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当復旧工事の特徴

今回の災害復旧を施工するにあたり下記のことに留意して実施しました。

1.流木処理及び対策について

1.A型・R型スリットの設置

多量に流木が流出し、沢幅が30メートル以上の箇所については、A型及びR型スリットを実施し、今後に備える設計としました。

A型スリットの写真
R型スリットの写真

2.流木の破砕処理

渓床内、及び山腹面に流木が堆積している箇所においては、放置すると今後の降雨等により再び災害の要因となる恐れがあり、また土石流となって流下したため土砂と流木が絡み合い腐朽状況も著しいことからそのままの形では再利用が不可能なため産業廃棄物として処理しました。

流木破砕処理機を使用して10~15ミリメートルのチップ状に破砕し、肉牛の敷き材料・堆肥の原料としてリサイクル利用しました。本工事で産業廃棄物処理した流木の数量は約8,500立方メートルです。

高く積み上げられた流木 タブグラインダー(木材破砕機)

2.流出土砂の処理について

渓床内、及び山腹面に不安定土砂が堆積している箇所においては、放置すると今後の降雨等により再び災害の要因となる恐れがあることから原則現場外へ搬出することとし、近隣の農地等で受け入れ再利用が可能なものについては再利用を図ることにし、再利用が不可能なものについては、土砂捨て場に捨土処理を実施しました。
本工事で捨土処理した土量は約12,600立方メートルです。

捨て土搬出のようす

3.建設コスト縮減について

限られた予算内で可能な限り復旧工事の施工を実施するため、新工法の採用等コストの縮減に取り組みました。

1.新工法の採用

当署管内においては実績のなかった残置型枠を渓間工2箇所に試験施工しました。この工法の採用により、施工金額の縮減・工期の短縮が図られました。

2.合併積算による間接費の縮減

近隣どうしの工事で追加発注する必要がある工事箇所については、努めて合併積算を実施して間接経費の縮減を図りました。

3.採用工法の見直し

山腹土留工の工法において設計の見直しを図り、土留工においては裏込礫から線上排水材に替えたり、布団籠工においては普通布団籠工から二重布団籠工に工法を変更し、中詰材の現地採取を実施して経費の縮減を図りました。

残置型枠施工のようす 布団籠に中詰材を入れているようす

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