ホーム > 政策情報 > 事業概要 > 民有林との連携 > 森林総合監理士(フォレスター)の育成・活動への取り組み > フォレスター研修日記 > フォレスター研修日記(平成28年9月6日)
【技術者育成研修2日目】現地実習(平成28年9月6日)研修2日目は小樽市塩谷国有林で「森づくりの構想」と「資源の循環利用構想」を作成する現地実習を行いました。
森づくりの構想実習(現況把握、目標林型と森林施業の検討)フォレスターは森林所有者の山に対する思いを実現するため、森林所有者の希望に科学的・技術的な知見を加味して現実的な目標林型を設定し、そこに向けた適切な森林施業を選択することが重要です。 森づくりの構想実習は、各班に分かれ、研修1日目の北海道大学大学院 渋谷准教授による科学的・技術的知見の講義を踏まえて現地を確認するところから始まります。
【まずは研修の司会進行役であるプロセスマネージャーから研修2日目の流れが確認されました】
【現地説明する橋元流域管理指導官と、真剣な表情で説明を聞く研修生】
さっそく実習に入ります。
【樹高を確認する研修生】
【確認した情報は野帳にメモします】
雨天のためタープの下で発表に向けたまとめに入ります。
【現地を確認し野帳にメモした情報をもとに、実習を行った林分に最適な最終林型を考えます】
全班のまとめが終わったところで、研修会場に戻り森づくり構想の発表となりました。
【身振り手振りを交えた発表】
発表後には質疑応答があり、各班の森づくり構想について研修生や講師から様々な質問が行われました。
【質問する研修生や講師】
【回答する研修生】
野鼠被害への対応方法、更新する樹種の選択理由等、様々な質問があり課題に取り組む真剣さがうかがえました。
最後に北海道森林管理局 流域管理指導官と、北海道大学大学院 渋谷准教授による講評で「森づくりの構想」に関する研修が終了しました。
流域管理指導官からは詳細な調査結果との比較や、実際にどのような目標を持った森林なのかについての課題や考え方についての講評がありました。
渋谷准教授からは、これまで蓄積されてきている人工林整備の考え方について、科学的に見ると疑問となる事がある、今までやってきたことを科学的にとらえ考えていくことが重要との講評をいただきました。
最後の質疑応答では、「トドマツの特性」について質問が出るなど研修生の熱意が伝わってきました。 また、渋谷准教授には、質問への解答とともに、時間の許す限り今後につながる科学的な知見の補足を行っていただきました。
この講義や実習によって、研修生の森づくりに関する科学的な知見に関する理解が深まり、フォレスターとして地域に合った森づくりを実現してくれることを期待しています。
資源の循環利用構想実習現地から下山する途中、資源の循環利用構想に関する現地実習を行いました。 国有林の広大なフィールドを活用した実習です。
【現地の状況を確認】
研修会場に戻ってからは、現地実習で見られなかった箇所を動画や写真で確認しました。
現地確認が終わったら、結果を事業計画に反映させます。
【協力して机上案として作成した図面を修正】
図面の修正が終わったところで、北海道森林管理局 技術普及課 企画官(技術開発・普及)より実習の目的の確認が行われました。
事業計画を作成するのが目的ではなく、フォレスターとして必要な地域の森林・林業の構想を構築する「構想力」と、構想の実現に向けて首長等とコミュニケーションを取りプレゼンテーションを行う「合意形成能力」を養うことが目的です。
実習の目的の確認が終わり、各班は実習地の森林資源を循環して利用するための構想を立て始めました。
付箋を使い、事業計画からわかる地域の森林の特徴や、実習地の産業の特徴等を書き出しています。
地域の資源の循環利用構想を立て終わったところで、研修2日目は終了です。 【現地で撮影した集合写真】
Posted by 技術普及課|2016.10.19|技術者育成研修 |
森林整備部技術普及課
ダイヤルイン:050-3160-6285