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中部森林管理局

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    乗鞍(中信)GSSの活動報告【令和4年】

     

    令和4年

    10月

    9月

    8月

    7月

    6月

     

    令和4年10月16日(日曜日)

    ホシガラス
    ほぼ全身が黒に近い褐色ですが、頬から胸・背中は白い斑で覆われ
    ているのが特徴で、白い班を星に見立てたことが名前の由来になり
    ます。
    雑食性でハイマツの実、昆虫、鳥の卵や雛、など何でも食べてしま
    います。 ハイマツの実を貯蔵しておくこともします。


    コロナと月


    肩の小屋落書き
     肩の小屋のご主人が見えて消しておられました。
     心ない落書きは止めましょう。




    剣ヶ峰口


    登山客


    頂上


    落書き


    エコーライン紅葉


    畳平と剣ヶ峰方面


    パトロール小屋
    岐阜県側(飛騨署)ですが、パトロールの拠点です。
    今年度のGSS活動は、本日が最終日です。
    また、来年までさようなら。

    令和4年10月14日(金曜日)

    位ヶ原からの紅葉
    紅葉も終わりです。


    十石方面(硫黄入口より)


    十石方面(登山道より)
    クロマメノキの紅葉が美しいです。


    槍方面


    キツネの糞
    ライチョウを食べたかも?
    (毛の色だけでは判断出来ませんが・・・)


    大雪渓と剣ヶ峰

    令和4年10月9日(日曜日)

    この時期まで紅葉が楽しめる年は珍しいです。
    しかしながら紅葉の美しさは今一歩でした。

    霜柱(鶴ヶ池)
    朝8時の気温は2.5℃でした。


    エコーラインの紅葉


    南アルプス方面(東大道路より)
    午前中は曇りながらも山の眺望は良かったです。




    水溜まりの氷


    ロープ撤去作業(大雪渓登山道)
    杭のロープを外していると、ねぎらいの声をかけられます。
    連休でゴミも多くなっています。

    令和4年10月7日(金曜日)

    今年の紅葉は色づきが悪いと思われますが、それでもお客様は多く
    訪れています。
    カメラマンも多く、ゴミやタバコの吸い殻も数本有りました。

    畳平の雪の様子
    昨日の初雪から降り積もった様子です。




    ハイマツに放置コーン
    大雪渓下の道路脇にて、そのまま片付けられず・・・
    移動させておきました。


    沢沿いの紅葉


    ロープ撤去作業

    令和4年10月2日(日曜日)

    エコーラインの紅葉(東大道路より)


    剣ヶ峰口(肩の小屋より)


    御岳(頂上より)


    南ア、中央ア方面(頂上より)


    北アルプス(大黒岳より)


    剣ヶ峰方面(大黒岳より)


    位ヶ原の紅葉(県境より)

    令和4年9月30日(金曜日)

    今年の紅葉はナナカマドやダケカンバの発色が良くなく、時期的
    には1週間ほど遅れています。

    穂高方面(エコーラインより)


    紅葉の様子
    ようやく紅葉が始まりました。


    紅葉の様子(剣ヶ峰)(11号カーブより)

    令和4年9月25日(日曜日)

    白山と権現池(剣ヶ峰登山道)


    剣ヶ峰と大日岳(剣ヶ峰登山道)


    北アルプス方面(頂上より)


    南アルプス方面(頂上より)


    八ヶ岳方面(頂上より)


    浅間山方面(頂上より)


    御岳方面(頂上より)
    今年一番の眺望です。四方の山々が見えました。


    朝日大神の碑(剣ヶ峰登山道)


    エコーライン
    今年は紅葉が少し遅いです。


    ナナカマドの紅葉


    ウドの実
    早春の山の味覚として人気のある山ウドは、夏には球状の花序をなし
    て、群がるように小さな白い花をたくさん付けます。
    そして秋風が感じられる今頃に、直径3mmほどの黒色の液果となります。
    一果中には3~5個のゴマ状の種子が入っています。


    冷泉(エコーライン)

    令和4年9月23日(金曜日)

    穂高方面の雲(東大道路より)


    エコーライン(東大道路より)


    登山者(肩の小屋より)
    ナナカマドが少しずつ紅葉し始めました。
    小屋は閉まっていますが、雨でも登山者は見られます。

    令和4年9月18日(日曜日)

    無申請でドローンを東大道路で飛ばしているお客さんがいました。
    申請していただくようお願いしました。

    畳平周辺(東大道路より)


    雲海と登山者(東大道路より)


    チングルマ(大雪渓登山道より)
    大雪渓はチングルマの群生地です。


    ナナカマドの色づき
    実が赤く色づきました。紅葉はこれからでしょうか?


    看板(駐停車禁止)
    9月17日~10月10日まで、県境から位ヶ原山荘までの間での駐停
    車をご遠慮下さるようお願いする看板です。


    県道乗鞍岳線のマイカー規制は、乗鞍岳の貴重な自然を保全し、利
    用者の快適な利用環境を確保するため平成15年から実施しています。
    マイカー規制を円滑に実施するため、三本滝ゲートに管理員を配置し、
    車輌の交通誘導、整理を行っています。

    こうした中で、近年許可車輌等の通行車輌が増加し、特に紅葉時期は
    自動車の路肩における駐停車が多く発生しています。これにより、特
    にカーブ等の見通しの悪いところでは車輌の円滑な通行に支障があり、
    また、事故の発生が懸念される状況です。
    このため、紅葉時期に自動車の路肩における駐停車をご遠慮いただき
    たい期間と区間を定めさせていただきますので、ご協力をお願いします。
    (乗鞍岳自動車利用適正化連絡協議会)

    ハイマツの立枯れ


    ライチョウ3羽
    今年はヒナの生息が少なかった為に貴重な3羽となります。

    令和4年9月16日(金曜日)

    大黒岳にてハイマツの奥に入っている2名あり。
    声をかけて出てもらいました。
    (ハイマツの中にいるライチョウにストレスを与えるのででて
    もらいました。)
    グリーンロープの中入っている人の足跡はよく見かけます。

    奧に白山(鶴ヶ池より)


    穂高・上高地方面(東大道路より)


    御嶽山(頂上より)


    北岳・富士山(頂上より)


    北アルプス方面(頂上より)


    ホシガラス
    冬支度か、沢山の種子をくわえて飛ぶ姿があちこちに。


    チングルマと剣ヶ峰


    ナナカマドの枯れ
    暑い夏のせいでしょうか?紅葉する前に枯れが目立ちます。


    ヤマハハコ
    ヤマハハコは、雌雄異株です。
    雌株の花序は、頭花はほとんどが雌花で、少数の両性花がまじります。
    雌花の花冠は糸のように細く、目立たず、伸長した花柱よりも短いです。
    雄株の花序は、頭花はほとんどが筒状の両性花です。
    和名は、山地に生え、ハハコグサに似ることに由来するといいます。

    令和4年9月11日(日曜日)

    スカイラインが不通の為か、バスや自転車も多いです。
    ライチョウを見たいというお客様の声をよく聞かれます。

    ホシガラス食跡
    ホシガラスは、主にハイマツの実を器用に割りその中の種子を
    好んで食べます。
    ただやはりカラスというだけあって、昆虫、鳥の卵や雛、山小
    屋で出たゴミなど何でも食べることもできます。
    ホシガラスは喉袋にパンパンに木の実を詰めて移動することで
    も有名で、一度に140個ほどの実を大きな喉袋に入れて隠し場
    所に運んでいきます。
    ハイマツの球果は二年目に成熟しますが、成熟してもあまり開
    きません。そのため知能が高いホシガラスはクチバシや岩など
    を使って器用に中身を取り出します。
    この時期、至る所にホシガラスの食跡を見かけます。


    頂上近辺
    登山方向が分からないとの苦情がありました。


    頂上の様子


    ヤマハハコ
    名前はハハコグサ(春の七草のオギョウのこと)に似、山地に生
    えることから付きました。
    ハハコグサとは異なり花は白。しかし白い花弁のように見えるの
    は総包片と呼ばれ、葉が変化したもので、中央の花の部分は黄色
    です。
    秋になると自然のドライフラワーになります。
    花言葉は「親子愛」、「純情」です。


