【ヒバに携わる人】製材(建築材):島英樹さん
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有限会社島木材工業 代表取締役 島 英樹 さん よりよい製品のために探求し続ける |
ヒバは材が堅く製材後に変形しやすいため、スギ等に比べ製材や利用が難しいとされます。しかしヒバの特産地である下北半島には古くからヒバを扱う製材所も多く、島木材工業もそのひとつです。
島木材工業は現社長の島英樹さんの先々代からスタートしました。創業当時は下北半島にもたくさんのヒバ製材工場があり、地域の製材所の中では小規模でヒバを扱い始めるのが遅かった島木材工業は良材を手に入れるのが難しい状況でした。
1990年代に製材品が売れなくなった中、先代がどうしたら売れるかを考え、ヒバ角材にモルダーがけをして表面を滑らかにした材を売ることにしました。当時はモルダーがけしたヒバ材を販売する製材所は県内でも少なかったのですが、丁寧な加工により商品の出来栄えを良くして、付加価値をつけようと考えたのです。また、当代になっても経済産業省や県の補助を活用しながら、高温乾燥により割れやねじれの少ないヒバ芯持ち土台角を開発しており、ヒバの活用に積極的に取り組んでいます。
また、ヒバの製材途中に生じたおが屑や端材は地元大間の薪ストーブの燃料や、大間牛の牛舎の敷材などに利用されています。このように、ヒバ製品を青森県内外に送り出している一方で、地元の人たちへもヒバ製品を送り届けています。
![]() ヒバ角材にモルダーがけをしている様子。 |
![]() 製材時に発生した端材を薪にしている様子。 |
島さんは、風間浦村の村口産業と連携してヒバの家づくりの推進もしています。島さんは、建築材のすべてをヒバにするのは価格面から難しいとしながらも、「ヒバはいい樹種であり、貴重な特産樹種をひとつひとつ大事に使わなければいけない」と話しました。
お問合せ先
下北森林管理署
ダイヤルイン:0175-22-1131