を通して働くことの意義を学び、自己の職業観を高めるとともに、望ましい職業観、勤労観を身に付ける。(2)社会体験学習を通して自己の進路希望を見つめ、これからの学校生活において前向きに取り組む意欲と態度を育てる。(3)社会人としての資質(ルール・マナー・エチケット)を学ぶ目的で職場体験学習を実施しています。
1日目は、生徒に名刺を作成してもらい古島勝美署長と名刺交換を交わした後、宮崎北部森林管理署の概要等の説明を受けました。その後、職員へ生徒2名を紹介、各事業担当者からは、森林の果たす役割や、それぞれ担当している業務の内容説明をしました。
2日目は、森林整備事業保育間伐(活用型)の現場を見学し、鎗水秀虎地域技術官から間伐の目的や役割、林業機械などの説明や、実際に機械を使って作業しているところを見学しました。午後からは、都賢太郎森林整備官から、造林作業の下刈の目的や作業種等の説明があり、森林整備の必要性を学び体験しました。
3日目は、延岡森林事務所を見学し、山口隆志首席森林官から森林官の役割等の説明があり、その後、治山事業の現場を見学し、石本敏隆総括治山技術官から治山工事の目的や工種などの説明を受け、治山事業の重要性について学び、3日間の職場体験を終了しました。
職場体験を受けた2名の生徒からは「皆さんの苦労がわかり貴重な体験ができて楽しかった」「森林管理署の仕事が知れて、いい3日間でした」といった感想があり有意義な職場体験となりました。
当署では、今後も職場体験等をとおして、森林・林業への理解や国有林野事業の取り組みなど、情報発信、普及等に努めていくこととしています。
矢部高校生が協定に基づきシシンラン植替え作業を実施(令和5年10月6日)
【熊本森林管理署】
令和5年9月26日に熊本県立矢部高等学校において、矢部高校の生徒と山都町とで増殖シシンランの植替え作業を行いました。
この取組は、山都町に生息する国指定天然記念物のチョウ「ゴイシツバメシジミ」の保護に必要なシシンランの育成と学校教育等における普及啓発及び人材育成等を目的に、令和3年12月21日に矢部高等学校と山都町、熊本森林管理署の3者で、ゴイシツバメシジミの保護に必要なシシンランの育成等に係る連携と協力に関する協定を締結していたものです。しかし、新型コロナウイルスの猛威により、活動を自粛せざるを得なくなっていたことから、初の取組となりました。
まず、専門家よりゴイシツバメシジミとシシンランの関係性、シシンランの特性と育成の説明があった後、同校の食農科学科農業科学コースの2年生9人が専門家の指導のもと1株ずつ丁寧にプランターに植替え作業を行いました。その後は、同校の育苗ハウスで管理を行っていくこととなります。
生徒からは「茎が折れないように優しく扱う必要があり、大事な植物だと実感した」と、この取組を理解してもらいました。
今後もこの取組は続き、来年はシシンランの成長を観ながらとなるが、実際に自分たちが育てたシシンランが、どのように森の木に移植がされるのかを観てもらう予定です。
4年ぶりに開催 ~令和5年度西表島巨樹・巨木保全協議会通常総会に出席~(令和5年10月4日)
【西表森林生態系保全センター】
仲間川のサキシマスオウノキとウタラ川のオヒルギは、平成12(2000)年4月に「森の巨人たち百選」に選定され、平成13(2001)年4月には竹富町が主催する「西表島巨樹・巨木保全協議会」(以下、保全協議会という。)が設立され、必要な保全対策が講じられています。
9月26日(火曜日)に、「令和5年度巨樹・巨木保全協議会」の通常総会が竹富町役場3階庁議室で4年ぶりに対面方式で開催され、竹富町、竹富町観光協会、竹富町商工会、沖縄森林管理署及び当センターの委員ら11名が出席し開催されました。
会議は事務局の竹富町農林水産課の進行により、巨樹・巨木保全協議会会長の山城副町長の挨拶後、早速議事に入りました。事務局より「令和4年度事業報告」、「令和4年度収支決算及び監査報告」、「令和5年度事業計画(案)及び予算(案)」など5つの議案について説明があり議事毎に質疑が行われました。
「令和4年度事業報告」では、長年問題になっていた絞め殺しの木とも言われる着生アコウの除去を実施するため、10年あまりの懸案事項であった文化庁への申請が令和5年3月に許可された旨の報告がありました。また、「令和5年度事業報告(案)」では着生アコウの除去作業の予算が計上されるなど、5つの議案が承認され通常総会は無事終了しました。