    ナナカマド紅葉ダケカンバ紅葉
    ナナカマド、ダケカンバともに発色が良くなく、一部すでに枯れ
    始めています。


    令和4年9月9日(金曜日)

    雲海
    4号カーブより撮影。


    クマの糞
    最近、多いです。
    コケモモを食べていると思われます。


    ベニバナイチゴ(実)
    我が国で唯一赤い花を付けるイチゴです。
    8~9月に直径2~3cmの核果が集まった卵状球形の赤い集合果
    をつけ、食べられますが渋みが強く、まずいです。


    ミヤマアキノキリンソウ
    平地~山地に見られるアキノキリンソウの高山型です。
    アキノキリンソウの花が比較的まばらにつくのに対し、本亜種
    は頂部に固まってつく傾向にあります。
    総苞片は、アキノキリンソウが四列ですが、本亜種は三列です。
    花言葉は「天真爛漫」です。


    杭の回収作業




    シナノオトギリ
    花が終わってもキレイです。


    アオのツガザクラ
    こちらも、花が終わってもキレイです。


    シラタマノキ
    シラタマノキ(白玉の木)はツツジ科の高さが10~30cm程度の
    常緑小低木です。
    日本では本州・中部地方の以北から北海道に分布し、海外では東
    北アジアからアラスカまで分布します。亜高山帯~高山帯にかけ
    て、比較的日当たりの良い礫地などに自生します。
    同属のアカモノの果実は赤く、本種は白い果実をつけることから
    別名シロモノと呼ばれることもあります


    閉門
    スカイライン、本日より通行止めです。
    午前中に道の崩落事故がありました。


    危険木
    34号カーブ下に危険木がありました。




    外来種除去
    アラゲハンゴンソウ、ブタナ等、5kg駆除しました。


    令和4年9月4日(日曜日)

    剣ヶ峰口
    時折青空は見える物の、視界は悪いです。


    登山道補修


    頂上を目指す登山客


    頂上の様子


    お花畑より富士見岳
    お花畑の今シーズンの花はほぼ終了です。


    魔王岳より頂上方面

    令和4年9月2日(金曜日)

    畳平の様子


    ミヤマダイコンソウ
    そろそろ草紅葉の始まりです。


    不消池
    不消の雪が消えた・・・


    チングルマ


    ネバリノギンラン
    ネバリノギランは、湿り気のある礫地などに生える多年草です。
    高山にも生えますが、低山地で見かけることもあります。
    花は黄褐色でほとんど花被片は開きません。名前が似たノギラン
    は花被片が完全に開くので識別できます。またソクシンランもそ
    っくりですが、花はより白っぽく、花被片は先端だけ開き、葉が
    細いので識別できます。
    ノギランに似て茎が粘るのでこの名がつきました。


    コケモモ(実)
    今年は豊作です。
    コケモモ(リンゴンベリー)はビタミンA(βカロテン)やビタ
    ミンE(αトコフェロール)、ビタミンCなどのビタミン類やマ
    ンガン、カリウム、カルシウム、リンなどのミネラルを含んで
    います。
    リンゴンベリーの特徴として、αアルブチンを含んでいること
    です。αアルブチンは、厚生労働省が美白成分として効果があ
    ると認可を受けている成分です。αアルブチンは、肌トラブル
    の元となるメラニン色素を生成するチロシナーゼという酵素を
    抑制します。
    最近では、コケモモエキスを配合したスキンケア用品を見かけ
    ます。


    ライチョウの糞


    ライチョウの盲腸糞




    ライチョウは、30cm以上にもなる左右一対の盲腸を持っています。
    盲腸は葉や茎といった植物繊維を食べる鳥類で発達していて、中で
    もライチョウのものは体重比からみると、きわめて長いといわれて
    います。
    盲腸内には、セルロースを分解する細菌が共生していて、効率的な
    消化を助けているとのことです。他にも盲腸の機能として、水分の
    回収、ビタミンの合成、尿窒素化合物の回収といった可能性も推測
    されています。
       厳冬期に、雪の中で数時間も動かずにいられるのも、この盲腸の
    機能が発達しているからに違いありません。
       盲腸で作られたフンを「盲腸糞」といい、普通のフンとは別に排
    出されます。1か所にとどまって排出する場合は、塊となって残り
    ますが、歩きながら排出する場合は、5~6cmずつの長さで、時に
    は数十mの間に点在して残されることもあります。

    ホシガラスの食跡
    ホシガラスは生息している地域や個体数が比較的多いため見る機会
    に恵まれやすく、ハトほどの大きさがあり、しかも、人目につくと
    ころをよく飛びます。
    その分布は広く、アジア東部からシベリアやヨーロッパ北部に及び
    ます。日本では各地の高山や亜高山に生息します。
    好んでナッツを食べることが最も目立つ特徴だとみなされているこ
    とを窺わせますが、実際、ホシガラスにとっては松の実が重要な食
    べ物です。日本では主にハイマツの実です。


    ガンコウランの根


    ガンコウランの実
    ガンコウランはジュース作りに適しており、ブルーベリー、ク
    マコケモモ、クロマメノキやブラックカラント(すぐり)とい
    った果実と合わせても美味しいジュースを作る事が出来ます。
    マイルドな味の青紫色の実は材料に混ぜるとその綺麗な色が着
    くので、生のまま菓子作りや果実スープ、ポリッジ、ミルクシ
    ェークなどに、また他のベリーと混ぜ合わせて使われます。
    ジャムやゼリー、マーマレードにも利用出来ます。


    コイワカガミの花の跡
    キレイなのでお客様にも「何の花?」と、よく聞かれます。


    チズゴケ
    チズゴケは空気の汚染の少ない山地の岩に生育する地衣類です。
    それぞれの個体は、黒色の胞子に縁取られた平たい形をしており、
    互いに隣接して生育し、全体として地図やパッチワークのような
    外観を呈します。
    チズゴケは、気候学者が氷堆石の年代を推定し、氷河前進の証拠
    を明らかにするのに広く用いられます。
    出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

    令和4年8月28日(日曜日)

    本日は自転車の大会のため上高地をパトロールしました。

    横尾
    登山客で賑わっていました。


    屏風岩
    屏風岩が大きく望める処までは、横尾山荘より片道30分。
    林を進んでいくと、だんだんと谷が深くなり、大きな岩壁が迫っ
    てきます。登攀中のクライマーを見られるかも…?


    本谷橋




    明神岳
    明神岳は、上高地の河童橋から見る穂高連峰の右側に主峰1峰
    (2931m)から~5峰(2726m)まで並ぶ、稜線の峰々です。現在は
    登山道は無く、登山地図にもルートは載っていませんが、昔の人が
    岩峰をクライミングに行くために通った踏み跡と目印が残っていま
    す。


    河童橋
    夏休み最後の日曜日だけあって、お客様で賑わっていました。


    バスターミナル
    バスターミナルも混雑していました。

    令和4年8月26日(月曜日)

    頂上を望む


    頂上の様子


    蚕玉岳
    蚕玉岳(こだまだけ)は、標高 2,979メートルあります。
    この蚕玉岳の他に、剣ヶ峰、大日岳、朝日岳などの8峰を含めて
    乗鞍カルデラ(権現池・高天ヶ原火山体)を形成しており、これ
    らの峰々を総称して乗鞍岳と呼ばれています。
    カルデラの中央には権現池(カルデラ湖)があります。
    蚕玉岳は、肩ノ小屋から剣ヶ峰への登山道の途中にあります。


    黄色い矢印
    やたら目立ちます。マーキング数が多すぎるのでは?


