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後志森林管理署

自然環境保全の取組

地域と連携した自然環境の保全活動

歌才ブナ林(黒松内町)

歌才ブナ林(黒松内町)
当署が行っている、保護林等においての貴重な植物群落の保護、希少な野生生物の生息・生育地の保護への取組をご紹介します。

歌才国有林での保護林保全対策の推進

寿都郡黒松内町に所在する歌才国有林は、ブナ自生北限地帯の代表的な森林として植物群落保護林に指定しています。近年、自然散策のフィールドとして注目されており、入林者が与える森林への影響が危惧されています。
後志森林管理署では、平成17年度から3ヶ年間を目途に現地での保全対策を実施しています。
平成17年度に現地調査を実施し、平成18年度には地元黒松内町と意見交換をする協議会を設置して、地域と連携して老朽化した歩道整備等の具体的な検討を行っていきます。

平成17年度現地調査(歌才ブナ林)

平成17年度現地調査(歌才ブナ林)

歌才国有林と黒松内町

地元黒松内町では、「ブナ北限の里づくり構想」を基調としてまちづくりを進めており、歌才国有林(通称:歌才ブナ林)をまちづくりのシンボルとしています。
平成16年には、まちづくりを含め評価され、北海道遺産構想推進協議会により「北海道遺産」に選定されました。

洞爺湖中島森林植生回復事業

エゾシカの被害にあった樹木(洞爺湖中島)

エゾシカの被害にあった樹木(洞爺湖中島)

虻田郡洞爺湖町に所在する洞爺湖中島では、天敵がなく隔離された島の中で、島内に生息するエゾシカによる森林への被害が長期にわたり継続した状況にあり、森林生態系へ甚大な被害を与えています。
後志森林管理署では、植生回復の可能性を調査するために、平成15年度から現地に調査区を設置し、植生の回復状況を調査するなど、今後の森林整備のあり方等、事業実行する際の基礎資料とするための事業を実施しています。

エゾシカ生息と中島の森林の現況について

洞爺湖の中島では、昭和32年から昭和40年の間に人為的に持ち込まれた数頭のエゾシカが島内で繁殖し、2005年春の調査では約180頭の生息が確認されています。
そのエゾシカによる食害により島内の森林植生は影響を受け続け、現在、一部の樹木は消失し、後継樹の発生が期待できない状況にあります。
また、下層の植生は、本来島内に繁茂していたササ類等は食べ尽くされ、一部の食害を受けない植物以外はほぼ失われ裸地化が進んでいる状況にあります。

エゾシカ(洞爺湖中島)

エゾシカ(洞爺湖中島)

大平山(おおびらやま)希少植物保護管理事業

島牧郡島牧村にある大平山(おおびらやま)(標高1290m)には、希少な石灰岩性植物が生育しています。
後志森林管理署では、この地域を植物群落保護林に指定し保護・保全を図ることとしています。
近年、大平山では、一部の登山者による希少植物の踏み荒らしや盗掘などの課題が生じていることから、北海道、環境省等の関係機関や地元のボランティア団体と連携し、高山植物保護活動に取り組んでいます。

大平山(島牧村)

大平山(島牧村)
保護活動について

地元ボランティア団体「エコ島牧」、島牧村、北海道、環境省、後志森林管理署では、「大平山高山植物保護対策協議会」を組織し、平成14年度から保護のための活動を行っています。

大平山盗掘防止パトロールの様子

大平山盗掘防止パトロールの様子

大平山盗掘防止パトロールの様子(2枚共に)

これまでの保護活動への取組

巨樹・巨木保全活動

平成12年4月に林野庁は次世代への財産・21世紀へ生き続ける資産として残すべき代表的な巨樹・巨木を「森の巨人たち100選」として選定しました。
このうち北海道では11市町村の11本の木が選定され、後志森林管理署においては洞爺湖中島にあるアカエゾマツが選定されました。
そこで地元に保全協議会が設置され、周辺整備等を含む保全とPRに努力しましたが、平成16年9月の台風18号により、根倒れとなりました。翌年、地元において巨樹・巨木サミットを実施し、アカエゾマツのクローン苗木を植樹して、森林の大切さをPRしました。

倒れる前の樹齢350~400年と推測される巨木アカエゾマツ(直径4m、高さ31m)

倒れる前の樹齢350~400年と推測される巨木アカエゾマツ(直径4m、高さ31m)

平成16年9月の台風18号により根倒れとなる巨木アカエゾマツ

平成16年9月の台風18号により根倒れとなる巨木アカエゾマツ

平成17年9月の巨樹・巨木サミットにおいて自生大に引き継ぐため、クローン苗木を植樹

平成17年9月の巨樹・巨木サミットにおいて次世代に引き継ぐため、クローン苗木を植樹

平成18年5月に巨木アカエゾマツまでの歩道整備における開通式の渡り初めの様子

平成18年5月に巨木アカエゾマツまでの歩道整備(風倒木のチップ敷き)
開通式の渡り初めの様子

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