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中部森林管理局

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    天生(あもう)GSS活動報告【令和6年】

     

     

    令和6年

    10月

    9月

    8月

    7月

    6月

    5月

     

    令和6年10月31日(木曜日)

    本日で私たちの勤務は終了です。
    無事、最終日を迎えられた事に感謝しながら…
    落葉でいっぱいになった歩道を歩きます。


    途中、ハリギリ(写真右)とコシアブラ(写真左)の落葉が手を振って
    私たちの最終日を見送ってくれているようです。


    一昨日はまだ落葉していなかったこちらのカエデ。
    ハラハラと舞い、木道の上を彩っています。


    今年の10月は、過去にないほど温暖でした。
    今年の天生は、本日までまだ一度も霜が降りていません。
    そんな事が過去にあったでしょうか…。
    そんな温暖な気候の中、植物界隈の動きも気候に合わせたものとなっています。
    例年であれば、この時期には黒っぽく変化するマイヅルソウの実。
    今年はまだ鮮やかな赤色です。


    こちらの鮮やかな赤はアクシバの実です。
    まだまだ、艶やかな赤です。


    ツバメオモトの青色の実を見ると、今日が10月31日だとは思えないくらいの衝撃を受けます。
    本来なら、この色は9月下旬まででしょうか…。
    10月に入ると青色が紺色→黒色へと変化します。
    今年は、真っ青な青色のツバメオモトを見ながら天生とお別れします。


    天生湿原周辺の山は、すっかり落葉し、ブナの幹が露わとなっています。
    これからの時期、夏場には見る事ができない、
    「透けた山」を楽しみに入山される方もいます。
    今年の国道360号線の冬季閉鎖は11月6日午前中に予定されています。
    あと5日、天生の森を楽しむ事ができます。


    ミズバショウの芽は、来春に向け固く葉を結んで新芽を守ります。
    天生の冬の豪雪の下で辛抱強く春を待ちます。
    来春、きっと又会いにくるからね…とささやいて、天生の森を後にします。
    それでは皆さま、ごきげんよう。

    令和6年10月29日(火曜日)

    本日、天生峠まで国道360号線沿いの紅葉が見事でした。
    例年より10日ほど遅いでしょうか…。
    天生峠越えのドライブに最適な時期ですね。


    カラマツの黄葉も始まりました。
    今年は、ずっと緑の葉のままで…
    いつになったら色付くのかと余計な心配をしました。
    やはり気温の関係でしょうか…。
    ここ数日の冷え込みで、10月も下旬となり、やっとカラマツの黄葉を見る事ができました。


    駐車場周辺の紅葉は今が最上でしょうか。
    赤色も映えてよい季節を迎えています。


    天生の森に入るとこの通り…。
    すっかり落葉が進んでいます。
    私の前を歩く方は、御年80歳。
    現役の天生パトロール員としてご活躍の砂田さんです。
    天生の山のことや作業の事に関わらず、幅広く学ぶことの多い砂田さん。
    何時間話していても、興味のひく話ばかりで飽きる事がありません。
    天生の森の名物ガイドとしても有名です。
    本日も様々学びながら天生の森を歩きます。


    天生湿原周辺も、すっかり落葉しています。
    ただし、今年はカエデの葉の色付きがいまいちだなあ、と思っていたら。
    今になって、赤色が良く映えています。
    他の木が落葉した頃に、カエデ類の紅葉が最盛期…。
    今年の天生の森の紅葉はいつもと少し違います。


    こちらも天生湿原です。
    中央に見えるカエデの赤が際立っています。


    先週はまだワサワサとしていたナナカマドの葉も全て落葉。
    赤い実が残るのみとなりました。


    昨年もブログに登場して頂きました、岐阜県環境保全員の村山さんです。
    ご本人の許可を頂いて掲載しています。
    県の保全員の方と、私たちは情報共有しながら仕事させてもらっています。
    いつも話しやすい雰囲気を作って頂いている事に感謝しています。
    来年もお会い出来ることを願って…。

    令和6年10月24日(木曜日)

    本日は、電気柵撤去の作業を行いました。
    森林管理署からは12名の職員が参加しました。
    まずは、1kmの登山道を歩いて現地まで向かいます。


    天生の森の電気柵の電線は合計2km近くに渡り張り巡らされています。
    白川森林官、電気柵の巻き取り作業ありがとうございました。


    作業中の一コマ。
    皆で手分けして作業します。


    荘川森林官、参加ありがとうございます。


    はるばる名古屋からボランティアで参加してくださった野田さん。
    ご本人の許可を得て紹介させて頂いています。
    今年私たちが天生の森の登山道を歩いていると、
    「何か天生の為に協力できる事はありませんか…」とお声かけ頂いたのがご縁で、
    オオバコ除去作業、ノリウツギ剪定作業へもボランティアでご協力頂きました。
    本日も、私たちの中にもスッと溶け込んで、テキパキと作業してくださいました。
    いつも頭が下がる思いです。ありがとうございました!!


    朝は良い天気だったのですが、作業が終わる事には靄の中でした。
    雨には降られず、無事、作業を終える事ができました。
    最後に管理署職員の集合写真です。
    今年は、全体の人数も少なく、一人一人の作業量も多かったです。
    皆さんお疲れさまでした。


    作業中の一コマ。
    毎年恒例ですが、リュウキンカの花の狂い咲きです。
    今年は、まだこの時期にも生き生きと花を見せてくれています。
    春の花を見ながらホッと一息。

    令和6年10月22日(火曜日)

    一昨日日曜日に飛騨地方もようやくヒンヤリとした空気を感じるようになりました。
    しかし、この時期にしては、日中の天生の森の中はまだまだ暖かいです。
    紅葉も最盛期を迎え、平日にもかかわらず多くのお客様の姿がありました。


    ナナカマドも、今年はなかなか赤くならず…心配していました。
    今週になって、やっと赤色になってきました。
    葉も実も、ナナカマドらしい赤です。


    天生シーズン最後の花が咲きました。
    『ホソバノツルリンドウ』です。
    ツルリンドウと違い、か弱い、か細い全体像です。


    ホソバノツルリンドウは、なかなか出会えない花です。
    天生でも、限られた場所でしか見る事ができません。
    こんな見た目で陰にひっそりと咲いているので、見つけるのも大変です。


    ツルリンドウの花弁は5枚ですが、このホソバノツルリンドウは4枚です。
    毎年ホソバノツルリンドウを見ると、シーズンの終わりが近づいている事を感じます。

    令和6年10月17日(木曜日)

    本日は秋晴れの1日。
    登山道入口から600mほど歩くと、少し開けた展望箇所があります。
    真正面に飛騨山脈が見渡せるのですが、こんなにくっきりと見える日は年に数日しかありません。
    写真右手側が方角南です。
    南から順に穂高連峰~槍ヶ岳。
    写真の左手側には薬師岳が見切れています。


    こちらは、写真の中央辺りが薬師岳。
    その北側には立山、剱岳と続きます。
    午前中は良く見えても、午後からは大抵雲の中に隠れてしまうのですが、
    本日は仕事を終えて帰り道でも、良く見えました。
    もう少し気温が下がり、空気が澄んでくるともっとパキッとした輪郭になります。
    今年は、この暖かさが続き、天生湿原も未だ霜が降りていません。
    パキッとした飛騨山脈はもう少しお預けですね。


    本日の籾糠山。
    木平登山道方面から眺めています。
    この辺りの紅葉は丁度見頃です。


    木平湿原周辺も、紅葉は見頃です。
    湿原の草紅葉の色合いが良いですね。


    天生の森は、ブナやカツラが多い為、黄色の黄葉がメインです。
    赤色の紅葉は少なめの為、少し物足らなさを感じられる方も中にはいらっしゃいます。
    しかし、黄色の黄葉も良く見ると、見応えありますよ!!
    青空、太陽の光をあびた黄葉はキラキラと、山全体が明るくみえます。