    杭整理
    古い土留めの杭が外れているので整理しました。


    ライチョウ
    大黒岳にて、雌のライチョウに遭遇。


    イワギキョウ
    まだまだ美しい姿を見せてくれているので嬉しいです。


    コケモモ
    酸味が強いのが特徴で、味・食感ともに酸っぱいりんごに似てい
    ます。
    そのまま食べてもいいのですが、多くの人にとっては酸っぱくて
    食べづらいと感じられるはず。 甘くしてジャムにするとよいでしょ
    う。 とても爽やかな味わいになり、トーストやヨーグルトにかけ
    て食べるのがおすすめです。


    コマクサ
    今期最後の姿を見せてくれました。


    トウヤクリンドウ
    あちこちで満開です。
    とはいえ、陽があたると花が開き、日がかげると閉じてしまうの
    が特徴です。
    名前の当薬竜胆の「当薬」はセンブリのことで、同じように胃の
    薬として利用できることから由来しています。


    コメススキ
    名は、小穂が米粒のように小さくて、全体がススキのように見え
    ることからついたもの。
    紅葉も少しずつ進み秋の気配を感じさせられます。

    令和4年8月21日(日曜日)

    残雪とスキーヤー
    大雪渓の残雪も大分溶けてしまいましたが、まだまだ頑張って
    滑るスキーヤーが見られます。




    シナノオトギリ
    本州中部の亜高山、高山地域の砂礫、草地などに自生します。
    葉は、楕円形~長楕円形で先端が尖るものもあり、高さは30セ
    ンチ程度。
    オトギリソウと比べると、小形でやさしい感じがします。
    名の由来は、長野県に多く自生するからシナノオトギリの名に
    なったといいます。
    オトギリソウは薬用植物でセレニウム、タンニンを含み薬効は
    止血・肝炎・抗癌です。


    クモバベニヒカゲ
    和名の雲間紅日陰の「くもま」は1800m以上の高い山と言う意味が
    あって、似た種類のベニヒカゲ同様、亜高山帯に生息します。
    天気の良い時しか飛ばず、陽が陰ると草むらに隠れてしまいます。
    表の下翅に紋がないのがベニヒカゲで一連の紋があるのがクモマ
    ベニヒカゲ。
    成虫になるまで3年かかる稀少種です。


    杭運搬
    肩の小屋口登山道にて杭の回収16本。残りは25本程度あります。


    三本滝歩道


    倒木
    三本滝歩道の倒木。通れるように処理しました。






    ゴゼンタチバナ(実)
    ゴゼンタチバナ(御前橘)は英語でCanadian Bunchberry
    (カナダの房状の実)と言います。
    花は苞と呼ばれる白色の4枚の花弁状に見える中心部に数十個の
    小さな花(花弁4、雌蕊1、雄蕊4)が集まっています。
    花期後、それぞれの小さな花が実(核果)になります。
    カナダやアメリカではゴゼンタチバナの赤い実を食用(ジャムな
    ど)にするそうです。

    令和4年8月15日(月曜日)

    モミジカラマツ
    白い花びらのように見えるのは全て雄しべで、花びらがない変
    わりものです。ミヤマカラマツと同じように、カラマツソウよ
    り標高の高い亜高山~高山に育ちます。
    花はカラマツソウに似ていますが、モミジのように掌状に裂け
    る葉が特徴です。
    また、キツネノボタンのようにコンペイトウの形をした実をつ
    けます。
    霧の中でも白い花は目立って美しいです。


    チングルマ(綿毛)
    秋空の晴天の下、そよぐ風に揺られている綿毛もいいですが、
    霧の中、露に濡れているチングルマは、何とも艶っぽいです。


    アオノツガザクラ
    花は緑白色の長さ7~8mmの壺型で、下向きに咲き先は5裂し、
    花柄に腺毛があります。
    名前は青っぽい花をつけるツガザクラという意味です。
    花期は7~8月、花言葉は「内気・臆病」です。
    クリーム色に薄緑がかった独特の色合いの花は、夏の中に涼が
    感じられます。


    大雪渓のお花畑
    赤、白、黄色と咲き誇っています。
    赤:ヨツバシオガマ、チングルマ(綿毛)
    白:モミジカラマツ、ミヤマゼンコ
    黄:ウサギギク


    ジムカデ
    ジムカデは北アメリカやサハリンなど、比較的寒い地域に分布
    しているツツジ科の高山植物です。日本では本州の北部の山間
    部や、北海道の大雪山の山間部に多く群生しています。ムカデ
    というと昆虫を連想させますが、鈴のような形の小さな花がなん
    とも愛らしい植物です。
    7~8月に白または赤色の小さな花を咲かせます。下を向いて、
    おじぎをしているような姿は健気にも見えてきます。花には人間
    が感じ取れるような強いにおいはないですが、実をつぶすと悪臭
    がするといわれています。




    チングルマ
    季節的に綿毛になった花と混在しています。


    エゾシオガマ
    名は北海道に生える「シオガマ」という意味ですが、エゾと名
    がつくものの中部地方以北の高山に普通にあり、見かける機会
    は多いです。
    茎の上部の葉腋に黄白色~白色の花が1個ずつつき、ねじれて
    横向きに咲きます。
    上から見ると、花冠の先は時計回り方向を向いて、きれいな渦
    巻きに見えます。


    シナノオトギリ
    茎はほとんどが数本にかたまって生えており、葉を透かしてみ
    ると、ごく少数の不明瞭な黒点と明点があります。葉の縁には
    黒点が並びます。花は「オトギリソウ」の中ではやや大きく、
    直径20~25mmほどあります。
    信濃弟切の「オトギリ」は、「鷹匠の晴頼が,鷹を治療するた
    めの薬草を秘密にしておいたのに,弟がこれを漏らしてしまっ
    たので切り捨てた」という平安時代の伝説の名が付いたそうで
    す。そのとき飛び散った血が花や葉の黒い斑点だと伝えられて
    います。


    コウメバチソウ
    北海道から九州にかけて、日当たりの良い湿地などに生育し
    ます。
    ウメに似た、大きさ2cm~3cmほどの白色の花を咲かせます。
    漢字で「梅鉢草(ウメバチソウ)」と表記。花姿が家紋の“梅
    鉢”のように見えることが名前の由来となっています。梅鉢は、
    菅原道真や前田利家の家紋として有名です。
    分類体系によって分類方法が異なるため、属する科が複数あり
    ます。
    花姿や名前が似ている“小梅鉢草(コウメバチソウ)”は高山型
    のウメバチソウです。
    花言葉は「いじらしさ」です。


    オヤマリンドウ
    オヤマリンドウは中部地方以北のブナ帯上部から亜高山帯の草
    原に生育する多年草です。
    湿原の周辺草地にもよく生育しており、湿った場所に生育する
    ような印象がありますが、おそらく日照条件のよい場所ならば
    乾湿にはあまり影響されないのではないかと思います。
    オヤマリンドウは8月から9月に花を咲かせますが、実際には
    ほとんど開かないので、咲いたといえるかどうか・・・花を付
    けるという表現のほうが適切でしょうか。


    竜胆(リンドウ)の万葉名は「思ひ草」です。

    道の辺の尾花がしたの思ひ草今さらさらになにか思はん

    現代語訳:今更何を思い迷うことがありましょう。愛を信じあな
    た1人をたよりに思っております。

    思ひ草を詠んだものは万葉集中この1首のみです。
    思ひ草は尾花(ススキ)の根に寄生する南蛮煙管が定説となって
    いますが、リンドウ、ツユクサ、オミナエシ、シオンなどいろい
    ろな説があります。


    ミヤマキンポウゲ
    亜高山帯から高山帯の雪田周辺の草地や礫地に生え、金色の大きな
    群落をつくります。
    花は、直径2cmほどの黄色い5弁花で表面には艶があります。葉は、
    鳥足状に5中~深裂します。縁には不ぞろいの鋸歯があります。
    高山に生えるキンポウゲの意味から、「深山金鳳花」と書きます。
    金鳳花の鳳は、中国の霊鳥「鳳凰」のことで、黄金の花がそれほど
    美しいとの意味があります。ただし、本来は八重咲きの花をさした
    と言われています。
    ニホンジカは好物らしく、南アルプスでは、ミヤマキンポウゲやシ
    ナノキンバイなどの高山植物が食害で、お花畑が消滅する事態にな
    っているといいます。ニホンジカが生息する25の国立公園のうち、
    ニホンジカの食害による生態系被害が起きている所は23か所にも
    及ぶそうです。

    令和4年8月14日(日曜日)

    禁止区域への侵入者に声かけしましたが、なぜ禁止なのかの意
    味が分からない感じの応えでした。
    観光客が多く、植物やライチョウなどの知識が無く来ている方
    が最近多いです。
    気温10℃で雨の中、薄いカッパや普段着で濡れながら歩く人も
    よく見かけます。
    バスで気軽に高山帯まで来られる反面の問題かと思われます。

    トウヤクリンドウ
    葉には光沢があり、リンドウの中では珍しい淡い黄色の花で、
    花弁には緑色の斑点があります。ミヤマリンドウと同じで、陽
    があたると花が開き、日がかげると閉じてしま
    うのが特徴。茎の先に長さ3.5~4cmの花を2~3個つけます。
    名前の当薬竜胆の「当薬」はセンブリのことで、同じように胃
    の薬として利用できることから由来しています。
    花期は8~10月です。今年の秋は早いでしょうか?


