機能類型に応じた管理経営
重視すべき機能に応じた管理経営の推進
国有林野は、奥地脊梁山地や水源地域に広く分布しており、地域特有の景観や豊かな生態系を有する森林も多く、国土の保全、水源の涵養、自然環境の保全等の公益的機能の発揮に大きな役割を果たしています。
また、近年では、地球温暖化の防止、生物多様性の保全、森林環境教育等の面での期待が高まるなど、森林に対する国民の期待や要請は更に多様化しています。
林野庁では、公益重視の管理経営の一層の推進を図るため、国有林野を「山地災害防止タイプ」、「自然維持タイプ」、「森林空間利用タイプ」、「快適環境形成タイプ」、「水源涵養タイプ」の5タイプに区分し、いわゆる公益林として適切かつ効率的に管理経営しています。
併せて、木材等生産機能については、これらの区分に応じた適切な施業の結果として得られる木材を計画的に供給することにより発揮を図っています。
当署管内においては、
(1)山地災害危険地区とされている森林等を「山地災害防止タイプ」に、
(2)五葉山周辺の自然の推移に委ねるべき森林等を「自然維持タイプ」に、
(3)「五葉山自然観察教育林」をはじめとするレクリエーションの森として地域の人々の保健休養の場となっている森林等を「森林空間利用タイプ」に、
(4)それら以外のすべての森林を「水源涵養タイプ」に区別し、管理経営を行っています。
機能類型区分ごとの目指すべき森林の姿
(総面積29,050ha) |
機能類型区分の考え方 |
管理経営の考え方 |
6,759ha(23%)
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山地災害防止及び土壌保全機能の発揮を第一とすべき森林 | 根や表土の保全、下層植生の発達した森林の維持 |
2,749ha(9%)
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原生的な森林生態系や希少な生物の生育・生息する森林など、属地的な生物多様性保全機能の発揮を第一とすべき森林 | 良好な自然環境を保持する森林、希少な生物の成育・生息に適した森林の維持 |
540ha(2%) |
保健、レクリエーション、文化機能の発揮を第一とすべき森林 | 保健・文化・教育的利用の形態に応じた多様な森林の維持・造成 |
0ha(0%) |
快適な環境の形成の機能の発揮を第一とすべき森林 | 汚染物質の高い吸着能力、抵抗性がある樹種から構成される森林の維持 |
18,999ha(66%) |
水源の涵養の機能の発揮を第一とすべき森林 | 人工林の間伐や伐期の長期化、広葉樹の導入による育成複層林への誘導等を推進し、森林資源の有効活用にも配慮 |
注:面積は、当署管内における数値であり、計の不一致は、四捨五入による。
お問合せ先
林野庁 東北森林管理局 三陸中部森林管理署
〒022-0003 岩手県大船渡市盛町字宇津野沢7番5号
TEL 050-3160-5910
0192-26-2161