2023年6月12日(174号)
中部森林管理局メールマガジンでは、広報誌「中部の森林」の記事を基に、国有林で行われている森林づくりに関する様々な話題をはじめ、管内各地からのお便りなど、森林・林業に対しご関心をお持ちの皆様方に情報を提供させていただいております。
また、ご購読いただきました皆様方からのご意見やご要望などを事業の参考にさせていただきます。
さて、今回のメールマガジンですが、中部森林管理局 資源活用課長からのメッセージなどを記載しています。
最後までお読みいただければ幸いです。
INDEX
1.森林管理局からのメッセージ
2.広報「中部の森林」6月号(第231号)
3.公売・入札情報
☆編集長だより
1.森林管理局からのメッセージ
「架線集材が注目されています」中部森林管理局 資源活用課長 上田喜幸
「架線集材」とは、空中にワイヤーロープを張り上げ、ロープウェイのような装置を簡易的に作り、伐採した木を吊して林道などトラックが入れる場所まで運び出す集材方式です。
この集材方法は、簡易的なものから本格的なものまで様々なタイプがありますが、総称して「架線系作業システム」と呼んでいます。
現代においては、林業用機械の発展により、林業用重機を山の中に運んで集材する「車両系作業システム」が増えてきましたが、急峻な地形が多い当局管内では山の中に林道や作業道などの道を開設できない場所も多いため、「架線系作業システム」による作業方法が不可欠です。
また、架線集材は、山の中に林業用重機を走行させるための作業道を作る必要がありませんので、山肌を荒らさない、山の環境にやさしいというメリットがあります。
近年では、地球温暖化に伴う異常気象により、全国各地で豪雨災害が甚大化しており、適切な森林整備により山地災害に強い多様な森林づくり(災害のリスクを低減させる森林づくり)を進めるとともに、山の環境にやさしい集材方法の「架線集材」にも関心が高まっています。
一方で、架線集材は、木材を搬出するための架線(ワイヤーロープ)を山の中に張り巡らせるため、手間がかかることや、地形に応じて効率的で安全に設置する必要があり、高度な特殊技術が必要になりますが、技術の継承や技能者の育成はなかなか進んでいないのが現状です。
そこで、架線系作業システム(架線集材)の効率化や技術の継承を目的に、昨年度は南信森林管理署管内の生産請負事業箇所で油圧式集材機を使用した現地検討会を開催しました。
今年度においても、地域の要望などをお聞きしながら現地検討会を開催することにしていますが、このような取組を通じて架線集材の技術が耐えることなく、後世へ受け継がれる一助になればと考えています。
2.広報「中部の森林」6月号(第231号)
第13回木材利用優良工事事例コンテストなどを掲載しています。
シリーズ「森林官からの便り」、「私の森語り」、「中部の保護林」、「今は昔の林業」も掲載中です。
【特集】
〇令和4年度第13回木材利用優良工事事例コンテスト
〇令和4年度森林・林業社会貢献活動感謝状贈呈
【各地からの便り】
〇森の小鳥たちに新しいお家をプレゼント!
〇戸隠森林植物園の開園準備~総勢約70名での全力作業~
〇国民の森林づくり推進功労者に長官感謝状を贈呈
〇第五十三回上高地開山祭
【シリーズ】
〇「森林官からの便り」【中信森林管理署 上高地治山事業所 治山技術官 菅野暢晃】
〇「私の森語り」 【一般社団法人岐阜和傘協会和傘轆轤職人見習い長屋糸織】
〇「秘蔵写真・今は昔の林業」【愛鳥週間】
〇中部の保護林【南木曽岳】
〇日本美しの森 お薦め国有林
☆詳しくはこちらからご覧ください。
https://www.rinya.maff.go.jp/chubu/koho/koho_si/index.html
3.公売・入札情報
https://www.rinya.maff.go.jp/chubu/apply/publicsale/index.html
過去の中部森林管理局メールマガジン「中部の森林」はホームページからもご覧いただけます。
★中部森林管理局メールマガジン「中部の森林」バックナンバーはこちらから
https://www.rinya.maff.go.jp/chubu/koho/mailmaga/backnumber/index.html
編集長だより
国の伝統的工芸品にも指定されている「岐阜和傘」をご存知でしょうか?
和傘といえば、日本舞踊や寺社の祭礼、伝統芸能などで用いられていたり、七五三や結婚式などの写真撮影に使用したりするため、私も見たことはありますが、日本一の和傘生産地が岐阜であること、和傘づくりを支える職人さんの減少と後継者育成の取組がなされていること、和傘の「ロクロ」に粘りのある木質で年輪が密なエゴノキが使われていること、約10年間のエゴノキ材の確保が課題となっていることなどを今回初めて知りました。
知れば知るほど、魅力的な「岐阜和傘」の世界!それを支える全国唯一の傘ロクロ職人である長屋一男さんの手と傘ロクロの写真(本誌の7ページ)に私の目は釘付けになりました。
岐阜には、日用品として雨の日に使用できる岐阜和傘の雨傘や日傘が販売されている素敵なお店があるようですので、いつか家族と一緒に「金華山自然観察教育林」に遊びに行き、お店に寄って商品を手にしてみたいと思っています(^▽^)
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