    令和4年8月8日(月曜日)

    合同パトロール
    本日は「高山植物等保護対策協議会」の合同パトロールです。
    地元自治体や山小屋等関係団体、岐阜県側の飛騨森林管理署
    職員も含め、総勢43人が5班に分かれて、高山植物の保護啓
    発や美化活動を行いました。
    観光客、登山者への注意等はほぼ無しでした。回収したゴミ
    は可燃物2kg、不燃物1kgでした。


    落書き
    富士見岳山頂にて落書き発見。
    環境省の方で本日消去したとのことでした。
    街中の落書きもそうですが、TPOを考えてその行為がもたらす
    物がその場所に必要なのか?いたずら心は抑えて下さいますよ
    うお願いします。

    令和4年8月7日(日曜日)

    熊出没
    長野県側、富士見岳斜面に熊目撃。
    案内所に報告後お客様に注意を呼びかけ監視しました。
    今年は乗鞍以外の場所でも熊の出没が目立ちます。


    スキーヤー
    大雪渓上部でまだまだスキーヤーはスキーを楽しんでいます。


    排泄物
    大雪渓登山道にて。
    生理現象なので仕方ないかもしれませんが、携帯用トイレを持
    参するなどマナーは守って欲しいです。
    他の山域でも排泄物は問題になっています。

    令和4年8月1日(月曜日)

    鶴ヶ池
    畳平の中央、バスターミナルの目の前に、鶴ヶ池があります。
    その形が鶴に似ているとのことでこの名が付けられているそう
    ですが、どちらかというと鶴というよりは鳩の形に見えます。
    鳩サブレを連想させますね。


    権現池
    標高3026mの北アルプス南部の名峰、乗鞍岳。その山頂直下、
    標高約2840mの位置にあるのが権現池です。
    山頂直下の古い火口に水が溜まった火口湖です。 日本で2番目
    に高いところにある湖沼でもあります。(1番は御嶽山の二ノ池、
    約2905m)。
    かつてここで噴火があったということがなかなか想像し難い、山
    頂の風景です。


    不消池(きえずがいけ)への侵入
    摩利支天岳、不動岳、富士見岳という山に囲まれた不消ヶ池。
    なぜこの名前がついたのかは不明です。
    侵入者(団体)がありました。案内所に一報しましが、この後
    泳ぐ人がありました。
    夏とはいえ、雪渓が残っている不消ヶ池の水は冷たかったので
    はないでしょうか?
    無茶をするようなことは周りの人に迷惑をかけるので止めましょ
    う。


    ヨツバシオガマ(白)
    近年の遺伝子調査によって、北アルプスなどのヨツバシオガマと、
    東北や北海道に分布する大型のヨツバシオガマは別種であるとい
    うことがわかり、キタヨツバシオガマという名前が付けられまし
    た。以前は北海道でも北アルプスでも同じヨツバシオガマでした
    が、今ではふたつの名前を使い分ける必要があります。


    踏み荒らし跡(剣ヶ峰登山道)
    コマクサの間に踏み荒らしがあり、ここはコマクサも増えてい
    ない現状です。


    キアゲハ
    成虫は、全体が黄色と黒で、後翅に青やオレンジ色の模様があ
    ります。
    春に見られる成虫よりも、夏に見られる成虫のほうが大きいで
    す。
    アゲハとキアゲハの成虫はよく似ていますが、アゲハは前翅の
    つけ根が縞模様になっていますが、キアゲハは黒くなっていま
    す。


    登山道の様子
    子供や不慣れな様子の方が多いです。


    イワギキョウ
    イワギキョウはロゼット状に鋸歯のある根生葉を茂らせ、夏か
    ら秋に10cm程の花茎を伸ばし、花茎の先にキキョウに似た大
    きな花を横から上向きに咲かせます。
    高山の砂礫地で上向きに咲くイワギキョウの青紫色の花は、と
    てもキレイで涼しげです。


    チシマギキョウ
    イワギキョウと異なる点は、花の付け根にあたる「がく」片に
    あります。 イワギキョウのがくは細くふちに鋸歯がある、チシ
    マギキョウのがくは広くふちに鋸歯はないの違いです。 花冠の
    長さは、チシマギキョウのほうはイワギキョウと比べて少し長い
    です。
    東大道路にて、イワギキョウ共々増えてきています。


    令和4年7月29日(金曜日)

    ロープ張り(宝徳霊神登山道)


    杭交換(大雪渓登山道)


    外来種除去(エコーライン沿い)


    セイヨウタンポポ(綿毛)
    高山植物(オンタデ)と混生しています。


    エゾシオガマ
    名は北海道に生える「シオガマ」という意味ですが、エゾと名が
    つくものの中部地方以北の高山に普通にあり、見かける機会は多
    いです。
    亜高山帯~高山帯の日当たりのよい草地や礫地に生え、高さ15~
    60cmになる半寄生の多年草で、茎は稜があって短毛が密生し、
    根元で分枝して直立すします。
    茎の上部の葉腋に黄白色~白色の花が1個ずつつき、ねじれて横
    向きに咲きます。上から見ると、花冠の先は時計回り方向を向い
    て、きれいな渦巻きに見えます。花冠はねじれているので左右非
    相称です。


    エゾシオガマ(接写)


    オンタデ(接写:白)


    オンタデ(接写:淡紅色)


    シナノオトギリ(接写)
    シナノオトギリは本州中部の高山に生育する多年草です。岩陰
    などに群生して美しい花を咲かせます。
    オトギリソウの仲間の葉を透かしてみると、黒い点があったり、
    光がよく通過する明点があり、重要な区別点の一つとなります。
    種は葉の縁に黒点が並び、葉の中央にはごく少数の不明瞭な黒点
    と明点があります。花弁は部分的にうっすらと赤みを帯びていま
    す。
    よく似た種のイワオトギリは日本海側に分布する傾向で、顎片に
    黒点と黒線があり、縁には黒点がないこと、花が大きい、紅色を
    部分的に帯びること等から見分けます。


    ハクサンボウフウ(接写)
    30~50cm程度の高さになり、茎の先端に多数の白い散状花序
    の花を付ける典型的なセリ科の花です。シシウドなどの大型種
    に比べるとずっと小さいですが、どの山でも見つかります。
    花弁は5個で、内側に曲がる。総苞片、小総苞片はふつうない
    です。葉は1~2回3出羽状複葉。小葉は広卵形~披針形で、
    変異が大きい。縁には鋸歯があります。


    イワギキョウ(白)


    イワギキョウ
    高山帯の雪田周辺などやや湿った砂礫地や岩場に生え、高さ
    4~10cmになる多年草。
    花冠が白色のものはシロバナイワギキョウといいます。1990
    年代に南アルプス北岳で八重咲き品種が確認され、キタダケヤ
    エイワギキョウとよばれる。
    チシマギキョウは尾根筋の乾いた風衝地などに生え、イワギキョ
    ウと生える環境が違うのでめったに混生していないです。


    コウメバチソウ
    コウメバチソウは5つの雄しべの根元から出る仮雄しべの数が
    9個以下で、ウメバチソウ は14個以上というのが見分けのポ
    イントになります。
    ウメバチの名前は家紋の「梅鉢紋」 に似ることから。コウメバ
    チソウには小さいという名前がつきますが、「ウメバチソウ」と
    姿形、大きさは同じなので、外見では区別はできないです。