総会終了後、委員から仲間川のサキシマスオウノキとウタラ川のオヒルギの現地視察の要望があり、当センターとしても協議会事務局と情報交換などを行いながら実現に向けて実施していくこととしています。
九州森林管理局で中学生が職場体験(令和5年9月26日)
【熊本市立北部中学校】
(広報室より)職場体験で来局された中学生に3日間の体験を記事にして頂きました。
※以下は生徒が作成した記事です。
9月12日~14日の3日間、九州森林管理局において北部中学校の生徒2名が職場体験を行いました。
この職場体験は、子供たちの「生きる力」を育てることや、働く人々の生き方に学び、働くことの義務や意味、責任などについて考え、時代を担う子供を育成するという意識を高めることが目的です。
1日目には、箸作りや樹木・植物の葉の観察、九州・沖縄の国有林のことなどについて学びました。森林伐採は本当は悪いことではなく、計画してすることで、実際は環境に良いことがわかり、ちゃんと正しい知識を持って向き合うことが大切だと思います。
シカカードでのゲーム体験では、シカとシカが食べる樹木や食べない植物などを知りながら、楽しく森林の生態系を学ぶことができました。
2日目には、九州森林管理局の敷地内で、コンパスやGPS等の機械を使いながら、周囲測量や毎木調査を実際に体験しました。
コンパスという機械を使って周囲測量するのはとても難しく、方位角や高低差、斜距離を詳しく調べて面積を調べないといけないことや、毎木調査では、樹高や直径を調べることなどの仕事の事がわかり、改めて仕事の大変さやすごさを実感しました。
最終日には、自然災害に対する国有林の取り組みについて学び、東北地方太平洋沖地震での津波が海岸防災林によって、被害の来るスピードを少し遅らせ、人々の命を助けることにつながり、森林の力は、地球環境や、人々の生活だけでなく、人々を助けることにも役立っていることがわかりました。
そして、森林がある場合を1としたとき、森林がない場合では、150倍の土砂崩れが起きると言われていることがわかりました。
九州森林管理局での、職場体験を通して、働くということは人々に役立っていたり、どんなに大変かということを、改めて実感しました。
森林官や森林に関わる人が少なくなっているとお聞きしたので、いろんな人に林業について興味を持ってもらえるように、みんなにこの仕事の魅力について伝えていきたいと思います。
今回の職場体験で、学んだことをこれからの生活や、将来の進路の選択の参考にして行きたいです。
主伐・再造林に係る現地検討会を開催(令和5年9月22日)
【熊本森林管理署】
熊本森林管理署は、9月12日、山鹿市鹿北町多久茂田井国有林において、熊本県県北広域本部、菊池市・大津町地域森林整備推進協定を結んでいる関係機関、菊池・鹿本森林組合、当署請負事業体等、総勢41名出席の下、主伐・再造林に係る現地検討会を開催しました。
本検討会は、立木販売跡地の林地残材を木材破砕機(ウッドハッカー)で粉砕し、チップ化して資源の有効活用を図ろうとする一つの取組事例を共有し、伐採跡地における地拵作業の省力化に繋げる「新しい林業」としてイメージしてもらおうと企画したものです。
開会にあたり、井上智晴熊本森林管理署長は、「山床における枝条残材のチップ化は、豪雨時における山地災害の未然防止、木質バイオマス発電資材としての有効活用、更には地拵・保育作業の低コスト化に繋がるものであり、将来に向けて林業関係者がウインウインの関係となれるよう意見交換をお願いします」と挨拶されました。
続いて、当署内田森林事務所の甲斐誠一首席森林官による現地概要説明の後、山鹿市の木場木材工業株式会社2名のオペレーターより、路網沿いに集積された枝条等残材をフォワーダで土場まで運び出し、グラップルを使用してウッドハッカーで破砕してアームロール車用の荷台に投入する一連の行程について実演を交えながら説明を受けました。
参加者からは、チップ材の集荷エリアの損益分岐点として片道1時間を想定しておりバイオマス工場が近隣地域に所在する利点を有効活用すべきである、造林者としては枝条等が林地から運び出されることにより地拵作業もやりやすくなる、需要が見込まれるバイオマス発電資材の有効活用に向けて、このチップ化作業が本格稼働できるよう粉砕作業に特化した人材の確保が課題となる、と云った多くの意見交換がなされました。
