あっぴ高原遊々の森
自然と人と動物が作り出した森
安比高原では、昭和のはじめごろより良質なシバ草原に牛や馬を放牧した農業と、製炭を中心とする林業を兼ねた産業で、地元の人達が生計を立ててきました。
その森も昭和30年代からの高度経済成長期に、燃料が木炭から石油やガスへ、また農耕用の牛馬も機械へ移行し、さらに牛肉の輸入の自由化などが加わったことで、平成になるころからかつての風景がだんだん変わり始めてきました。
牛馬の姿が消えた高原には、ワラビなどの山菜を採りに訪れる人がいましたが、放置されたシバ草原には、しだいに周辺の森林からチシマザサやズミ、ダケカンバなどの高木性の樹木が進入し草原の風景が一変しました。
このような状況になってきた高原に、平成7年ごろより、地元の有志の方々によるボランティアでの草原保存活動を試みてきましたが、自然の再生力は力強く、「奥のまきば」の大部分が、かん木とササの侵入におされてきました。
平成17年ごろより、地元の方々や、八幡平市役所、岩手北部森林管理署のメンバーで協議し、かつてのあっぴ高原の姿をいくらかでも残して次代をになう子ども達の森林学習の場にしようという声を受け、平成18年6月に「あっぴ高原遊々の森」が始まりました。
その後、4年間の活動で、地元安代小学校と田山小学校をはじめとした市民の方々がボランティアで参加し、シバ草原の保存に汗を流し、復活したヤナギランの群落やオキナグサの綿毛にかつての風景を思い出してきています。
これからも、地元小学校をはじめとした活動や、修学旅行で訪れる都市部の子ども達が、楽しく有意義な森林環境教育に取り組める場所として活用していただききたいスポットです。
あっぴ高原「遊々の森」パンフレット |
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