    ミネウスユキソウ
    草丈10cm程度の多年草です。
    ウスユキソウの高山型で、全体が小型で茎は叢生します。
    頭花は数個が集まってつき、花柄はないかまたはごく短いのが
    特徴です。
    和名の由来は高山に生えるウスユキソウ。白色の苞葉が白く、
    薄雪が積もったように見えることからです。
    ウスユキソウ属に属する植物はアジアからヨーロッパにかけて
    広く分布しており、なかでもヨーロッパアルプスの自生種で
    「エーデルワイス(セイヨウウスユキソウ)」と呼ばれている品
    種は、抜群の知名度を誇っています。
    ウスユキソウ、正確にはエーデルワイスの花言葉は「大切な思い
    出」、「勇気」、「忍耐」です。


    コマクサ(白)


    「光の当たり方」を活用して花の色をきれいに写す

    花の色を鮮やかにはっきりと写したいときは、太陽が自分の後ろ
    にあって、被写体の正面に光が当たる「順光」で撮りましょう。
    順光で撮れば、色や形を細部まで明るくはっきりと写すことがで
    きます。なお、花に自分の影がかかってしまうときは、花から少
    し離れましょう。
    逆光は太陽が自分の正面にあって、被写体の後ろから光が当たる
    状態です。逆光では花と太陽が一緒に写る構図になるので、花の
    生命力が感じられる仕上がりになります。
    また、光が透過した花びらに対して、透過していない花びらは暗
    く写るので、色のメリハリがついて順光とは違った印象に写りま
    す。順光と逆光の両方で撮ってみて、違いを見比べてみてくださ
    い。
    なお、逆光では太陽の光が直接カメラに入るので、カメラは暗く
    写そうとします。
    画面が暗くなってしまったときは、露出補正をプラスにすること
    で明るく写すことができますよ。
    (FUJIFILMホームページより)

    令和4年7月24日(日曜日)

    踏みつぶし折られたヨツバシオガマ
    (大雪渓トイレ付近)
    昨年に続き、高山植物の摘み取りが目立ちます。
    下界での道草で手折るのと同じ感覚で摘み取ってしまうのか?


    杭運び(肩の小屋登山口)


    杭打ち(宝徳霊神登山道)


    (エ)ロープ張り(宝徳霊神登山道)


    大雪渓


    大雪渓のスキーヤー


    禁止エリアのスキーヤー


    チングルマ
    チングルマは、バラ科ダイコンソウ属の落葉小低木の高山植物で
    す。見た目は草に見えますが、「落葉小低木」と呼ばれる樹木で
    幹(茎?)が1mmまで成長するのに10年かかると言われていま
    す。
    高山帯には背が高い木はなく、光を奪い合う競争がないので高く
    伸びずにチングルマは横に這うように伸びます。広く大地を覆う
    ことで太陽光線を受け、光合成をおこない、枝を伸ばして、さら
    に花を咲かせるようになります。花が咲くまでに何年もかかるは
    ずですが、チングルマは木なので寿命は長く、何十年もかけて広
    く伸びるのです。
    群落のように見えますが、実は数本の木が這って形成されている
    のかもしれません。


    コバイケイソウ
    和名の由来は、花が「梅」に、葉が中国産の「蕙蘭」(ケイラン)
    に似ており、梅蕙草(バイケイソウ)より小振りなことからきて
    います。
    根茎にアルカロイドを含み、有毒です。 花を咲かせるに十分な養
    分を必要とし、数年に一度しか咲きません。(昨年が当たり年でし
    た。)
    控えめな花言葉は、「遠くから見守っています」です。なんとも奥
    ゆかしい花言葉を持つコバイケイソウ。 登山の安全を遠くから見守
    ってくれているようです。


    ミヤマキンバイ
    高山のお花畑の代表的メンバーで、生えている場所もあまり選
    ばず、湿ったところから乾いたところまで、高山帯では普通に
    見ることができる多年草です。
    葉はやや光沢のある3小葉で小葉は倒卵形。花の中心部は濃色
    になります。
    ミヤマキンバイといえば「夏の花」というイメージですが、花
    が終わった後の9月でも楽しめます。葉が紅葉し、先端から色付
    きはじめ緑と赤のグラデーションがとてもきれいな草もみじに。
    長い期間楽しむことができるのも、ミヤマキンバイの特徴です。
    ミヤマキンバイの花言葉は「幸せ」。ミヤマキンバイの大群落の
    中にいると、確かに「幸せ」な気分になりそうです。名前や見た
    目が似ており混乱しがちなシナノキンバイ。
    名前は似ていますが、花言葉は「呪い」。同じような名前でも、
    花言葉はかなり違いますね。


    ウサギギク
    夏山の登山道脇で、高山植物には珍しく大きく鮮やかな黄色の
    花をつけて咲いており、印象が強く覚えやすいためか、高山植
    物にあまり興味を示さない登山者でもこの花の名前ぐらいは知
    っているようです。
    花の色と形から別名キングルマ(金車)ともよばれます。


    ホソバツメクサ
    タカネツメクサ や イワツメグサ と同じく高山の岩場や砂礫に
    育ちます。これらと比べ、名前のように葉が細く、花びらがは
    っきりした5枚の星型が特徴です。
    ちょっと時期が遅いと、細い葉が落ち、花だけになってしまい
    ます。


    ライチョウ
    ライチョウを待つカメラマンが一般の登山者にライチョウを見
    るマナーについて注意をしていました。ライチョウにストレス
    を与えないマナーを周知できればと思います。

    令和4年7月18日(火曜日)

    許可車の皆様へ
    ゲートにてマイカー乗り入れの方(許可車輌)への植物保護のチ
    ラシを配ることになりました。


    杭運搬
    雪融け部の登山道の杭(26本)を交換しました。
    「お疲れ様」と声をかけていただくこともあり、仕事に専念で
    き、ありがたいです。


    チングルマの綿毛化
    チングルマのピンクの綿毛が風に揺られている様子は、高山を
    登山したことのある人は誰しも見たことがあると思います。種
    から伸びる綿毛が風に飛ばされて種子を遠くまで運んでいくの
    ですが、空を飛んでいるチングルマの綿毛は見たことがありませ
    ん。
    名の由来は綿毛がついた種子の様子を、小さな幼児である「稚児」
    が遊ぶ「風車」に見立てたものからです。チゴグルマのはずが、
    なまって「チングルマ」になったというものです。


    スキーヤー
    日に日に大雪渓のスキーエリアは狭くなっていきますが、涼と
    楽しみを求めてスキーヤーは数多くいます。


    ヨツバシオガマ摘み取り
    摘み取られた物が捨てられていました。
    気軽に高山帯まで来ることができるので、下界の傍らでの摘み
    草と同じ感覚で高山植物の摘み取りがあるものと思われます。
    (悪意はないと仮定して、注意喚起をしマナーの向上をはかっ
    ていきたいです。)


    鶴ヶ池


    ロープ張り、杭打ち


    令和4年7月17日(日曜日)

    ロープ整備


    杭交換作業


    キバナシャクナゲ
    シャクナゲは中国の「石楠花」という別種の花と勘違いされ、
    石楠花(しゃくなげ)と呼ばれるようになりました。漢名の「石
    楠花」を、日本の漢字の「石南花」に直し、「石南花」を「しゃ
    くなんげ」と読み、「しゃくなんげ」が「しゃくなげ」に変化し
    ていったと考えられています。
    (シャクナゲの和名の由来は諸説あります。そのため、シャクナ
    ゲの名前の由来は正確には定かではありません。)


    ミヤマゼンコの新芽
    種子から出た葉が多くあります。
    ミヤマゼンコは日本の本州中部を原産地とし、亜高山~高山に
    かけて生息するセリ科の高山植物です。「ゼンコ」とはノダケ
    (ノゼリ)の別名で、本植物種はこの種の高山種になります。野
    山に自生して摘み草となるものをノゼリと呼ぶ歴史は古く、平
    安時代にまとめられた日本最古の薬物辞典にも「乃世里」とし
    て記述されています。
    ゼンコの仲間は中国では「前胡」の漢名で漢方薬に用いられて
    おり、根を採取して乾燥させたものを生薬に加工します。日本
    固有種であるミヤマゼンコについては薬草として利用すること
    はほとんどありません。