    そんな紅葉が進んだ森の中、相変わらず緑色を保っているのは『オヒョウ』の木です。
    北方系の木の為、寒さに強いのでしょうか…これくらいの気温ではまだまだ緑です。
    オヒョウの木は、カラ谷分岐付近に4~5本確認できます。
    天生では、オヒョウの他、
    夏場に咲いてくれるホロムイソウ(7月23日に紹介しています)が北方系の植物として知られています。


    オヒョウの木のすぐ側に立つカエデは、この通り。
    同じ場所で対比すると、自然界の不思議を感じます。

    令和6年10月15日(火曜日)

    本日の天生湿原の紅葉の状況です。
    天気はあまり良くなく、バックの空が青くない為、紅葉の色はあまり映えません。
    しかし、先週と比べると随分深みが増しています。


    匠屋敷の周辺も紅葉が進んでいます。
    山全体で見ると、天生の森の紅葉はまだまだ今から楽しめる雰囲気です。


    登山道を歩いて、甘い香りが漂ってきます。
    上を見上げると、カツラの木です。
    天生のカツラ門は、カツラの老木の大木が5本並んでいるのですが、
    実はそれほど香りがしません。
    他のカツラの方が良く香ります。
    カツラの木の紅葉は、今が最上ですね。
    黄金色のカツラの木が美しいです。


    この時期にはもう終わっているはずの『ハクサンカメバヒキオコシ』の花を見つけました。
    本来なら夏に咲く花。
    地形の関係でしょうか、小さくかわいく咲いてくれています。
    花の種類が少なくなった今、足元に小さく咲く花を見つけると、嬉しくなります。


    こちらは現在の『ハクサンカメバヒキオコシ』です。
    シソ科の植物です。
    シソの実に似ていますね。

    令和6年10月10日(木曜日)

    本日は久しぶりに朝から晴天。
    この時期のお楽しみの一つ「ドロノキ」が白い穂を付けています。
    天生峠までの国道360号線沿い、丁度中腹辺りにあります。
    ドロノキの白い穂の最盛期は先週でしたが、天候に恵まれず…
    良いシャッターチャンスはありませんでした。
    本日は、青空をバックに理想に近い写真を撮る事ができました。
    葉が落ちてしまい、葉と白い穂のコントラストが見られないのが少し残念…。


    天生の森の中から見る、飛騨山脈もこの通り。
    北は白馬連峰~剱岳。南は穂高連峰まで、くっきりと稜線が浮かび上がっています。
    本日は、穏やかで気候も丁度良く、最高の朝でした。


    紅葉には少し早い天生の森ですが、この陽気に誘われて団体の登山客の姿がありました。


    紅葉には少し早い天生湿原に、団体の皆さんのウエアーの色彩が森を賑やかに見せてくれます。


    本日のカツラ門。
    カツラは黄葉が進んでいます。
    落ち葉から甘い香りが漂っています。


    朝は綺麗に見えていた飛騨山脈ですが、籾糠山山頂に着く頃には全体が雲の中に隠れてしまいました。
    朝早くに登頂された登山客の方は大変喜ばれていましたが、
    昼過ぎに頂上に着いた私たちには少し残念な景色…。
    朝のイメージを脳裏からひっぱり出して、頂上からの景色を楽しみました。


    籾糠山山頂より木平方面を見下ろします。
    こちらは少し色づいていますが、まだまだ…今からが楽しみですね。
    気候の変化に左右され、予測は難しいですが、
    天生の森の紅葉、今週末より来週末をオススメします。

    令和6年10月8日(火曜日)

    本日の天生登山道入口の紅葉の状況です。
    ほんのりと、色づき始めてはいるのですが…まだまだこれからです。


    天生湿原の様子です。
    こちらも今からですね。


    天生湿原の草紅葉は始まっています。


    現在、所どころ赤く見えるのは、ウルシの木です。
    まだまだ色は深まると思いますので、これからが楽しみです。
    天生の朝7時の気温、先週4日金曜日は17℃。
    そして5日土曜日以降本日までは7℃と、この1日で一気に10℃下がりました。
    ここ数日、気温の低い日が続いています。
    天生の紅葉の見頃も一気に進む事を予想してます。


    ブナの木にくっついている、カタツムリを発見。


    カタツムリはこちらのブナの木、丁度高さ4mくらいの場所にくっついていました。
    地上付近で見ることの多い、カタツムリ。
    随分な高さまで登る事もあるのだと、感心しながら見ていました。

    令和6年10月3日(木曜日)

    今年も『ツキヨタケ(月夜茸)』のシーズンです。
    少し朽ちかけたブナの木の枝にびっしりと。
    これは、夜になってから見に来たいですね。
    暗闇の中下から見ると、裏のヒダが青白く光る事で知られています。
    ちなみに、他のキノコと間違い食中毒のニュースを今年も良く耳にします、有名な毒キノコです。


    こちら本日の『アケボノシュスラン』です。
    今年は、花の数も多く大変楽しませて頂きました。
    現在は果実となり天を向いています。
    この後、果実が裂けて、種子が出てくるまで観察を続けます。


    こちらは9月24日、花も最終となった『アケボノシュスラン』
    良く見てください!少し透明がかっているのが分かりますか?
    今年の大発見でした。
    アケボノシュスランの花も花期終わりに近づくと透明になります。
    昨今、サンカヨウのスケルトンが大変人気ですが、透明を楽しめる花は他にもありそうです。


    こちらも9月24日の『シラヒゲソウ』
    残りも少なくなった頃のシラヒゲソウです。
    他が果実を作っている中、最後に元気よく咲いてくれたシラヒゲソウです。


    本日のシラヒゲソウは果実になっています。
    湿原は果実の園になっています。
    花は見当たりません。
    写真奥に見える果実が弾け、手前に見えるように種子が顔を出します。


    四部屋に分かれていますね。
    希に五部屋、六部屋に分かれている物も見かけます。
    シラヒゲソウの種子は、「雨滴散布」によって種子を飛ばします。
    雨粒がぴしゃんと当たった衝撃でタネをまき散らします。

    令和6年9月30日(月曜日)

    本日は、先週に引き続き、木平湿原木道の補修用資材歩荷~補修の作業です。
    疲れは…多少残っていますが、今日もまずは荷造り作業からスタートです。
    一口に歩荷作業、といっても、まずは荷の縛り方からコツがあります。
    歩き易い縛り方、位置を見極めながら、しっかりと背負子に固定します。


    今日も一段一段、急登を登ります。


    荷の縛り方は人それぞれ。
    個性がでますね。


    本日の力自慢の若者。
    作業終わりに写真を撮らせて頂きました。
    若いパワーは光っています!!


    木平湿原に到着後は、設置作業です。
    土台からしっかりと作っていきます。


    寸法を合わせながら、設置しています。


    今回は、数年後に予定されている大規模改修までの補修作業です。
    今までの状態よりも、安定感が増し、大きな穴を塞ぐ事もでき、
    皆さんに多少なりとも気持ち良く歩いて頂ける木道となりました。
    今回、森林官の大いなるご理解により、幅広く声かけを頂き、
    現場の職員を始め、署内職員の方にもご協力頂き作業が完了しました。
    皆さんありがとうございました!
    登山者の皆さん、ぜひ、木平湿原へも立ち寄ってくださいね。

    令和6年9月26日(木曜日)

    本日は、昨年に引き続き、木平湿原木道補修の為の板材の歩荷作業です。
    昨年の作業の様子は、広報「中部の森林」の8月号の表紙にも採用して頂きました。
    ありがたき幸せです。
    本年は、飛騨署の力自慢の職員が多数協力してくださいました。


    天生湿原周りはトトロの森のように木や枝が低い位置にある為、肩掛けで材を運びます。


    カラ谷分岐を過ぎると、約700m続く急登になります。
    カラ谷分岐で背負子に荷物を縛り、ここからは荷を背負って歩きます。


    荷を背負って、今からいよいよ苦しい急登へとスタートします。
    皆、笑顔で苦しさを乗り越えますよ!