九州森林管理局でナイストライに参加(令和5年9月15日)
【熊本市立京陵中学校】
(広報室より)職場体験で来局された中学生に3日間の体験を記事にして頂きました。
※以下は生徒が作成した記事です。
9月5日~9月7日に京陵中学校2年生2名が、九州森林管理局でナイストライとして職場体験に参加しました。
ナイストライとは、様々な体験活動を通して勤労観、職業観や感謝する心などの豊かな心を育み子供たちの生きる力を育み、子供たちの「生きる力」を育て、学校・家庭・地域社会が、それぞれの役割と責任を自覚し、三者が連携して、次代を担う子供を育成し意識を高めるという目的の職場体験の活動です。
1日目は、森林教室の体験として、箸作りやシカカード、樹木鑑定を行いました。
箸作りでは、カンナ掛けで形を作りサンドペーパーで磨いてきれいな箸に仕上げました。
シカカードでは、カードゲーム形式で、シカが与える生態系の変化を体験しました。
樹木鑑定では色々な植物の名前について、実物の葉やクイズで学びました。
2日目は、収穫調査を体験しました。
調査は、コンパスや輪尺、測竿を使って面積や木の直径、高さ測りました。
また、一番新しい調査の方法として、GPSによる測量やOWL(アウル)という機械を使った調査も体験し、OWLで入手したデータをパソコンに入力して木の形質や地形などを確認しました。
3日目は、島田喜代司総務企画部長から自然災害に対する国有林の取組として、森林の働きと自然災害に対する取り組みなどの説明を受けました。
ナイストライに参加する前は、木を伐ることは悪いことだと思っていたけど、説明を聞いているうちに伐って植えて育てることの繰り返しで、地球温暖化の防止に役立つということを知りました。
森林教室の体験の箸作りでは、カンナを使うのに結構力がいること学びました。また、シカカードでは、シカや人、樹木などのカードが出る場面の違いで、生態系の変化を知ることができ、シカは害があるけど、いなくなったらダメなんだと知り難しいなあと思いました。
収穫調査の体験では、コンパスを水平にするのが難しく苦戦しましたが、達成感などがありとても楽しくできました。
国有林の取組では、森林の働きとして樹木は、山が崩れることを防いだり二酸化炭素を吸収して空気をきれいにする働きがあることを学びました。また、自然災害に対する取組では、治山ダムの役割や海岸防災林の働きを知り、海岸防災林は津波の威力を和らげ風や砂を防ぐことができ、東日本大震災のときには、海岸防災林があったおかげで大勢の人が助かったことを知りました。
最後の日に突然のことで、矢野彰宏局長とお話しすることができ、とても緊張しましたがお話ができて良かったです。そして、局長室には樹齢約1300年のヤクスギの切り株が置いてあり、実物を見てその大きさに驚きました。
今後は、今回のナイストライで学んだ森林の大切さを将来の生活や仕事に役立てればいいなと思いました。
「低コスト造林(筋刈)現地検討会」開催(令和5年8月30日)
【宮崎北部森林管理署】
8月24日、当署下鹿川国有林2009林班において、延岡市役所、日向市役所、日之影町、美郷町の各市町村担当者8名をはじめ各事業体3名、本署職員9名総勢20名による「低コスト造林(筋刈)」の現地検討会を実施しました。
本検討会は、昨年度日向市地区内で実施し、引き続き今年度は延岡市地区内で実施したものです。
当日は、夏の日差しがまだまだ強く、まさに酷暑の中での実施となりました。
検討会では、まず古島勝美署長より、低コスト造林に取り組む経緯や意義の説明、「重労働である下刈作業をどう省力化・軽労化・低コスト化して普及させていくかが課題であり、本検討会を通じて、参加者皆さんの率直なご意見をお願いする」との挨拶があり、続いて、都賢太郎森林整備官から現地の概要等を説明、その後、山川祐一森林技術指導官より筋刈について資料を基に説明をしました。早速、筋刈り(一方刈)を事業体の方に実演していただき、参加者で作業を確認しました。