    チングルマ


    チングルマの綿


    ミネズオウ
    ミネズオウは,高山の岩場に生える常緑小低木です。高山に生え
    るツツジ科の小低木は釣鐘形の花が多いですが、ミネズオウの花
    は上を向いて咲きます。
    花冠が5裂で裂片がとがるので、星形に見えます。
    北海道のものは紅紫色ですが、本州中部では白に近い淡紅紫色の
    ものが普通で、印象がずいぶんちがいます。
    スホウ(蘇芳)とは イチイ の別名で、この葉に似ることから名
    前が付きました。


    ジムカデ
    ジムカデ属は北半球の寒帯や高山に2種のみ知られ、イワヒゲ
    と並ぶ高山帯の代表選手です。
    7~8月、立ち上がった若枝の先に一つだけ白色で鐘形の花を
    下向きに咲かせます。
    果実が実ると上向きになりますが、これはエゾノツガザクラや
    コバノミツバツツジなどでも一緒であり、種子を風により散布
    するタイプの植物でよく観察されます。
    枝に葉が水平に密生する姿をムカデに見立ててこの名がつきま
    した。
    ちなみに、ジムカデ(土百足)は節足動物に含まれるムカデ類
    の総称です。ムカデ(百足)の足は常に奇数対なので真に百足
    のものはいませんが、百足以上(51歩肢対以上)なのもこの類
    の一部だけです。


    肩の小屋


    スキーヤー団体
    高山植物が育つ場所に毎年侵入されるので、花はなくなってき
    ています。
    キバナシャクナゲを踏んでいたので注意をしました。


    スキーヤーの様子


    ミヤマダイコンソウの群生
    よく似たミヤマキンバイとの見分け方は、ミヤマキンバイは、
    イチゴの葉のようにふちがのこぎり歯になっています。これに
    対して同じ黄色い花を咲かせるミヤマダイコンソウの葉は、全
    体的に丸みのある形をしています。そのため葉の形が丸いと感じ
    たら、ミヤマダイコンソウと判断できます。

    令和4年7月15日(金曜日)

    防護ネットのデポ
    雪の無い所にネット等の大きな荷物。シャベルと2箇所に置き
    っぱなしです。
    ゴミ(ペットボトル)もあり、マナーを伺われます。


    スキー用品のデポ


    イワギキョウ
    高山帯の岩場に咲くキキョウの仲間です。チシマギキョウに似
    ますが、花が上向きに咲いたり、花に毛が無いなどの違いがあ
    ります。
    また、チシマギキョウは尾根筋の乾いた風衝地などに生え、イ
    ワギキョウと生える環境が違うのでめったに混生していません。
    花言葉は「誠実な恋」、「感謝」、「美点の持ち主」です。


    ミヤマゼンコ
    セリ科の仲間で、高山種には シラネセンキュウ 、タカネイブ
    キボウフウ 、ミヤマトウキ 、ミヤマシシウド など良く似たも
    のが多く、区別が難しいです。
    このミヤマゼンコは葉が広いことが区別のポイントになります。
    花言葉は「友愛」です。


    杭打ち


    ロープ張り


    ミヤマダイコンソウ
    根生葉、つまり根元から生えている葉がダイコンの葉に似てい
    るダイコンソウの高山型の種類になります。
    高山帯の岩石地、礫地などに生育します。花は直径2cmほどで、
    ハート型の花弁5枚からなっており、光沢があって美しいです。


    オンタデ
    オンタデは木曽の御嶽に生育するタデという意味の和名をいた
    だいています。
    本州中部以北および北海道大雪山系に分布する日本固有の多年
    生草本です。
    亜高山から高山の砂礫地、岩礫地、火山灰地に生えます。富士
    山には多いです。
    このような砂礫質土壌の傾斜地は表層土壌の移動が激しく、植
    物の生育には土壌の移動が大きな障害となります。オンタデは
    発達した地下部を持っており、土壌の移動にも耐えて生育する
    能力を持っています。


    クロトウヒレン
    蕾の色が黒であることからきた名前です。ヒレン(飛廉)とは
    アザミのことです。
    分類上はシラネアザミの変種といわれており、花が基本種より
    もやや大きく、花柄がないのが特徴です。高さは30~50cmく
    らいで、花の色は淡紫色をしています。


    (コ)コマクサ群


    コマクサ


    コマクサ(白)


    ウサギギク
    高山の砂礫地や残雪のそばの草地などに生えます。花は黄色で
    茎の先に1個つき、ヒマワリの花をミニチュアにしたような感じ
    で可愛らしいです。
    名の由来は、雪解け後に茎の根元につく2個の葉が立って伸び、
    それをうさぎの耳に見立てたとか、うさぎが好んでこの葉を食
    べるからだとか、うさぎが群れているようなところに生えてい
    るからだとか諸説あります。
    花言葉は「愛嬌」です。


    クロユリ
    クロユリは、日本、ロシア、北アメリカに分布するユリ科バイ
    モ属の多年草です。
    日本では本州・中部地方以北の地域から北海道にかけて分布し
    ています。
    クロユリというと一般的には北海道の低地に分布するエゾクロ
    ユリを指しますが、広義の意味では中部地方以北の高山帯に分
    布するミヤマクロユリも含まれます。
    クロユリの花期は4月~5月ですが、ミヤマクロユリは6月~8月
    に開花します。
    クロユリの花言葉は、「呪い」や「復讐」といったネガティブな
    怖い意味と、それに相反したロマンチックな「愛」や「恋」とい
    う意味があります。人へ贈る際は注意した方が良いでしょう。


    お花畑工事中
    今年度はお花畑の木道の工事を行っていることから、ぐるっと
    一周散策することはできませんので、ご理解下さい。

    令和4年7月10日(日曜日)

    ジムカデ
    高山の礫地や、雪田周辺のくぼ地に生育します。茎は細くて
    針金状、普段は匍匐性で地面を這うためカーペット状の群落
    を形成しているが、若い枝は斜めに立ち上がります。
    7~8月、立ち上がった若枝の先に一つだけ白色で鐘形の花
    を下向きに咲かせます。
    和名は地を這う姿をムカデ(虫)に見たてたものです。


    チングルマ
    乗鞍岳の畳平から山頂までのお花畑に咲くチングルマの群落。
    草のように見えますが、バラ科 ダイコンソウ属に属する木の
    仲間です。
    花言葉は「可憐」。白く柔らかな印象の花をつかせるチングル
    マに似合う花言葉です。
    花言葉とは花のいわれや花姿、色、香、雰囲気などから生みだ
    されます。
    もともとヨーロッパの古い風習で、花を使ってメッセージを人
    に伝えていたといいます。


    剣ヶ峰口


    ゴミ
    スキーヤーが落としていったペットボトルです。スキーに夢中
    になって落としてしまったのでしょうか?
    乗鞍の自然を守るうえで、自身の楽しみよりも環境に配慮した
    行動を取って下さい。


    大雪渓
    登山者とスキーヤーが交差する部分です。お互いに気をつけて
    怪我の無いように。


    シナノキンバイ
    キンバイソウ属の多年草。信濃とは、もちろん長野県。県内に
    多い花なので、この和名となりました。黄金色の花は径3.5~
    4.5mm。大きさ、形とも不ぞろいの花びらはガク片が変化した
    もので、花弁は大変小さく、雄しべよりも短め。そのため、開花
    前は緑色を帯びます。茎は直立して太く、葉は手のひら状に5裂
    します。
    花言葉は「恋」と「呪い」。「恋」は華やかな姿にぴったりです
    が、なぜか「呪い」
    なのか?