    下から見上げると、木平登山道の勾配の具合が良く分かります。
    この勾配では、ゆっくりゆっくり、一歩一歩、歩みを進めます。


    作業終わって、この笑顔!
    汗をかいた若者の笑顔は素敵ですね。
    彼の背負った荷物は25kgを越えています。
    若い力を存分に発揮してくれてありがとう!!


    背負い上げた板材で、早速木平湿原の木道を補修します。
    木平の木道は設置から20年以上が経過し、老朽化が進んでいます。
    木道の真ん中に大きな穴が開いていた箇所を塞ぐように、補強の板材を設置しました。
    今回のこの作業、来週9月30日にも予定しています。
    皆さんの応援も頂きながら、頑張ります。

    令和6年9月24日(火曜日)

    『ツルアリドオシ』の赤く熟した果実が暗い林内でよく目立っています。
    2つ目(凹み)が見えるのは、2個の花が合着してできた果実だからです。


    グランドカバー状に茎が地上を這い、一帯がツルアリドオシに覆われています。
    現在、深緑色の葉の上に赤い実が乗っかっています。


    こちら7月上旬のツルアリドオシのツボミです。
    花は双生=2個並んでつけます。
    赤い実に2つの目(凹み)がある理由がこれで分かります。
    花弁の裂け目も観察できますね。


    こちらも7月上旬、ツルアリドオシが満開の時です。
    真っ白な花の中、良く見ると花の中に産毛がみえます。


    白いツルアリドオシの花が沢山咲いた頃も見応えありました。
    秋の赤い実を見ながら、花の頃を懐かしみます。

    令和6年9月19日(木曜日)

    今年天生湿原に咲き誇った『イワショウブ』
    8月には白い花が穂状に咲き、可憐な姿を見せてくれていました。


    9月に入り、白い花の中に赤色がポツポツと見え始めています。
    実を付け始めたのですね。
    それにしても今年のイワショウブの群生、見事ですね。


    イワショウブの赤い実、拡大してみます。
    真っ赤なイワショウブは、白い花の頃とは又違う雰囲気が漂っています。


    現在は赤色のイワショウブの天生湿原となっています。
    花はツボミの頃はもちろんの事、開花した時は一番皆さんに楽しんで頂けますが、
    結実してからも楽しむ事ができます。
    さらにこれがドライフラワーになった姿も又一興です。
    余すことなく、自然の変化を楽しみたいですね。

    令和6年9月17日(火曜日)

    今年は『ミヤマナラ』の実が、例年より多く、そして大きく育っています。
    例年はこんなに大きくなりません。
    今年の実の大きさにビックリしています。


    天生湿原周辺に育つナラの木は『ミヤマナラ』です。
    天生は冬季、日本海型の湿雪2m以上の積雪がある為、ミズナラが大きく育つ事ができず
    低木の『ミヤマナラ』になります。


    2週間前は(9月上旬)はまだこれくらいでした。
    ここ2週間の生長はすさまじいです。


    さらに1ヶ月ほど前(8月上旬)はまだまだ実も赤ちゃん。
    まだ殻斗にくるまれています。


    さらに1ヶ月半前(6月下旬)はまだ形になったばかり…。
    雌花から実に変化する途中でした。


    その1ヶ月ほど前(6月上旬)は雄花の花序がたわわに垂れています。
    雄花の付け根辺りに、雌花がついており、それが実になります。


    その数日前(6月に入ってすぐ)今年初確認の雄花の花序です。
    今年は花序が多く、ミヤマナラ周辺が賑やかである事は、その時から感じていました。
    今年のミヤマナラの実が多くて大きい理由は、6月初めから兆候があったのですね。

    令和6年9月12日(木曜日)

    春に咲き誇った花たちが、今、鮮やかな実をつけています。
    『ウワミズザクラ』赤く熟した実と、赤から更に熟した黒い実がついています。
    こちらの実は、東北地方では食用になります。


    『オオカメノキ』は真っ赤な実に熟しています。


    『ナナカマド』は今から熟します。
    まだ橙色。
    ナナカマドは葉の紅葉も綺麗ですが、これから熟す赤色~黒色の実も楽しみです。


    『ツルリンドウ』は赤の中でもより艶やかな赤色になります。
    既に熟した実はよく目をひきます。


    『マイヅルソウ』は、このまだら模様から真っ赤に、そして透明がかった赤色へ変化していきます。


    『ヤマボウシ』の実も赤色に熟しています。


    『山ブドウ』も熟して葡萄色になっています。

    令和6年9月10日(火曜日)

    本日は朝から、登山道で『カケス』の羽を見つけました。
    一枚だけ落ちていたので、たまたま落とした羽かと思います。
    綺麗な色彩ですね。
    カケスはカラスの仲間です。
    体の色は綺麗なのですが、鳴き声は、まさにカラスそのものです。
    『ギャー。ギャー。』と鳴きます。
    天生の森、登山道を入ってすぐの場所で良く聴く声です。


    アケボノシュスラン祭りも最盛期を迎えています。
    シュスランの花は、開花してこれで目一杯です。
    おちょぼ口のようですが、しっかり開花しています。


    ミゾソバもこれで目一杯です。
    ツボミも繊細ですが、開花してもおちょぼ口。
    よく覗き込んで観察しなければ、開花しているかどうか分かりません。


    エゾリンドウは晴れた日にだけ開花します。
    こちらも、これで目一杯。
    やはり、おちょぼ口ですね…。
    秋の花は、控えめおちょぼ口が多いです。

    令和6年9月5日(木曜日)

    天生の森の『ポイントマーカー』をご紹介します。
    天生の森には登山道入口から籾糠山頂上までの距離表示『ポイントマーカー』が100mごとに設置されています。
    登山道から100m歩いた所には「1」のマーカー杭があります。
    頂上の籾糠山は「42」登山道入口から4.2kmの距離を示しています。


    そのポイントマーカーも設置から10年近くが経過し、只今山全体のマーカー杭の更新作業を行っています。
    天生には頂上まで3ルートあり、それぞれルートごとに数字の背面が色分けされています。


    こちら新しい杭を設置しました。
    数字も見やすくなりましたね。


    古い杭は数字も消えかけており、読みにくい状況です。


    ポイントマーカーは、
    もしもの時に、誰でも現在地を伝える事の出来る手段の一つとして設置しています。
    何色の何番の数字が近くにあるかを伝えて頂けると、大体の位置を知る事ができます。
    何も起こらなければ見る事がない杭かもしれませんが、
    なかには、籾糠山への登山や帰り道の登山道入口まで、後どれくらいの距離か…を知る目安になる!と
    楽しみにマーカー杭を見てくださる方もいます。
    地際にひっそりと設置してある数字の杭ですが、ピカピカになったポイントマーカー、是非見てください。

    令和6年9月3日(火曜日)

    『アケボノシュスラン』が曙色になりました。
    ツボミの下方向から順番に…少しずつ開花しています。
    予定通り、9月初旬に開花してくれました。
    今からアケボノシュスラン祭り!楽しみです。


    『テンニンソウ』も開花し始めています。
    ツボミの下方向から順番に…こちらも楽しみです。


    『サラシナショウマ』も下方向から順番に…
    この花は、よい香りがします。
    ぜひ、匂ってみてくださいね。


    『アキノギンリョウソウ』も体をぐんと伸ばし姿を見せてくれました。
    まだ出てきてホヤホヤの綺麗な透明色です。
    今から秋の楽しみな花、沢山あります。

    令和6年8月29日(木曜日)

    『アケボノシュスラン』つぼみが膨らんできました。
    8月中頃からつぼみが出始めたアケボノシュスラン。
    9月初旬には咲いてくれると楽しみにしています。


    今はまだ純白のツボミです。
    開花する時には曙色、朱鷺色になります。
    ツボミは山からの招待状です。
    ぜひ、開花する頃に天生の森へアケボノシュスランに会いに来てください。
    今年はツボミの数が多めです!!