実演を終え、参加者からの質問や意見要望では、市町村担当者から「全刈と筋刈では行程に差があるのか?」、「筋刈は補助金の要件に該当しない」、「つるの処理はどうするのか?」等の意見が出されました。また、「他に国有林ではどんな取り組みをしているのか?」や「国有林のフィールドを利用して、さらに検討会等の開催をどんどん実施してほしい」などの要望等が出され、参加者全員が熱心な検討を行い、有意義な検討会となりました。
最後に、原口尚也総括森林整備官より「今回の検討会を機に、各職場に持ち帰って更に検討していただき、造林事業の省力化や軽労化に向けて、情報共有を密にして民国連携し取り組みを続けて行きましょう」との講評があり、現地検討会を終えました。
当署では、今後も更なる新しい林業への取り組み資する様々な技術の実証等を行い、これらの技術について民国連携して取り組むことにしています。
第7回「山の日」全国大会 おきなわ2023が開催される(令和5年8月30日)
【沖縄森林管理署】
8月10日・11日、第7回「山の日」全国大会 おきなわ2023が沖縄県で開催されました。
初日の10日は、歓迎レセプションが沖縄島最北端にあるやんばる国立公園「大石林山」(国頭村)で行われました。
翌11日には、記念式典が大宜味小中学校体育館(大宜味村)で開かれ、招待者や一般参加者の方々約1,200人が参加しました。
記念式典では、実行委員会の超党派「山の日」議員連盟の務台俊介衆議院議員が開会宣言を行い、主催者挨拶を実行委員会会長の玉城デニー沖縄県知事が、歓迎の挨拶を友寄景善大宜味村長、知花靖国頭村長、當山全伸東村長、前泊正人竹富町長と各町村の子供達が行いました。
来賓挨拶では、国定勇人政務官が挨拶し、青山豊久林野庁長官からは、台風6号によって被災された方へのお見舞いと、最前線で対応されている自治体の皆さんに対して深い敬意を表した後、「水源の確保、災害や地球温暖化防止、やすらぎの場の提供、生物多様性の確保など、森林が持つ多様な働きが持続的に発揮できるよう、森林を守り、育てていくとともに、多くの国民の皆様に、山や森林に触れていただける環境を整えていきたい」と挨拶されました。
メインアクションでは、「おきなわ芸能絵巻 ぐすーじさびら!~山の祝祭(まつり)~」を沖縄の各地域の芸能や舞踊を取り入れた創作パフォーマンスが行われました。
式典の最後には、閉会の宣言を大会実行委員会副会長 橋本岳衆議院議員が行い、来年の開催地である東京都の中村倫治東京都副知事に引き継がれました。
また、東村の東村村民の森つつじエコパーク・イベント広場では、「山の日」全国大会の歓迎フェスティバルが開催され、特設ステージでは、トークショー、音楽ライブ等が実施されました。
沖縄森林管理署としては、環境省、沖縄県、地元自治体等の皆さんと山の日PRブースにおいて、沖縄島北部や西表島の世界自然遺産登録地、希少野生生物保護管理事業の取組み等を説明するパネル展示、クリアファイルやパンフレット等の配布を行いました。開催期間中は大変暑い中、親子連れの方々を含め多くの県民の方々に立ち寄って頂き、国有林野の事業について知って頂くことができました。
耳川広域森林組合の職員が広葉樹展示林を来訪(令和5年8月21日)
【森林技術・支援センター】
7月13日、耳川広域森林組合椎葉支所の職員8名が、広葉樹展示林(宮崎森林管理署去川国有林に設定)の現地調査に訪れました。
当日は、広葉樹展示林の概要を森林技術・支援センターの岩下正斉森林技術普及専門官が説明し、その後、広葉樹展示林内を約1時間見学しながら、白濱正明所長から早生樹育成の取組や今後の課題などの説明を行いました。参加者は、特に設定当初に植栽した早生樹のチャンチンモドキやユリノキの成長の大きさに驚き、造林方法や成長の特性、材の特徴や利用方法の質問が出されるなど早生樹への関心の高さを感じられました。
広葉樹展示林は、平成8年度に設定され28年が経過した人工林で、80種類以上の樹木が生育する貴重なフィールドとなっています。展示学習の場として多様な種類の広葉樹を観るとともに、情報交換や施業検討に活用できますので、皆さんも一度お越しください。
県を含む5者によるシカ被害対策協定を締結(令和5年8月17日)
【熊本南部森林管理署】
水俣・芦北地域(水俣市・芦北町・津奈木町)と熊本県芦北地域振興局、熊本南部森林管理署は8月1日、シカによる農林業や生態系などの被害軽減に取り組むシカ被害対策協定を締結しました。
