ヒノキ本数密度実験林

1設定の目的と取り扱い

ヒノキの植栽密度が、植付・保育等の経過及び間伐・主伐時の収穫に及ぼす影響を調査し、当地方に適した植栽本数の範囲を決定するための資料収集を目的に、当初昭和39年に設定されましたが、気象害等の理由により調査の継続が困難となり昭和58・59年にかけて再度設定しました。
現在は生長量調査、保育作業記録等の継続と併せ、植栽本数の違いによる下草植生の推移等の観察に重点をおいた試験地として維持・管理を行っています。

2場所等

場所：岐阜県下呂市大字小川  小川長洞国有林1105た・む林小班
機能類型：水土保全林（水源涵養タイプ）

3面積

5.88ha （1105た林小班：2.87ha、1105む林小班：3.01ha）

4施業等の概要

ha当たり3,000本、4,000本植栽区

年	作業	内容
昭和58年	植付	試験地設定
昭和58～63年	下刈
平成5年	除伐	1回目
平成6年	枝打	1回目
平成15年	除伐	2回目
平成15年	枝打	2回目
平成16年	除伐2類
平成18年	間伐	4,000本区内で0％、20％、30％、40％の間伐プロット設定 （名古屋大学：間伐強度が樹冠の降雨配分に及ぼす影響を調査）
平成23年	間伐	伐採率30％(材積率)

ha当たり2,000本、5,000本植栽区

年	作業	内容
昭和59年	植付	試験地設定
昭和59～平成元年	下刈
平成2年	つる切
平成7年	除伐	1回目
平成8年	枝打	1回目
平成15年	枝打	2回目
平成16年	除伐	2回目
平成23年	間伐	伐採率30％（材積率）

5地況

標高	550～650m
平均林地傾斜	30度
方位	北
土壌型	BD（d）

6林況等（平成27年現在）

プ ロ ッ ト	平成7年			平成17年			平成22年			平成27年
	本数 /ha	平均 胸高 直径	平均 樹高	本数 /ha	平均 胸高 直径	平均 樹高	本数 /ha	平均 胸高 直径	平均 樹高	本数 /ha	平均 胸高 直径	平均 樹高
2,000 本区	2,041 本	3.8 cm	4.1 m	2,000 本	9.7 cm	7.3 m	2,000 本	12.3 cm	9.9 m	1571 本	16.4 cm	11.7 m
3,000 本区	2,894 本	4.8 cm	4.3 m	2,788 本	10.9 cm	8.2 m	2,765 本	12.7 cm	10.8 m	1741 本	17.7 cm	13.3 m
4,000 本区	4,228 本	6.9 cm	5.9 m	4,025 本	12.6 cm	10.9 m	3,911 本	13.6 cm	13.3 m	2165 本	18.1 cm	15.6 m
5000 本区	5,000 本	3.7 cm	3.9 m	4,833 本	8.1 cm	6.9 m	4,817 本	9.4 cm	8.8 m	2667 本	13.1 cm	11.1 m

 

2,000本区	3,000本区
4,000本区	5,000本区

 

H27年度プロット様子