    本日は天生緊急道のオオバコ除去作業を行いました。
    8月4日には、一般の方々にボランティア活動でオオバコ除去を行って頂きました。
    一般の方に入って頂けない箇所は、私たちで作業を行います。


    びっしっりとオオバコが蔓延っています。


    オオバコは『車前草』とも言われ、繁殖力が大変強いです。
    なるべく、穂についた種子を落とさないように…運び出します。
    天生の登山口では、靴裏についた種子を除去する為に、水場を設けています。
    登山者の皆さまには、そこでしっかりと靴裏を洗い入山して頂くようお願いしています。
    天生湿原には、絶対にオオバコを入れたくない…そんな気持ちで作業を行いました。

    令和6年8月27日(火曜日)

    八月も最終週。
    カツラの葉の裏にセミの抜け殻が…。
    断定することはできませんが、
    エゾゼミかコエゾゼミでしょうか…。
    背中から脱出していった後が伺えます。


    体調10cmはあろうかという大型の毛虫の全身に、
    白い繭のような突起が沢山ついています。
    最初に見た時は、ただ事でない、異様な感じがしました。
    白い突起の正体は、コマユバチ(小繭蜂)という寄生蜂の仲間の繭です。
    これだけ寄生されていても、寄主の毛虫は生きており、ワサワサと白繭を揺らしながら動いています。


    やっと本領を発揮し始めた『シラヒゲソウ』
    今年はのんびりなシラヒゲソウでしたが、天生湿原とカラ谷湿原が賑やかになってきました。


    今年は、例年ならシラヒゲソウが多くを占めていた箇所に他の花が多く咲いています。
    シラヒゲソウと同じく白い花『ウメバチソウ』は、今年は例年より多く咲いています。
    ウメバチソウはその名の通り梅の花に似た形をした花です。
    今までは少なめでしたが、今年はシラヒゲソウと混在し多めに姿を見る事ができます。


    同じく白い花『イワショウブ』
    今年は多く花を見る事ができます。
    白い絨毯を良く見てみると、シラヒゲソウではなくてイワショウブの群落です。
    特に天生湿原内では多く咲いています。
    今はまだ全体が白色の花ですが、今から淡紅色に変わってきます。

    令和6年8月22日(木曜日)

    本日は、天生県立自然公園の合同パトロールが開催されました。
    森林管理署職員の他、警察消防、飛騨市白川村関係各所より25名が集まり、
    天生の山を2コースに分かれて現地の点検、確認作業を行いました。


    登山道入口より隊列を組んで出発です。


    カツラ門では、天生の標柱(サイン)に塗布している木酢液の説明を行いながら、
    小休憩をはさみました。


    カラ谷湿原を進みます。


    終わりの総括では、
    「登山道は大変よく整備、管理されている」
    「所どころ、登山道の横木が朽ちて壊れている箇所もあった」
    「救助に時間がかかる場所であるので、登山客だけでなく作業に携わる人も気をつけて…」
    「ヘリでの救助の際、ピックアップ出来る場所(空が開いている場所)の把握を…」
    等の意見が出されました。
    現地を見ながら、それぞれの目線で貴重な意見を頂く事ができました。


    本日の一枚、ツルニンジンです。
    たわわに花をつけていますね。
    このツルニンジンは、登山道入口にあるオオウバユリに巻き付いています。
    今年は各所でツルニンジンの花が豊富に付いているのを見かけます。
    オオウバユリを駆逐してしまいそうなツルニンジン…こんなに勢いの良い姿は初めて見ました。

    令和6年8月20日(火曜日)

    人間の目ではなかかか見る事の出来ない、菌類の世界をご紹介します。
    こちら、ベンチの土台となっている木です。
    時間の経過と共に土台も苔むし、菌類など様々な微生物が入り込んできます。


    土台の木に少し近づいてみます。
    丁度写真の中央部に小さく白い物が写っているのがわかりますか?
    この小さい物体を、目いっぱい拡大してみます。


    拡大すると見えてきました。
    菌類の一種と思われます。
    白く透明にも見えます。
    しっかりとキノコ形をしているのが分かります。
    肉眼では見えない世界…神秘的ですね。


    近くのベンチの土台に、又別の菌類がみえます。
    こちらは橙色ですね。
    こちらも肉眼では見えない世界に近づいてみます。


    こちらはトゲトゲのある菌類のようです。
    菌類の裏面に無数のトゲがみえます。
    菌類上部には微生物の姿もあります。
    おそらくこの菌類を食べているのでしょうか?
    この世界、なかなかおもしろそうです。

    令和6年8月15日(木曜日)

    今年もボコボコと発生しています。
    愛らしい『タマゴタケ』です。
    今朝、登山道沿いで卵を発見。


    仕事を終えて帰り道、赤橙色の頭を覗かせてくれていました。


    恐らく、明日にはこんな姿になります。
    (この写真は少し前に別の場所で撮影したものです。)
    今期も、天生では沢山のタマゴタケの誕生を見る事ができます。
    タマゴタケは、優秀な食用キノコとしても知られていますが、
    天生の森では、絶対に採取しないで観察だけにしてくださいね。


    現在、マルハナバチの活動期です。
    本日も、マルハナバチとトリカブトのセットで写真が撮りたい!
    という大きなカメラを抱えた登山客の方とお会いしました。
    天生の登山客の方は、ただ単に登山のみを目的とするのではなく、
    一つ目的をもった…そんな方が多いです。
    こちらは、ナイスなタイミングでマルハナバチがマルバダケブキの花粉の上で、
    ワシャワシャと蜜を吸っている所を撮りました。
    良くみてください!
    花粉まみれの顔の中のつぶらな瞳…最高に愛くるしいマルハナバチを撮った一枚です。


    本日は曇空だった為、エゾリンドウは口を開いてくれません。
    そんな閉じた口の上でも、何やらマルハナバチがモゾモゾと…。


    次の瞬間、閉じたエゾリンドウの口をこじ開けて…


    体ごと中へ入っていくではありませんか!


    ここまで入ると、きっと花粉に届いている事でしょう。
    エゾリンドウが開いている時だけでなく、閉じている時も、
    マルハナバチが活動することが分かりました。

    令和6年8月13日(火曜日)

    世間はお盆の初日の本日。
    メスのクワガタと出会いました。
    歩道上でなにやら必死に訴えています。


    まるでカメラを威嚇しているようです。
    とはいえここは歩道のど真ん中。
    踏まれないようにね…と声をかけ、私たちは先へ進みます。


    夏の花が咲いています。
    先週はまだツボミだったツルニンジンです。
    風船のようだったツボミが、鐘形の綺麗な5弁に開いています。


    ツルニンジンの花を見つけたら、是非、花の中を覗き込んで頂きたいです!
    花柱の周りに雄しべが5個。
    そして、花柱の根元付近には五角形の模様が見えます。
    別名は『ジイソブ』といいます。
    ソブとは、長野県木曽地方の方言で「そばかす」のこと。
    花の中の斑点をお爺さんのそばかすに例えたようです。
    因みに少し小さめの『バアソブ』もあります。


    『ノリクラアザミ』も開花しました。
    まだツボミも沢山あります。
    今からが見頃ですね。
    天生のノリクラアザミは2m位の所に花を付ける為、
    大抵の場合、背伸びをしながらカメラを向けます。