    アオノツガザクラ
    葉の形が針葉樹の ツガ に似、花が黄緑色をしているのでアオ
    ノツガザクラ(青の栂桜)。
    黄緑色なのになぜ青?という疑問がわきますが、青森、新潟、
    岐阜、福岡、沖縄などでは「あを」は黄色をも意味し、おそら
    く古代においては白や赤でない色は幅広く「あを」と言ってい
    たのではないでしょうか。
    緑色に対しての青という表現は現在でもしばしば使われていま
    すね。(信号機の青信号は緑色ですね。)
    身の丈10~20cmにしか伸びないですが、立派な木の仲間
    です。
    花は下向きですが、実は首を起こして上向きになります。


    タンポポ高山植物
    ヨツバシオガマやウサギギクの中にあるタンポポ。
    除去して行かなければならないですが、中々大変だと思います。


    ノビネチドリ(白)
    フリルのように葉の縁が波打つのが特徴のランで、穂状の花序
    にたくさんの花を咲かせます。
    良く見かけるのは淡紅紫色の花でキレイですが、白は清楚な感
    じで奥ゆかしいです。


    令和4年7月8日(金曜日)

    ロープ設置
    大雪渓にてロープ設置作業。
    雪解けにあわせて登山者・スキーヤー・ライチョウの区分けの
    ため移動が必要です。
    スキーヤーのコースを避けて登山道を通し、安全第一です。




    ミヤマタンポポ
    白山、北アルプス北部、頸城山塊の高山帯の岩礫地や草地に生
    える多年草で高さ10~20cm。別名タテヤマタンポポといいま
    す。日本原産の タンポポ (カントウタンポポ)の高山種で、
    セイヨウタンポポとの違いは、がく片が反り返らないところで
    す。


    オオヒョウタンボク
    名はヒョウタンボクより葉が大きいことからついたものです。
    高山に生え、高さが1~2mほどになります。中部地方の2000
    m前後の山地で、よく見ることができます。
    7~8月に葉腋から花柄を出し白い花を2個つけ、蕾のときに下
    部の2つ並んだ子房が良く見えます。子房は半分ほどがつながっ
    ていて、受粉後もそのまま熟します。
    8~9月に赤く熟しますが、有毒ですのでお気を付け下さい。


    イワツメクサ
    イワツメクサとは、ナデシコ科ハコベ属の多年草。本州中部の
    高山の礫地に多く分布する高山植物です。
    高さ5~20cm。葉は細長く3cmほど。花期は7~9月で、白い
    花を咲かせます。5弁花ですが、真ん中に深い切れ込みが入っ
    ているので花弁が10枚あるように見えます。
    和名は、岩の間から生えるツメクサという意味から付けられま
    した。


    杭設置作業です。(エコーライン沿い)


    令和4年7月3日(日曜日)

    お花畑
    ハクサンイチゲやクロユリが咲いていました。


    タンポポと高山植物
    シオガマが群生している中にセイヨウタンポポが混じって咲い
    ていました。
    これ以上、外来種に占領されないよう除去し続けなければなり
    ません。


    ノビネチドリ
    ノビネチドリという名の由来は、根茎の形が掌状(手形)であ
    るテガタチドリに対して、ノビネチドリの根は掌状にならず、
    根は横に伸びるため「延根」となったそうです。
    葉の縁が波打つようになっているのが特徴で、葉柄はなく葉が
    茎を抱くように付いているのも特徴です。テガタチドリやハク
    サンチドリの葉の縁は波打っていないため、見分ける際のポイ
    ントとなります。


    ベニバナイチゴ
    和名は赤い花をつけるイチゴの意からです。
    果実は8~9月に熟して橙色になり、食べられます。(渋みが強
    く、まずいです。)
    本州の日本海側に分布し、太平洋岸側では見られません。


    外来種除去作業(8号カーブ下)
    昔、山菜を採ったのでは?と思われる中にセイヨウタンポポ
    も多いです。

    令和4年7月1日(金曜日)

    6月13日からエコーライン全面通行止めであったため、上高
    地にてパトロールしていましたが、今日からは乗鞍に戻ります。

    種子除去マット
    観光センターのバス乗り場。
    種子除去マットを敷いて靴底の掃除。外来種を持ち込まないた
    めの取組です。






    大雪渓のロープ設置






    外来種除去作業
    エコーライン沿いでセイヨウタンポポの除去作業です。
    入込込み客から労いの声かけがありました。
    今日はゴミ袋大で2袋、除去しました。

    令和4年6月25日(土曜日)

    エンレイソウ(実)
    エンレイソウの仲間は葉が3枚、萼が3枚、花弁が3枚で、覚
    えやすい植物です。
    黒く熟した果実は食用となります。
    根茎は中国では延齢草根と呼ばれ、古くから胃腸薬や催吐剤
    などの薬草とされています
    が、サポニンなどの有毒成分を含む有毒植物であり、過量に
    服用すれば、嘔吐、下痢などの中毒症状を起こすことがあり
    ますので、ご注意を!
    花言葉は「奥ゆかしい美しさ」です。


    マイヅルソウ
    マイヅルソウはやや高い山から亜高山帯、北国の森林や林縁、
    湿原などに見られる植物です。
    花を咲かせる芽は茎を高さ10cm前後に伸ばして葉を2~3枚つ
    けます。花が咲かない芽は大きめの葉を1枚つけます。
    花後に液果が数個つき、秋に赤く熟します。


    カタバミ
    世界中に自生している植物で、5月~10月に黄色い花を咲かせ
    ます。
    日本では道端などに咲いており、ハート型のかわいらしい葉を
    つけます。
    繁殖力が強いため、ガーデニングなどでは雑草とされます。
    日本の地方名には「かがみぐさ」「すいば」「しょっぱぐさ」
    「すずめぐさ」「ねこあし」「もんかたばみ」などがあり、
    『日本方言大辞典』には180種以上が記録されています。
    中国では「三葉酸草」「老鴨嘴」「酸味草」「満天星」などの別
    名があります。


    カラフトダイコンソウ
    オオダイコンソウに似るが、茎葉が3小葉にならないこと、花
    柱に柄を持つ腺毛があることで見分けられます。
    本州中部地方以北の山地に生育します。日本以外では、樺太、
    千島に分布することが名前の由来です。ダイコンの名前は根元
    の葉がダイコンの葉に似ていることからです。


    オトギリソウ
    日当たりの良い山地や丘陵地に生える多年草です。
    葉を裏面から透かして見ると、黒い油点(黒点)が多数観察で
    きます。
    晩夏から初秋にかけて、果実が成熟する頃に全草を採取し、日
    干しにしたものを生薬で「小連翹(ショウレンギョウ)」とい
    います。
    効能は、煎じ液は止血、月経不順、鎮痛の目的で服用され、リウ
    マチ、神経痛、痛風には浴剤として鎮痛効果があるようです。


    カンボク
    カンボクの開花は5~7月。ガクアジサイに似た直径6~10セ
    ンチの花序(花の集り)が枝先にできます。花序の周辺に並ぶ白
    い花弁のようなものは装飾花で、直径は2センチほどです。
    花の後にできる果実は直径7~9ミリの球形で、9~10月に熟
    します。赤く透きとおった果実が枝にびっしりとできるため人目
    を惹きますが、苦くて食べられません。
    森の動物や鳥にも不人気であり、冬になっても萎んだ状態で枝に
    残っています。

    令和4年6月24日(金曜日)

    ショウキラン
    ショウキランの花茎は10cm~30cm程度、花は3cm~4cmで赤紫
    を帯びた白色で1つの茎に3~8個咲きます。葉はありません。
    広島県の比婆山や、長野県上高地に自生しています。
    花言葉は「厄除け」です。


    ギンリョウソウ
    ギンリョウソウには「葉緑体」という部分がなく、光合成を行
    わない植物です。
    菌類から栄養素を利用して成長していくため、白い色のまま大
    きくなっていくといわれています。

    令和4年6月19日(日曜日)

    オオバミゾホオズキ
    ミゾホオズキに似ているが葉が大きいことからこの名があります。
    (ミゾホオズキの名は、花後に萼片が大きく膨らみ、果実をホオ
    ズキのように包むことからついたものです。)
    花冠裂片は互いに離れ、下唇にはそばかすのような斑点が入りま
    す。


    ヤマクワガタ
    白い花びらにうっすらと赤紫の筋が入っているのが特徴です。
    花の形はオオイヌノフグリに似ています。
    近縁種では、クワガタソウがあり、ヤマクワガタ生育域より標
    高の低い樹林内に生育します。


    田代池


    タガソデソウ(誰が袖(たがそで)草)
    名前の由来は古今和歌集「色よりも香こそあはれと思ほゆれ
    誰が袖ふれし宿の梅ぞも」(詠人知らず)だそうです。
    現代風に訳すと「梅はその色彩よりも香りの方がしみじみと趣
    深く思われる。宿の梅に誰かの袖がふれて、その移り香が香っ
    ているのだろうか。」といったところでしょうか?
    「梅の良い香りがするので、どのような高貴な人の移り香かと
    想像している…」、そんな光景が思い浮かびます。
    しかしながら、この詠との接点が見受けられません。


