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第113回/114回森林レクリエーションin知床第113回/114回森林レクリエーションin知床 知床永久の森林づくり協議会 共催 「樹木医と歩く春の森と羅臼こんぶの加工体験」 ~知床の森と海のつながり~ 平成24年6月6日/9日開催
樹木医の解説を聞きながら歩く春の知床の原生的な森林の散策と、豊かな海の産物である昆布の加工体験を行うイベントを開催しました。 散策途上にあり、例年にない水量を湛えるポンホロ沼(沼面直径約70m 6月9日撮影)
ポンホロ沼周辺の森林散策は例年人気が高いことから、今年も2回に分けて開催しました。 両日とも北見市、網走市などから幅広い世代の方にご参加いただきました。
6月6日参加者(21名) 6月9日参加者(22名)
〈森林散策〉 知床自然観察教育林についての説明や散策路にある樹木の種類、針広交混交林の森であることなど、 森林の紹介をしながら散策スタート!! 「木はしっかり観察して、生命力を感じてパワーをもらってください」と語る樹木医。 輪切りの木を使って、木の辺材(樹皮に接する周辺部の材)が養分・水分を吸い上げる樹木の仕組み等の解説がありました。 ミズナラの巨木(中央の樹木)からは、樹齢の推定方法や樹木の高さや太さの測り方、そして生命力についての解説がありました。 (このミズナラは推定樹齢700年、樹高直径116cm、樹高およそ29mに達していますが、まだまだ勢いがあるとのことでした。) 樹高80cm程度ながら樹齢30年のトドマツ。 周囲の環境に被圧されながらも成長できる時を忍耐強く待っている姿に、参加者からは感動の声も上がりました。
倒れた木や伐り株などに落ちた種が発芽し稚樹となって大きく育つ過程の解説から、 樹木が育ちやすい環境について考えました。
噴火による転石を抱くように生えるトドマツを前に、 根の性質や根が土壌を固定する効果(緊縛効果)などを、 解説を聞きながらじっくり観察しました。
菌により朽ちて土にかえる段階の樹木を観察しながら、 様々な菌の話や褐色腐朽菌による分解の過程など、森林の循環について専門的知見に基づく解説がありました。
<ポンホロ沼>
6月6日は青空には恵まれませんでしたが、穏やかな沼面には「逆さ羅臼岳」が映っていました。 6月9日。晴天に恵まれたポンホロ沼。沼面は少しさざ波立っていました。
<昆布の加工体験> 羅臼漁業協同組合のご協力により、おつまみ昆布のカットと袋詰めを体験させていただきました。 昆布漁師の方からの巧みな説明と昆布の食べ比べを交えながら、羅臼昆布の美味しさの秘密についてのお話を聞くことができました。 持ち帰り用の昆布を、各自お好みでカットし袋詰めを行いました。 いただいた昆布をどのように使うか皆さん大盛り上がりでした。
参加者からは 「珍しい体験ができた上にお土産までいただき大変お得な気持ちです。」 「昆布の加工体験はユニークでおもしろい」 などという声が聞かれ、昆布加工体験は大好評。
今回の体験を通して、 美味しい海産物をその背後で支えている知床の豊かな生態系を育む森林の存在について 考えるきっかけを提供できたのではないかと感じました。
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