    『ノリクラアザミ』は数少ない「乗鞍岳」から名前が付けられた植物です。
    「白山」の名前が入る植物は比較的多くあるのですが、「乗鞍」は大変少ないです。
    岐阜県高山市民にとって、乗鞍岳は学校の校歌にも必ずと言って良いほど登場する山の名前です。
    アザミに良く見られるトゲも少なく、優しい雰囲気の漂うノリクラアザミです。

    令和6年8月8日(木曜日)

    昨日8月7日は立秋でした。
    秋の暦となり、天生の森も秋の風を感じるようになりました。
    若干ですが、本当の暑さは通りすぎた雰囲気はあります。
    とはいえ、本日も日射しが強く暑い1日となりました。
    『アキノキリンソウ』です。


    天生湿原には『イワショウブ』も咲き始めています。
    今年はツボミが沢山あります。
    今から、沢山咲いてくれる予感がします。


    イワショウブに対して、今年少し咲き方が遅く、数も少ないのが『シラヒゲソウ』です。
    これは、湿原内の1番群生している場所を撮影した写真です。
    湿原全体をみると、例年に比べ大変花の数が少なく、この季節にしては寂しい感じがしています。
    花の勢いも、少し徒長気味で、弱々しい雰囲気です。
    天生湿原と言えば!の『シラヒゲソウ』の数が少ないのは残念ではありますが、これも自然の成り行きですね。


    『ウメバチソウ』も咲き始めました。
    開き初めのこれくらいの形が好きです。


    『ウメバチソウ』開花しました。
    天生湿原に咲きます。
    現在の天生湿原は、シラヒゲソウにイワショウブ、ウメバチソウ…と白い花が多いです。


    『ツルリンドウ』も各所で咲き始めています。
    リンドウ、と聴くと一気に秋の雰囲気が漂いますね。

    令和6年8月6日(火曜日)

    本日の籾糠山の山頂からの展望はゼロ。
    こんな日ですが、登山者の方は山頂を目指してくださり、
    遠くは大阪からの方ともお話をさせて頂きました。
    こんな天気ですが、1日雨にも遭わず、8月上旬というのにさわやかな風が吹いていました。


    カツラ門はかなりの老木ですが、盛夏の中、青々とエネルギーに満ちあふれています。


    天生の森でこの時期に良く見られる『タマゴタケ』です。
    もう傘を広げている物もあれば、まだ卵状態の物もあり。
    これからポコポコと産まれてくるキノコを楽しむ事ができます。


    こちらはチラリと顔を覗かせている『ツルニンジン』です。
    こちらも開花が楽しみです。
    でも、これくらいの、チラリ!ツボミの時期がなんとも好きです。

    令和6年8月1日(木曜日)

    『コイチヨウラン』の開花を確認しました。
    この株には現在、二輪が咲いています。
    上部の方に二つあるツボミも開花し、四輪咲きになるのが楽しみです。


    『コイチヨウラン』は天生でこの時期楽しみな花の一つです。
    小一葉蘭。
    少し大ぶりの花を付けるイチヨウランは他所でも見かけますが、コイチヨウランは珍しいです。
    「小」が付くだけあって、とても小さく、見つけるのも写真に撮るのも一苦労です。


    こちらは隣同士、仲良く二つ並んだ株があります。
    下部には葉も二つ並んで仲良く…。
    無事、全部のツボミが開花しますように…。
    楽しみにしています。


    現在の天生湿原ではトンボが飛び回っています。
    暑い下界を避けて、ここ標高1200mの天生湿原へ避暑へ来ています。
    そのトンボは、怖い物知らずなのか?ベストアングルで写真を撮らせてくれます。
    カメラを向けて近づいても逃げません。


    トンボは英語で『ドラゴン フライ』というそうです。
    先日、外国人登山客の方から教わりました。
    意外に格好良い名前が当てられていて、最初は何の事か分かりませんでした。
    どの角度から見ると、ドラゴンに見えるでしょうか??


    匠屋敷前に少し仲間はずれな『ワレモコウ』が一輪。
    ワレモコウは、湿原の水辺等、日陰のジメジメした場所に咲くのですが…
    なぜか、この方は、乾燥した日向に一人佇んでいらっしゃいました。
    人間に踏まれないようにね…と願いながら、見守っています。

    令和6年7月30日(火曜日)

    7月も明日で終わりです。
    この地方は7月半ばに梅雨が明けましたが、今年は梅雨明け後もよく雨が降ります。
    本日も一日雨。
    こんな日にぴったりの仕事は、登山道の水切りです。
    登山道に水溜まりが出来た箇所を見つけ、水を切っていきます。


    ミズバショウ群生地は、靄がかかり幻想的な雰囲気になっています。
    今、咲き始めたマルバダケブキの黄色がよく映えます。


    オオウバユリの花が開花しています。
    オオウバユリの花は横向きに咲きます。


    花が終わり、実になると、徐々に天を仰ぐように上向きになります。


    こちらは、登山道入口のオオウバユリです。
    花が終わり、全てが実となっています。
    全部が天を仰いでいますね。


    そして、こちらが7月16日のオオウバユリ、花が咲く前の蕾の状態です。
    蕾の時も上向きなのですね。
    蕾の時は上向き~花は横向きに咲き~果実になる時は又天を仰ぐという動きをしているようです。

    令和6年7月25日(木曜日)

    今週は、暑い夏の日射しの下、天生協議会のパトロール員と共に湿原の植物の除去作業を行いました。


    こちら、剪定鋏で切り取り、手にしているのは『ノリウツギ』の幼樹です。


    ウツギという名が付いていますが、花を見て頂くと一目瞭然『アジサイ科』の木本類です。


    天生県立自然公園内には、3箇所に湿原があります。
    その湿原は、その昔は泥炭でできた貧栄養の湿地でした。
    時が経ち、地球の温暖化と共に湿原の富栄養化が進み、過去は湿原として保たれていた場所が
    『ノリウツギ』や『イヌツゲ』『アブラガヤ』などの富栄養を好む植物に侵入されています。
    人間の進化の過程とはいえ、人間経済活動のために地球に変化を起こしているのは事実です。
    天生湿原内には、特に『ノリウツギ』の幼樹の侵入が多くみられます。
    地面に這いつくばり、1本1本を葉の下で切り取っていきます。


    こちらは『イヌツゲ』の幼樹です。
    こちらもまだ小さいうちに…侵入が広がらないうちに切り取ります。


    1日に切り取った植物は、こちらの運搬車2車分になります。
    富栄養化の要因とならないように、湿原から運び出します。
    決して、人間が自然に勝てるとは思いません。
    除去作業も対処療法に過ぎず、これで全てが解決される訳でもありません。
    少しずつではありますが、人間の手で出来る限りの事は行い、少しでも現状維持に努めていきたいと思います。

    令和6年7月23日(火曜日)

    登山道入口では『オオウバユリ』の花が開花しました。
    ツボミの頃からそうでしたが、花が咲いても大きく存在感があります。
    この時期、登山者の皆さんを迎えてくれます。


    『カニコウモリ』はまだツボミです。
    公園内、まだ開花は確認されていません。
    今後の開花が楽しみです。
    ツボミ好きの筆者は、この時期のツボミを見ているのが1番楽しいです。


    『ホロムイソウ』は花が終わり、実をつけています。
    ホロムイソウ、如何にも北の方の名前がついています。
    幌向…北海道の地名ですね。日本で発見された地名がつけられたとの事です。
    その名の通り、北の冷涼な気候を好む植物です。
    以前は南限が天生とされていました。
    現在は、もう少し南限が下がって京都の方だとか…。
    京都が世界的な南限ともされています。