協定締結後、髙岡利治水俣市長からは、「地元猟友会の協力で捕獲頭数は年々増えているものの、個体数の増加に歯止めがかからない。協定締結により手続きの簡素化や捕獲エリアの拡大など、捕獲数の拡大に期待したい」、竹﨑一成芦北町長からは、「シカの捕獲数は増えても生息数は増加していて打つ手なしの状況。今回の協定締結により、いろんなアイデアや力強さもでてくる、猟友会の理解を得ながら取り組みたい」、山田豊隆津奈木町長からは、「今回の協定は、広域的に取り組む第一歩だと思う。これからシカ等が少なくなることを期待したい」、小原正巳芦北地域振興局長からは、「シカによる被害は、経済的な損失、農家等の皆様の生産意欲の減退につながっており憂慮しているところ。6月に市町、関係団体ともに、鳥獣被害に対する協議会を設立した。本日の協定により、今後の捕獲体制の強化を図る第一歩だと思っている。併せて捕獲データ等を活用しながら、効果的な対策に繋がることを期待したい」とそれぞれ挨拶がありました。
最後に、髙木周一署長から、「シカには民有地・国有地といった境目はなく、自由に出入りを繰り返し地域に多大な被害をもたらしている。皆様の協力の下、民国連携による協力体制を構築して、シカ被害等の防止を図りたい」と挨拶し、締結式を終了しました。
当署においては、シカ被害の軽減に向けて、地域の協力を得つつ、他市町村でも取り組みを進めて行く予定です。
「しっとっと?国のお仕事で九州森林管理局ブースを設置(令和5年8月9日)
【技術普及課】
8月2日・3日、熊本地方合同庁舎において、九州農政局主催の夏休み特別イベント、「しっとっと?国のお仕事~きなっせ!夏休み見学デー~」が4年ぶりに対面開催されました。
このイベントは、国の機関の仕事を、展示や体験メニューを通して楽しく知っていただくとともに、親子のふれあいを深めていただくことを目的としたイベントです。
九州森林管理局や森林総合研究所九州支所など12機関が協力しており、会場には2日間で合計333人の来場がありました。
九州森林管理局のブースでは、森林・林業に関するパネルの展示、パンフレットや「お山ん画」の配布、桜の小枝を使ったストラップ「もっくん」づくりやヒノキ材とかんなを使った「親子でマイはし作り」の木工教室を実施しました。当ブースには2日間で約80人の子ども達が訪れ、特にマイはし作りは「パンフレットを見て、私はこれが一番作りたくてきました」というお子さんや、削ったヒノキの香りに感動し、木くずを持ち帰られる親子もいて大変好評でした。
ブースを訪れた方々には、木工教室のほかパンフレットや「お山ん画」を読んでもらい、楽しく森林・林業をはじめ九州森林管理局の仕事について、知って頂くことができました。
来年もブース設置予定ですので、家族や子ども達みなさまでお越しください。
「みんなで創ろう一ツ葉の森林」実行委員会を開催(令和5年7月25日)
【宮崎森林管理署】
6月28日、関係者15名出席のもと、当署において「みんなで創ろう一ツ葉の森林」実行委員会を開催しました(事務局:宮崎森林管理署)。
この委員会は、先人が残した貴重な財産である「一ツ葉の森林」(民有林含む総面積830ha)を地元自治体、地域住民、民間団体と国有林が連携し、その具体的な森林整備・環境整備・美化活動の方策について話し合うことを目的として毎年開催しています。
委員会では、まず事務局を努めている当署の担当者より、当署の事業を含む昨年度の取り組みの報告と、今年度も、引き続き森林整備や一斉清掃等の活動を予定していることについて説明しました。
続いて、参加者それぞれの取り組みについて情報提供し、意見交換を行いました。メンバーからは、空中散布を愛鳥週間中から外してほしい、古くなった看板の更新をしてほしいとの意見がありました。
また、松くい虫等による松枯れ被害の最近の発生状況(傾向)や被害対策について活発な議論が交わされました。
最後に、地元の貴重な財産である森林を守っていくために、参加者全員が連携・協力して森林づくりを進めていくことを確認し閉会しました。
五木地域森林整備推進協定第1回WG会議を開催(令和5年7月20日)
【熊本南部森林管理署】
6月29日、五木地域森林整備推進協定に基づく令和5年度第1回WG会議が各協定者及び、JAPIC などのオンライン参加を含め29名の出席で開催されました。
