【ヒバに携わる人】製材・加工(日用品):中西豊さん
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有限会社中西建具センター 中西 豊 さん こだわりのものづくり 青森県むつ市でヒバのまな板や湯玉など、木工品の製造、販売を行う。 |
木製のまな板は包丁の刃を傷めにくく、かんな等で削り直しをすれば長年にわたり使うことができるうえ、特にヒバのまな板はカビに強いため、昔から多くの人に親しまれてきました。
中西さんは、そうしたヒバのまな板を作っている方の一人です。工場では毎月1000枚ものまな板を製造、販売しています。製品の乾燥具合や欠点の有無などに注意しながら一枚一枚時間をかけて丹念に製造されており、「少しでも見た目の悪いものは売らない。購入してくださった方々に愛されるような丁寧なものづくりをしたい」と中西さんは言います。
製品は一般の方に直接販売されたり、青森県のアンテナショップや催事に卸されたりと、様々なルートを通じて消費者のみなさんへ届けられています。商品を直接注文するお客さんのなかには自分でヒバやヒノキチオールについて調べた上で商品を買い求める方もいるそうで、消費者の方もこだわりを持って利用されていることがわかります。
こうして製造、販売されているまな板ですが、原料は伐採したヒバの幹の根の近くの部分を使っています。この部分は伐採した木を丸太にする際に短く切り落とされてしまうため建築材としての利用は難しいですが、丸太部分に比べて太く節もほとんどないため、柾目板を採ってまな板に加工するのには適しているのです。また、まな板に加工する際に発生したおがくずは牛舎に敷くために、かんなくずは商品発送の際の緩衝材に使っており、無駄なく使われています。
このように、ヒバは建築材だけでなく日用品においてもその性質を活かしながら適材適所で利用することのできる、幅の広い樹種です。そして、みなさんのアイディア次第で、もっと用途を広げられる可能性をもっています。
お問合せ先
下北森林管理署
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