    『ルイヨウボタン』も花が終わり実をつけています。
    葉の形が牡丹の葉に似ているからこの名がついています。
    確かに…よくみると牡丹の葉に似ています。
    サクランボのように二つ並んだ実が可愛いですね。

    令和6年7月18日(木曜日)

    本日、開花を確認しました!!
    待ちに待った『シラヒゲソウ』です。
    天生湿原、カラ谷湿原内に咲きます。
    今年はなかなか咲かないなあと、しびれを切らしながら湿原を見つめておりました。


    開花を待つ、ツボミのシラヒゲソウ。
    これから9月中頃まで楽しむ事ができます。
    湿原がシラヒゲソウの白の絨毯になるのが楽しみです。


    湿原周りでは、『ワレモコウ』も開花しています。
    花の上部から順番に開花しますね。


    ワレモコウの固いツボミも又良いですね。
    赤紫色の色合いが好みです。

    令和6年7月16日(火曜日)

    『サンカヨウ』の実が熟し、まるでブルーベリーのような姿になっています。
    花が終わり…少しずつ果実が膨らんで…緑色の実が熟すとブルーベリー色になります。


    こちらは、一つだけ葉の上に実を落としたサンカヨウの実…哀愁おびています。
    落ちた実を、しっかりとキャッチしてくれる葉の器の大きさ!


    こちら6月上旬の純白『サンカヨウ』の花です。
    この時に、誰が今のような姿になる事を想像できたでしょうか…。
    近年、大変人気のサンカヨウ。
    ぜひ、実になった姿も愛でてみてくださいね。


    天生の花の移り変わりは駆け足です。
    次から次へと花は変化し、それに伴い景色も変化します。
    今、咲き始めは『タマガワホトトギス』です。
    先週末からボチボチと咲き始め、今週になると一気に開花しました。


    今からの見頃は『タマガワホトトギス』ですね。
    天生公園内では紫色のホトトギスの花は見られません。
    黄色の『タマガワホトトギス』綺麗に咲いていますよ。

    令和6年7月11日(木曜日)

    クリンとした姿が可愛い植物を三種類ご紹介します。
    まずは『コイチヨウラン』の花芽です。
    天生では、限られた場所でしか出会う事のできない『小一葉蘭』。
    葉一枚に、花序を一つ付けます。
    7月末の開花予定ですが、現在、こんなツボミを付けています。
    丸まってクリン、としています。


    こちらは『モウセンゴケ』の花序です。
    モウセンゴケも、クリンとしています。
    今は、うず巻き状ですが、しだいに真っ直ぐと伸びます。


    モウセンゴケの花序、本日は雨に当たり、水滴も含んでクリンとしています。


    モウセンゴケのツボミが膨らみ始めました。
    ツボミが膨らむとクリンとした茎を、天に向かって伸ばし始めます。


    しっかり天を向いて開花した『モウセンゴケ』です。
    白くて小さな花。
    モウセンゴケの花のファンの方も多いですよ。


    こちらは一昨日9日(火曜日)ツボミだった『アクシバ』です。
    この花は開花するとクリンとします。
    クリンとした姿が可愛らしいアクシバです。

    令和6年7月9日(火曜日)

    登山道入口では『ウツボグサ』が咲き始めました。
    花穂の様子が、昔の弓矢を入れる靫(うつぼ)に似ている為、この名前があります。
    花穂とは、花がついている『穂』の事で、だいたい3cm~8cmほどの長さがあります。


    登山道へ入ると、先日までは蕾だった『ツルアリドオシ』の花が咲き始めました。
    地を這って咲く花なので、良く観察する為には、かがんで覗き込まなければなりません。
    今が最盛期。純白の色から少し桃色を帯びたものまで様々です。
    なにより、双子のように二つ並んで咲いている姿が魅力的です。


    アクシバの蕾もポツポツと見かけるようになりました。
    ピンク色の細長い蕾…これが開くとクリンと花弁が丸まり、これまた可愛らしい姿になります。
    アクシバのこれからにご期待ください。


    天生湿原の周囲は、現在ササユリ祭りとなっています。
    歩道沿いも随分と賑やかです。


    こちら…少し不思議な自然の姿…。
    ホウノキの葉を貫通して、ホウノキの葉芽が伸びています。
    同じ枝から伸びる芽です。
    こんな事って起きるのですね。
    まさか人間の悪戯ではないか?と勘ぐったりもしました。
    本当の真相はわかりません。

    令和6年7月4日(木曜日)

    現在、天生湿原は『ニッコウキスゲ』が真っ盛りです。
    今年が、例年に比べ、多めの感じがします。
    ワタスゲが終わった湿原が、一気に黄色く染まっています。


    湿原のどこを見ても、ニッコウキスゲ。
    大変賑やかです。


    天生湿原は標高1400mに位置しています。
    尾瀬の湿原も丁度同じ標高とのこと…ここは尾瀬と変わらない風景よ!という人もいます。
    確かに、植生や花の時期は似通っているかもしれませんね。
    飛騨の尾瀬『天生』初夏のこの時期もオススメです。


    あまりにご機嫌に咲いているので、正面から撮ってみました。
    今咲いている花は明日にはしぼんでいるけれど…まだまだ蕾が沢山見られますから、
    ニッコウキスゲの見頃は続きそうです。


    ニッコウキスゲの併せて咲いているのは『ササユリ』です。
    ササユリの開花は、今年は7月2日火曜日に確認しました。
    そこから、一気に咲き始め、本日は数える事ができないくらいでした。


    ササユリもその華やかさから、ファンが多く、
    ササユリが咲くのを楽しみに天生へ来てくださる方もいます。
    暫くの間、天生湿原周辺は、ニッコウキスゲとササユリを楽しんで頂ける事と思います。

    令和6年7月2日(火曜日)

    昨日の雨で、国道360号線は雨量規制により通行止めとなりました。
    本日11時30分に通行止めが解除され、まずは雨で流された橋の補修作業を行います。
    ここは『カラ谷』という谷です。
    カラ谷、という名の通り、普段は谷の水は伏流しており、水量も少ないのですが、
    ひとたび雨が降ると、一気に水かさが増します。
    昨日は、普段では信じられない水量となった模様で、
    様々な箇所で被害がみられました。


    まずは、登山者の皆さんの通行量が1番多いこちらの谷渡りの橋をなおします。
    橋や大きな石まで押し流してしまう水量…
    当然、その時に現場を見ることはできませんから、
    周囲の状況から想像するに、自然の驚異を感じます。


    こちらも、橋に上流から流された枝葉が詰まり、通行不能の状態となっていました。
    一つずつ、手作業で取り除き、復旧します。


    豪雨の中でも着実に…植物は命を繋いでいます。
    『ツルアリドウシ』の蕾です。
    今週になって、一気に目に付くようになりました。
    咲いた姿ももちろん可愛いけれど…この花に関しては、この頃が1番好きな瞬間です。
    もうすぐ開いちゃうから、今を見逃したくない!!


