ホーム > 第2回日本ジオパーク全国大会(洞爺湖有珠山大会)
私たちが暮らす日本列島は、地球の営みによって絶えず変動しています。地球の活動は、時に甚大な被害を引き起こしますが、ジオパークの根幹となる地質や地形は、過去からの地球の営みの積み重ねで形成された「地球の活動の遺産」そのものであり、大いなる恵みをもたらしてくれるものです。洞爺湖有珠山ジオパークでは、「変動する大地との共生」をテーマとして、活火山・有珠山の懐で、火山や地域の歴史を学び、防災・減災に向けた人材育成と、ジオツーリズムを通じた観光、農林水産等の活火山を目指して取り組んでいます。 「ジオツーリズムを通じた観光地づくり~変動する大地との共生~」とし第2回日本ジオパーク全国大会のテーマとして、2011年9月30日に、北海道虻田郡洞爺湖温泉町の洞爺湖文化センターで開催されました。 「洞爺湖中島」や「有珠山」は、国有林が管轄し有珠山では現在も治山事業地であり、地域活動やジオパークの取組みを理解し持続するため、後志森林管理署もジオパーク等の取組みに協力しています。 |
昭和20年9月20日「昭和新山」が誕生して51年目となる。現在も山頂部では火山活動中のため、入山禁止とされているところで、今回ジオツアーとして、関係者等約30名で、昭和新山の所有者の三松三郎氏が講師となり、昭和新山を登頂し説明を受け、三松正夫記念館を見学した。
昭和新山の緑の復元状況について説明を受ける。
昭和新山の立ち入り禁止区域にて、溶岩地質の状況を確認している。
9月29日から10月1日まで、日本全国のジオパーク関係者や関心のある者のポスター展示をおこない、第1会場北海道洞爺湖サミット記念館にて後志森林管理署で有珠山の治山事業を紹介したポスターセッションに参加。
壮瞥中学校3年生の野外学習に同行し、有珠山の地質や火山の歴史、防災対策についての授業を見学するジオツアー。
行程は有珠山「山頂北西部」,「銀沼火口」,「I火口」を壮瞥中学校生徒と一緒に見学し、講師は火山マイスター「加賀谷仁左衛門」「安部秀彦」にて現地説明を受けながら有珠山の歴史を巡る。
有珠山火口原にて壮瞥中学生がドロノキの復元状況について説明を受けている状況。
有珠山火口原の地質や植生の多様性などを勉強している状況。
銀沼火口にて火山活動を確認している状況。
このように、有珠山を通じて、中学校の野外活動を行いながら、地域の防災活動の教育を行うことで地元の活動に協力している。
ジオパークの取組みを推進するうえで課題や地域活動状況について、参加者相互の情報、意見交換等を通じジオパークの質的向上をめざすため、「ジオパークと観光」、「ジオパークと防災」、「ジオパークと教育」、「ガイドの取組」の分科会が9月30日9時から各部会で開催されました。
今回、「ジオパークと防災」、「ジオパークと教育」の分科会に森林管理署からそれぞれ2名づつ参加しています。
9月30日に開会されたジオパーク大会とが12:00より開催され、児童生徒によるジオパーク取組み発表やシンポジウムにて、「災害列島とジオパーク」岡田弘北海道大学名誉教授による基調講演が行われ、「第2回日本ジオパーク全国大会洞爺湖有珠山ジオパーク宣言」され終了しました。
ジオパーク大会を通じ、洞爺湖有珠山周辺には、たくさんの自然の恵みや人の営みを強く感じる大会です。
有珠山は、現在も活動中の活火山であり、次期噴火についても注視されている中、防災と向き合った観光を進め、自然と共存する地域活動によりジオパークを推進している内容であると実感しました。
現在も、自然災害は各地域で行われていますが、平成23年3月に発生した東日本大震災により犠牲者になられた方々に深く哀悼の意を表し、今も辛苦の日々を過ごされている被災者の皆様にお見舞いを申し上げます。