    シロバナノヘビイチゴ
    名は、ヘビイチゴに似て白い花をつけることからついたものです。
    ただし、ヘビイチゴとは別属。別名モリイチゴといいます。
    熟すと赤くなって下を向きます。味は食用のオランダイチゴの仲
    間だけに甘みが強く、香りも高いです。


    エゾムラサキ
    「私を忘れないでください」の花言葉で有名なワスレナグサの
    近縁種です。
    ワスレナグサは帰化植物ですがエゾムラサキは日本固有のもの
    です。
    両者はよく似ていますが、エゾムラサキは萼の毛が立ちあがっ
    ていることで見分けられます。


    ヒメアカタテハ
    朱色地に黒い紋のある、やや小型のタテハチョウです。
    畑、公園、野原など開けた場所で見られ、都市周辺から高原ま
    で広く分布します。
    寒さに弱いので温暖な地域でしか冬越しできません。
    幼虫の食草は、ヨモギ、ゴボウなどです。


    クリンソウ
    湿り気のある環境を好み、山野のせせらぎや渓谷の湿地に自生し、
    草丈は大きなものでは90cmほどになります。
    名前の由来は、花が下の方から階層(段)になって次々と咲いて、
    その姿がお寺の屋根の先端についている九輪に似ているところから
    「クリンソウ(九輪草)」の名前が付きました。
    白~濃いピンクと色の変化が多くてキレイです。


    河童橋
    6月ですので「梅雨の候」と言いたいところですが、空梅雨でし
    たね。
    夏を感じさせる上高地の一場面です。

    令和4年6月17日(金曜日)

    ミヤマセンキュウ
    ミヤマセンキュウは、白い花をつけるセリ科の花ですが、仲
    間が多く、見分けが難しいです。小葉の終裂片の先が尾状に
    伸びることで区別します。
    「深山川芎」と書きますが「センキュウ」の名前の由来ははっ
    きりしません。ミヤマ(深山)の名があり、山地~亜高山に生
    育します。高山植物というより「北方系植物」で、本州向け図
    鑑に載らないことが多いそうです。


    名無沢


    名無沢


    危険木
    槍沢登山道にて危険木。注意して歩行下さい。


    カラマツソウ
    北海道から九州まで広く分布する大型の野草で、夏山の代表的な
    植物の一つです。
    カラマツソウの仲間には似たような種類が多く、生育地も種類に
    よって山地から高山帯まで多種多様です。
    雄しべの広がった花の様子をカラマツの葉にたとえてこの名があ
    ります。
    花言葉は「さりげない優しさ」です。


    ツバメオモト
    日当たりのいい森林内に咲く花で、花の時期は5月下旬~6月
    中旬前後です。
    意外と見たことのない人が多い花だと思います。
    実は瑠璃色でとても特徴的で、食べると甘みがありますが、あ
    まり美味しくありません。
    実の時期のほうが目に留まることが多いかもしれません。


    サルの群れ
    一般的に野生のサルは、こちらから何もしなければ襲ってくるこ
    とはほとんどありません。
    サルに出会ったときには、おどかしたり、急に動いたりして、刺
    激しないでください。
    落ち着いて、その場から立ち去ってください。
    また、エサは与えないで下さい。
    エサを与えることにより、人を怖がらなくなり、人に慣れてしま
    います。

    令和4年6月12日(日曜日)

    未だ雪が残るエコーライン


    畳平県境の風景


    ハクサンイチゲ
    花びらに見える白い部分は萼片です。
    花の真ん中をよく見ると、みどり色の雌しべの周りに黄色い雄
    しべが点在しており、その周りを白い萼片が囲っているという
    構造になっています。
    花言葉は「清潔」、「幸せを招く花」です。


    大雪渓にてマーキングとグリーンロープ張り
    登山者、スキーヤー、ライチョウの三者を分ける為に必要です。


    板を担いで大雪渓を登るスキーヤー


    オオカメノキ(ムシカリ)
    エコーライン沿いに咲いていました。
    虫が好むというのでムシカリ「虫狩」が正式名ですが、亀の甲
    羅のような形をしたちりめん状の葉から別名の付いた、オオカ
    メノキ「大亀の木」のほうが名前を覚えやすいようです。
    また残念なことに、葉は名前の由来のとおり、ほとんどに虫食
    いの跡があります。


    ミネザクラ
    別名タカネザクラ(高嶺桜)とも呼ばれ、日本のサクラの中では
    最も標高の高い所に咲きます。
    高山の過酷な環境に適応するため、高さは1mにも満たないもの
    が多く、強い風雪の影響を受けて風下方向に屈曲した樹形となり
    ます。
    花言葉は「あなたの微笑み」、「優美な女性」、「潔白」、「心
    の美しさ」です。


    ツマトリソウ
    名は、着物の褄取りにたとえたことから。褄取りとは重ね色目
    の一つです。
    花の裂片の先が赤く褄取られているものはまれにしか見ること
    はないそうです。


    ミツバオウレン
    渓谷沿いや林の下など、湿潤でしっとりした土壌に自生する植
    物です。
    名の由来は漢方薬の薬草のオウレンに似、葉が3枚あることか
    ら。
    花言葉は「栄誉」です。


    コイワカガミ
    イワカガミより小ぶりで花数も1~5個と少ないです。
    乗鞍周辺はコイワカガミが多いようです。


    サンカヨウ
    花は直径2cmほどの純白で、雨に濡れると透明になるという不
    思議な多年草です。
    光が散乱することによって花は白く見えますが、雨などで水で
    満たされると光の散乱が起きなくなり、光は通り抜けてしまう
    ので、透明に見えるそうです。
    夏を過ぎるころになると実が色づきはじめ、熟すとブルーベリ
    ーのような青紫色になります。
    実の大きさは2cmほどの楕円形で、かなり大きいので目立ちます。


    ミヤマキンポウゲ
    湿り気のあるゆるやかな斜面では大群落をつくることもあり、
    初夏の高山の草原を彩る花の代名詞ともされています。シナノ
    キンバイ や、 ミヤマキンバイ と肩を並べるお花畑の常連です。
    しかし近年、南アルプスではニホンジカの好物らしく、ミヤマ
    キンポウゲやシナノキンバイなどの高山植物が食害で、お花畑
    が消滅する事態になっているといいます。

    令和4年6月10日(金曜日)

    セイヨウタンポポの除去作業
    セイヨウタンポポは外来種であるため、日本固有の植物の保
    護のため、許可を得て除去しています。


    コイワカガミ
    低山~亜高山に分布するイワカガミの高山型で小振りです。
    花は茎の先に1~5個下向きにつきます。特に葉が小さく鋸歯
    が目立たないです。
    イワカガミは全体に大きく、花の数が3~10個と多いです。


    オオカメノキ(ムシカリ)
    白い花と亀のような大きな円い葉が特徴です。夏には赤い実で
    彩る落葉低木です。
    実は食べることができますが、味はなく舌が真っ赤になるだけ
    です。
    名は、葉が亀の甲羅に似ているからといわれますが別説もあり
    ます。葉が虫に食われることが多いので、ムシカリの別名があ
    ります。

    令和4年6月5日(日曜日)

    雪の壁


    大雪渓に集まるスキーヤー


    マーキング作業
    雪が多いので迷わないようにテープを付けました。


    ライチョウ(雄)
    1羽たたずんでいます。


    剣ヶ峰入口
    まだ雪が残っています。

    ペグ(キャンプ跡)
    ハイマツ帯の中で拾いました。
    キャンプ指定地外での幕営はご遠慮下さい。


    ムラサキヤシオツツジ
    奥深い山に生えるのでミヤマツツジともいいます。
    名は、花色を、紫色の染料に数回浸つけてよく染め上げたもの
    に例えたことから。


    コミヤマカタバミ
    花は白色ですが花弁には脈が入り、その脈はしばしば淡い紅紫
    色を帯びています。
    葉は3小葉で、各小葉の形はハート形でとてもかわいいのが特
    徴的です。