    もう終盤に差し掛かっていますが、この時期人気の『フガクスズムシソウ(富嶽鈴虫草)』です。
    ブナの木の上の方に咲くので、なかなかベストショットが撮れません。
    こちらは奇跡的に近くで咲いていた花を見つけました。


    人気の理由が分かります。
    ラン科の植物らしい…摩訶不思議な形をしてます。
    鈴虫草…というだけあって、鈴虫が羽を広げている姿に…みえませんか?
    この赤紫色の色合いも良いですね。

    令和6年6月27日(木曜日)

    本日の籾糠山山頂です。
    今日は、さわやかな気候だった事もあり、
    平日にも関わらず多くの方が山頂への登山を楽しまれました。
    皆が帰った後の誰もいなくなった山頂。
    頂上はあまり広くない為、土日の混雑時には譲り合いをお願いしています。


    本日は、北は剱岳~南は御嶽、御嶽と乗鞍岳の間からは、中央アルプス、南アルプスまで眺める事ができました。
    多少の雲はあったものの、午後からもクリアな山並みでした。


    山頂の標柱にも、木酢液を塗布します。
    山頂の標柱は、以前の物は熊被害が大きかった事もあり、
    何度も丁寧に塗り重ねてきました。


    山頂で現在見る事のできる植物をご紹介します。
    『ハクサンシャクナゲ』は順番に開花しています。


    『ハクサンシャクナゲ』はまだ蕾もものもあり、これから楽しむ事ができそうです。
    こちらは、まだまだ蕾が固そうです。


    こちらのハクサンシャクナゲは、もう暫しで開花でしょうか。
    天生で、ハクサンシャクナゲに出会えるのは山頂のみです。
    この時期限定にはなりますが、急登を登り切ったご褒美です。


    『ゴゼンタチバナ』も、標高が高い為、まだまだ咲き始めの新鮮な姿をみせてくれます。


    『アカモノ』も頂上で多く咲き誇っています。
    なぜか、山頂のアカモノは、湿原周辺の花と比べて、白さが際だっている物は多いです。
    湿原周りのアカモノはほんのり赤みを帯びています。

    令和6年6月25日(火曜日)

    本日は、朝から嬉しい出会いが!
    何を打合せした訳でもないのに、昨年も天生へ来てくださった方と、
    偶然登山道入口でお会いしました。
    昨年も、このアングルで登場して頂きましたね。
    山は、山を愛する素敵な方と出会える場です。
    今回も、天生の山を存分に楽しんでくださり、嬉しい限りです。
    2度ある事は3度ある!又お会い出来るのを楽しみにしていますね。


    近年、天生で知名度が増している『フガクスズムシソウ』
    場所により、時期は少しずつ違いますが、今見頃を迎えています。
    木の上に咲く花なので、望遠に弱いカメラで必死に手を伸ばして撮影し、これが精一杯です。
    緑の葉の中に、この赤紫色なので、何かありそう!というのは、遠く地表からでも確認することができます。
    天生には、まだまだ発見されていないフガクスズムシソウが沢山咲いていると思われます。


    こちらも、今からが見頃です。
    『ショウキラン』
    こちらは、葉緑体を持たないランです。
    本日は、蕾を何カ所かで目撃しましたので、今週以降、次々と開花すると思われます。


    『サイハイラン』は、今満開を迎えています。
    登山道沿いに色鮮やかな色彩で咲いているので、目に付きやすいランです。


    花を見つけ、お客様に正確な情報をお伝えするのも、仕事の一つだと考えていますが、
    本日も、しっかりと作業を行ってきました。
    先週に引き続き、木酢液塗布の作業です。
    なんとか、熊の被害から食い止めようと…
    木酢液のニオイが切れないように今後も塗布作業には力を入れて行っていきます。
    再度…熊さんたち、お願いだから案内標識サインだけは、近づかないで!

    令和6年6月20日(木曜日)

    昨日、今日と晴天が続き、ワタスゲの綿のポワポワ感が増しています。
    ポワポワが大きくなると、湿原が白く染まります。
    ニッコウキスゲはなかなかこちらを見てくれないので、いつも後ろ姿です。
    ニッコウキスゲもワタスゲを見ているのかな。
    初夏と言えば!の風景ですね。


    本日は、カツラ門で元気なシニアの団体にお会いしました。
    皆さんの楽しそうな声が聞こえてきます。


    撮影、掲載許可ありがとうございます。
    なんと最高齢は84歳とのこと。
    山仲間と一緒に山登りを楽しまれているとの事でした。
    籾糠山を選択肢に入れて頂いてありがとうございます。
    又、時期を変えて天生へ来てくださいね!


    『ノウゴウイチゴ』が沢山実をつけ、赤くなっています。
    現在、私たちが食べる事が出来る市販のイチゴの原種となっているイチゴです。
    ノウゴウイチゴ=『能郷苺』
    岐阜県の能郷白山の地名が使われています。
    先日は大学の研究機関が、ノウゴウイチゴの研究の為に天生へ来ていました。


    『ヤブデマリ』が色付きました。
    まだ色付いたばかりで、純白の白が綺麗です。
    蝶が飛んで着るように、一帯が明るくなりました。

    令和6年6月18日(火曜日)

    今年は『ユクノキ』の花の咲き年のようです。
    天生の周囲の山では、白い雪を被ったような木を見る事ができます。
    咲き年は、数年に一度と言われています。


    山全体に…とは言いませんが、場所によっては、結構な密度で咲いています。
    他の地域ではどうだろう…と気になります。
    現在確認できている、飛騨市河合町と宮川町の多くの場所では見る事ができると思います。


    本日は雨降りの1日でした。
    そんな日は、電気柵周囲の見回りを行います。
    特に雨が多く降った日は、雨粒の重みで電気柵周囲の枝葉が下がってきます。
    晴れの日には分からない、電気柵に掛かりそうな枝葉の処理を行います。


    『ニッコウキスゲ』が咲きました。
    早いですね…。まだ梅雨前です。


    雨粒に打たれた『ニッコウキスゲ』。
    1日花と言われており、今日咲いている花の賞味期限は本日中です。
    まだまだ一斉に咲き揃っていませんから、
    湿原でニッコウキスゲ探しをするのが楽しい季節です。

    令和6年6月13日(木曜日)

    天生の案内標識サイン(標柱)です。
    一昨年、山全体の標識を新しく更新、設置しました。


    昨年は熊による被害は少なかったのですが、今年に入り、木平方面の標柱が立て続けに被害にいました。
    今月に入り、私たちが歩く度に、被害が拡大している状況でした。


    取り急ぎ、木酢液の塗布作業を行いました。
    私たちは、木酢液が熊除けにいくらかの効果がある、と信じています。
    (まだ実験途中ですが…)
    冬を越して、木酢液のニオイが薄れているからではないか??
    本日は、たっぷりと木酢液をしみこませてきました。
    熊さん達…お願いだから標柱はキズつけないでね。


    今が盛りの『ラショウモンカズラ』です。
    カラ谷分岐付近でよく咲いています。


    ラショウモンカズラの花のアップです。
    なんだか誘惑されそうな不思議な佇まい…
    不思議な魅力に吸い込まれてしまいそうです。
    こうやって、虫たちをおびき寄せ、受粉しているのですね。


    『ゴゼンタチバナ』も今週になって見頃を迎えています。
    先週までは、まだ咲いているゴゼンタチバナを探して歩いていましたが、
    花の移り変わりはあっという間…今は探さなくても目に飛び込んできます。

    令和6年6月11日(火曜日)

    新緑の木漏れ日差すカツラ門。


    カラ谷湿原の木道も変わらない姿で私たちを迎えてくれます。


    写真中央辺り…最上部が籾糠山(もみぬかやま)です。
    本日は、最高齢90歳と91歳のご夫婦が頂上まで登られたとの事。
    私たちも途中でお会いしました。
    年齢を感じさせない活力にみなぎった素敵なご夫婦に私たちが元気を頂きました。


    密かに人気の高い『ルイヨウボタン』の花です。
    過去に幾度か、ルイヨウボタンの花がみたいです!と言われご案内した事があります。
    色合いが、写真のようなので、側を歩いても見える人にしか見えない花です。


    ルイヨウボタンの花をアップしています。
    蕊の周囲が立体的です。
    天生では、5月下旬から咲き始め、今はもう終盤を迎えています。


    今週になって見頃を迎えているのは『ツマトリソウ』です。
    ほんのりと…縁がピンク色がかっています。
    真っ白な花弁が多い中、縁がピンク色のツマトリソウを見つけるのは楽しみの一つです。