事務局を代表して、熊本南部森林管理署髙木周一署長から「災害復旧はなかなか進んでいないが、できるところから進めていただければと考えている」とのあいさつで議事が始まりました。
議事では、(ア)前期5ヶ年間の総括、(イ)本年度からの5ヶ年計画及びロードマップの実施状況、(ウ)基幹道等の復旧状況、(エ)現地検討会の実施について協議が行われ、災害復旧に時間がかかっていること、中間土場の位置などの課題が提起されました。課題はあるものの各協定者ができるところから取り組むこととし、「協調出荷の継続」、「第2回WG会議で大型ドローン等の先端技術を取り入れた現地検討会を実施すること」などが確認されました。また、熊本県から新たな補助事業について情報があり、協定者から造林事業体の認定などについて質問がありました。
オンラインで参加いただいていた、JAPICの酒井秀夫委員長から「ロードマップに則して取り組みを進めておられることに感銘を受けた」、林野庁経営企画課三谷智典課長補佐からは「五木のような民国連携は今後益々重要になってくる」とコメントをいただきました。
全ての議事を終え、九州森林管理局大道一浩森林整備部長から「路網の災害復旧など課題はあるが、計画に向けた取り組みを進めていきたいと考えているのでご協力願いたい」との挨拶で閉会しました。
屋久杉土埋木等を銘木市に出品(令和5年7月12日)
【屋久島森林管理署】
令和5年7月5日、鹿児島県木材銘木市場協同組合において特別市が開催され、当署から屋久杉土埋木約15立方メートルのほか、紀元杉付近の危険木処理で発生した高齢級のスギ約7立方メートル、モミ約10立方メートルの合計約32立方メートルを出品しました。
銘木市の開催に先立って、鹿児島県木材銘木市場協同組合理事長の挨拶に続き、森本茂屋久島森林管理署長より、参加した方々への感謝の意を表するとともに出品した材の紹介を行った後、売り子の盛大なかけ声を皮切りに、屋久杉土埋木からの入札が始まりました。
屋久杉土埋木が市場に出品されるのは1年4ヶ月ぶりということもあり、入札には県内外から多くの方に参加していただきました。出品した屋久杉土埋木には、きめ細かな年輪や変わった模様が出そうな材もあって、最高入札額は1立方メートル当たり単価(税抜き)で約3,060千円、平均単価は約1,169千円となり、屋久杉土埋木の価値をあらためて実感する結果となりました。なお、高齢級のスギの最高入札額は1立方メートル当たり単価(税抜き)で約451千円、平均単価は262千円となりましたが、高齢級のモミの人気は低く低調な結果となりました。
今後、当署においては特別な価値を持つ屋久杉土埋木を厳正に管理しつつ、伝統工芸産業の発展に資するため、計画的かつ適切な販売を実施していくことにしています。
島原市安中地区自主防災会研修会に参加(令和5年7月10日)
【長崎森林管理署】
6月18日、長崎県島原市において、長崎森林管理署、島原市、地元の地区住民の方々計45名が参加した、安中地区自主防災会研修会が開催されました。この研修会は島原市が主催しており、災害に備える機運を醸成することを目的として行われているもので、地元住民への説明会は毎年開催されていますが、現地視察は3年ぶりに行われました。
当日は、新湊町集合避難施設において、地元住民の方々を前に眉山治山事業所の宮崎海治山技術官が眉山での治山事業の概要、眉山内で施工している工種や観測システムについて、ドローンで撮影した動画を交えながらわかりやすく説明しました。その後、普段立ち入ることが出来ない眉山地内に場所を移し、安中地区の真上に位置する整備された治山施設や、源頭部の緑化状況を視察しました。
住民の方々からは、施工している工種の役割、今年度から行われる眉山シミュレーションに関する質問があり、地元住民の方々の防災に対する関心の高さを改めて感じました。
長崎森林管理署、眉山治山事業所では、今後も島原市民の方々の安全・安心のために治山事業が果たす役割についてのPRに努めて参ります。
地元中学生が職場を体験学習(令和5年7月3日)
【屋久島森林管理署】
令和5年5月23日から25日までの3日間、屋久島町立安房中学校の授業の一環として行われる職場体験学習を受け入れました。
