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信越トレイルは、新潟県と長野県の県境に位置する標高1,000m前後の「関田山脈」の稜線を主体とした、斑尾山から天水山間の総延長80kmの日本屈指のロングトレイルです。 |
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自然豊かな里山のトレッキングや地元の人達との交流、また、地域の歴史、文化等の再認識等を通じて、環境・健康に対する意識の高揚、山村地域の連携・活性化等に寄与することを目的として、NPO法人信越トレイルクラブが中心となり、旧道、古道、森林管理用歩道等を利用して、機械力に頼らずボランティアの手による地道な作業により、平成20年に全線開通しました。 | ![]() |
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古くから、地域の人々の生活の場であった豊かな森林には、ブナの大木や貴重な動植物が多く見られ、季節による景色の移り変わりや、天候の変化によって現れる自然の様態など、自然環境が描き出す様々な姿を楽しむことができます。
ナベクラザゼンソウ「ナベクラザゼンソウ」は鍋倉山(関田山脈最高峰)周辺にだけ生息する固有種です。葉はザゼンソウに似ていますが、花を包む仏炎苞(ぶつえんほう)が4~7cmと小さいことや、ヒメザゼンソウとも葉の形が異なります。
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信越トレイルのうち関田山脈の上部は国有林となっており、林野庁 関東森林管理局 上越森林管理署及び中部森林管理局 北信森林管理署が管理しています。 |
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持続的なトレイルの維持管理、積極的な利用促進を図り、交流人口の拡大及び地域の活性化を目的として、平成25年に、新潟・長野両県の関係団体、行政機関等で構成する「信越トレイル連絡会」を設け、信越トレイルの普及・啓発、情報発信・宣伝、実地調査、情報共有、意見交換、研修会等の活動を行っているところです。 |
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日本海から30Km、新潟県と長野県に跨る「関田山脈」は、斑尾山から天水山までの直線で約50㎞の山脈で、標高1,000m前後の山並みが続くブナ林を主体とした里山です。(斑尾山は独立峰のため関田山脈に含まないという説もあります) |
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関田山脈は積雪が8mを超える豪雪地帯です。山頂付近では半年以上も雪に覆われる場所もあり、トレッキングに適した時期は5月中旬から10月下旬頃です。 |
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「山毛欅」、「橅」、どちらも「ブナ」と読みます。 |
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日本のブナは、シロブナとクロブナ(イヌブナ)の2種類です。その名の通り木肌の色からきた呼び名ですが、関田山脈に生息するブナはシロブナで、クロブナは中部以北の日本海側には生息していないと言われています。通常ブナはシロブナでも、木肌にコケ等が付着し黒く斑になるのですが、関田山脈のほぼ中央に位置する鍋倉山、黒倉山周辺のブナはコケ等が付かずとても美しい美白なブナです。
ブナの寿命は300年前後といわれています。6~7年に一度、春に残雪が花粉で黄色くなるほど沢山の花を咲かせ、秋に大量の実を落とします。そして次の春、地面を埋め尽くすようにいっせいに芽を出します。開花までには最低でも40~50年、結実するようになるまでには最低でも60~80年かかります。寿命や雪の重み、大風で大木が倒れるとそこに光が射し込み、若いブナがその空間を埋めるように育ちます。こうして豊かな森が何千年と続いてきました。
春、ブナは数メートルは残っている雪を根元から溶かしていきます。これを「根開け」、「根開き」等と呼びます。5月に入り木の周りがポッカリ開き、まだ厚い残雪の中でブナ達は芽吹き出します。そして森全体がまばゆいばかりの緑に覆われ、一年で一番美しいブナの姿を見ることができます。 |
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ブナを観ると立てに枝から幹を伝って根元まで届いている黒い線に気づきます。これは、「樹幹流」といって水の通り道です。葉や枝で受けた雨や霧を雨どいのように集めて、根元まで流れ伝わせる事が出来るのです。
信越トレイルオフィシャルサイト http://www.s-trail.net/index.html