    『ツマトリソウ』の二輪咲きです。
    勝手に命名…ツマトリニリンソウなんて言ってみて。
    楽しみながらまだまだ探します。


    こちらは、まだ蕾ですが、ツマトリソウが三輪咲きになりそうな予感がします。
    写真の真ん中より左寄りに、赤い蕾が出ているのが確認できます。


    ツマトリニリンソウを裏側から覗いてみました。
    いつも、小さく控えめに清楚に佇むツマトリソウは、好きな花の上位ランクです。

    令和6年6月6日(木曜日)

    本日は天生の山の『安全祈願』が関係各機関臨席の下執り行われました。


    コロナや天候不順等でここ数年、麓の元田地区で縮小開催が続きましたが、
    久しぶりに山での開催となりました。


    飛騨森林管理署、署長の玉串奉奠です。
    現地で行われる安全祈願はありがたみが増します。


    安全祈願の行われた登山道入口付近の現在の花の状況です。
    『アカモノ』の花は日当たりの良い場所では咲き始めています。
    園内では、まだ開花は確認していません。


    登山道入口でお馴染みの『テンナンショウ』の花も開花しました。


    駐車場の石垣の上で『イワナシ』の花を見つけました。
    園内ではイワナシの花は終わり、果実が大きくなっています。
    今年最後の貴重なイワナシの花を駐車場で見る事ができます。


    同じく駐車場の石垣の上に咲く『ベニバナイチヤクソウ』はまだ蕾です。
    今からが楽しみです。


    本日のカツラ門です。
    雨が降る気配はないけど、決して晴れではない少し重めの曇空の本日。
    こんな天気の日はカツラ門の荘厳さを引き立てます。
    今年も変わらず私たちの動向を見守ってくださいね。

    令和6年6月4日(火曜日)

    春の花たち…
    ミツバオウレンは旺盛に咲いています。
    もう少しで花が散ってしまいそうな雰囲気もありますが、
    まだまだミツバオウレンのお花畑を見ることが出来ます。


    キヌガサソウも綺麗な白色です。
    次第に緑色へと変化しますが、
    本日はまだまだ可憐に咲くわよ!と言わんばかりのキヌガサソウです。


    ニリンソウは、カラ谷分岐付近は終了しています。
    カツラ門より上の涼しい谷沿いでは、まだ見る事が出来ます。
    この写真のニリンソウは3輪の花を咲かせています。
    俗に『不倫草』なんて名前で呼ばれる事もあります。


    サンカヨウも終盤を迎えています。
    しかし、本日現在では、まだ見る事の出来る場所もあります。
    ニリンソウと同じく、カツラ門より上へ行くと、まだまだ花を付けたサンカヨウに出会う事ができます。


    今、1番の見頃の花と言えばブナ探勝路~籾糠分岐に咲く『ムラサキヤシオ』です。
    ツツジ科の花です。
    赤紫の彩りと、蝶は舞っているようなこの姿が芸術的です。


    この場所は、カラ谷分岐を登り、籾糠分岐の少し手前です。
    オオカメノキの白色とムラサキヤシオの赤紫色が見事に紅白を彩っています。


    こちらは『ツバメオモト』
    ムラサキヤシオと同じく、籾糠分岐付近で最盛期を迎えています。
    湿原周りのツバメオモトは終わりが近くなっていますが、
    まだまだ盛りのツバメオモトを見たい方は、ぜひ籾糠分岐まで歩いてみてください。


    こちらは本日のカラ谷分岐です。
    この場所では、つい先日までニリンソウとサンカヨウが咲き乱れていました。
    今は、少しずつ周囲の草本類やシダ類が草丈を伸ばしつつあります。
    まだまだ、3つ巴の標柱よりも周りの草丈が低いこの景色もあっという間。
    天生の好きな景色の一つです。

    令和6年5月30日(木曜日)

    一昨日の大雨で、天生の谷の水も増水し、本日は朝から流された橋の修繕作業です。
    50mほど下流に、木製の板で作った橋が流れていきました。
    元のあった場所まで引き上げて設置します。

    その他にも、枯葉の詰まった水切りの掃除をしながらパトロールを行いました。

    本日朝の天生峠駐車場の様子です。
    朝から沢山の登山客の方が入山されました。
    雨の後だった事もあり、サンカヨウの透明を楽しみに入山される方も多かったです。

    そして本日お問い合わせが多かったのがこちらの花『ミツガシワ』です。
    湿原に咲く春の花。
    鹿の食害も多く、一時期数が減ってしまっていたのですが、
    今年は今までになく多くの花芽を確認することができました。

    こちら本日のミツガシワの様子です。
    拡大してみるとミツガシワの繊細さが引き立ちます。
    まだまだ蕾も多く、今から見頃を迎えます。
    今年は比較的観察しやすい場所で、沢山の花芽をつけているので、
    皆さんぜひ近くで観察してみてはいかがでしょうか。

    繊細なミツガシワの花の隣では『タテヤマリンドウ』が凜とした佇まいで顔を見せてくれます。
    タテヤマリンドウの青色は湿原の中でも一際目立つ存在です。
    この時期ならではの湿原の顔ですね。

    『ツバメオモト』の純白は今は最上でしょうか。
    満開に咲いています。

    今日は5月30日。
    まだまだ春の花が咲き乱れている時期だというのに、
    本日発見『コバイケイソウ』がもう蕾になっているではありませんか!
    天生で例年コバイケイソウは咲くのは7月に入ってから。
    初夏の花として知られています。
    あれ?今何月だったけ??
    と言いながら、カメラのシャッターを押しました。
    この状態だと…6月初旬には開花するかもしれません。
    楽しみですが、少し複雑な気分ですね。

    令和6年5月28日(火曜日)

    天生グリーンサポートスタッフの活動が始まりました。
    本日は、大雨の1日でした。
    午後13時すぎには連続雨量が60mmを超え、国道360号線は『通行注意』となりました。
    この看板は、天生地区に設置されているゲート脇に標示されています。
    この後、80mmを超えるとゲートが閉まり、通行止めとなります。
    朝から勢いよく降った雨…。
    本日は、現地まで行くことが出来ず、引き返してきました。




    本年、冬季閉鎖の解除は5月24日(金曜日)15時30分でした。
    週末の土曜日、日曜日は多くの登山客の皆さまにお越し頂きました。
    天生の春の花々は、今が真っ盛り。
    長い長い冬を、重たい重たい雪の下で耐えて…耐えて…
    こんなに可愛らしい姿を魅せてくれています。
    決して派手でなく、健気で華奢な天生の春の花たちは今が最上の時を迎えています。




    こちらは、5月20日のミズバショウ群生地の様子です。
    一面が
    ミズバショウの『白』と
    リュウキンカの『黄』の絨毯です。


    『サンカヨウ』
    近年ミズバショウを凌ぐ人気の花です。
    人気の理由は…雨に濡れると花弁がガラスのように透き通る…
    という神秘的な現象です。
    晴れの日が続くと見る事が出来ない…
    だからと言って、単に雨に当たるだけで透き通る訳でもない…
    人間には計り知れない、様々な条件が重なって、初めて出会えるのです。
    こちら写真は、その偶然が重なって、5月20日に撮った写真です。
    まだ完全なガラスではありませんが、半分だけ透き通った雰囲気を見ることができます。


    サンショウウオも、活動を初めています。
    まだ、『おくるみ』に包まれていますが、しっかりと形が出来てきています。
    サンショウウオに出会えるのも、天生の森の魅力の一つです。


    5月20日に、電気柵設置の作業を行いました。
    ポールにガイシを取り付けます。


    天生の線は5線です。
    線を巻き付けたロールを引き回します。


    皆で、線をガイシに巻き付けて行きます。








    作業に携わった皆さまお疲れさまでした。