安房中学校では、(ア)実際に働く体験を通して勤労の尊さを肌で感じその意義を理解し、望ましい職業観や勤労観を持たせる、(イ)社会人として自立するための態度や能力を養い、職業や進路選択について考える機会とし、(ウ)地域と社会との繋がりを深め、郷土を愛しその発展に努め、地域社会に貢献する態度を養う目的で職場体験学習を実施しています。
今回、当署には3年生の2名が応募し、職場体験をすることになりました。
1日目は、お互いの自己紹介の後、屋久島署の概要、森林の果たす役割などについて説明しました。
特に、森林と水との関わりについては屋久島の水の美味しさに触れ、美味しい水がもたらすお酒との関わりについてもユ-モアを交えて説明するなど、楽しい雰囲気の中で森林について学んでもらいました。
2日目は、治山工事の現場を見学し、立山計司総括治山技術官から治山工事の目的や種類などの説明を受け、災害から人の生活を守るための治山工事の重要性について学びました。
その後、当署の敷地内でトランシットを使った閉合測量に挑戦し、難しい操作に苦戦しながら境界の管理や測量のことを学びました。
3日目は、間伐実行中の現地において、間伐の必要性について理解を深めた後、実際に伐倒作業の様子を見学し、私達の生活の中でどのように木材が利用されているのかについて学び、3日間の職場体験学習を終了しました。
職場体験学習を受けた2名の生徒からは、後日「測量は難しく頭を使う仕事だったが、できた時は自分の中で達成感がありました」、「森林管理署は森林管理だけでなく、災害の防止や、伐木、道作り、木材の搬出など私達の日常生活に深く関わっていることが分かった」といったお礼の手紙が届きました。
屋久島森林管理署では、今後も職場体験等を受け入れることにより、森林・林業への理解の醸成等に取り組んでいきたいと考えています。
小学校で森林教室を実施(令和5年7月3日)
【福岡森林管理署】
6月14日、宗像市のさつき松原近くにある玄海東小学校にて、『「私たちのさつき松原を守ろう!」プロジェクト』と題して森林教室が行われました。森林教室は5年生の児童たちが事前にさつき松原や松くい虫について勉強し、わからなかったことについて、当日講師として答える形で行われました。
当日は児童18名、教師1名、講師として宗像市から1名、当署から森林官を含め6名が参加しました。まず児童が代表して自分たちが調べた内容について発表を行い、その後、質疑応答に入りました。児童たちからは「誰が松を植えたのか」、「松くい虫を駆除するために薬を使わない方法は?」、「どのような思いで(松原を守る)取り組みをしているのか?」など、沢山の質問がありました。取り組みについての質問では、宗像市から「さつき松原は、ボランティア活動を通じて地元住民や近郊企業と協力して保全に取り組んでおり、市内外の方に親しまれるこの景色を後世に残していきたい思いがある」という話があり、多くの方のご協力により松原が守られていることがわかりました。
今回の森林教室で、児童たちに松くい虫や松原の保全について興味をもってもらえ、身近な松林がどのように守られてきたのかを知ってもらえる良い機会になりました。当署としても、魅力ある松原を残せていけるよう今後も松林保全に努めていくこととします。
国有林防災ボランティアの事前打ち合せを実施(山地災害の発生に備えて)(令和5年7月3日)
【西都児湯森林管理署】
梅雨期及び台風シーズンを迎えた6月7日、当署会議室において国有林防災ボランティア協定に基づく要請行動に備えて、管内を活動範囲とする協力事業体の4社7名と事前打合せを開催しました。
冒頭、冨永雄二署長より、これまでの本協定に基づく調査活動に対する感謝と今後予想される豪雨や台風等の影響により山地災害が発生した際の対応について協力を依頼しました。
打合せでは、和田治仁総括治山技術官から山地災害発生時の初動体制として、要請時の連絡体制、要請範囲の確認、調査時の留意点や安全対策等の確認、また、要請した際の参考とするよう管内の図面を配布し、併せて職員による林道点検結果を周知しました。
意見交換では、要請の判断基準や調査におけるUAVの活用、事前情報や調査結果を速やかに共有する手段など、山地災害発生時に備え要請活動に向けた確認を行いました。
お問合せ先
総務企画部総務課
担当者:総務課課長補佐(総務担当)
ダイヤルイン:096-328-3500