「青森ヒバの森 & 森林鉄道めぐり」を開催しました（令和4年6月25日）

  令和4年6月25日（土曜日）に、青森市森林博物館と連携し、青森ヒバの森と津軽森林鉄道遺構をめぐるイベント「青森ヒバの森 & 森林鉄道めぐり」を開催しました。

  青森市森林博物館は今年で開館40周年を迎え、令和4年5月20日には現青森市森林博物館である「旧青森営林局庁舎」が林業遺産に登録されました。館内には、同じく林業遺産に登録されている「津軽森林鉄道遺構群及び関係資料群」や青森ヒバに関する展示等があり、青森の森林文化や林野行政の歴史を今に伝えています。

  今回のイベントは、青森市森林博物館の館内で津軽森林鉄道や青森ヒバについて学び、その後バスに乗って実際の森林鉄道遺構や青森ヒバの森を見学するというスケジュールで行われました。

  当日の朝、19名の参加者が青森市森林博物館に集合しました。

• 青森森林管理署長の挨拶

  当署署長の挨拶終了後、青森市森林博物館の葛西館長と職員の方から館内の説明がありました。その後、案内をしてもらいながら館内の見学を行いました。

• 青森市森林博物館館長からの挨拶（左）と館内説明の様子（右）

  参加者の皆さんは熱心に説明を聞いていました。

  最後に、実際に森林鉄道で活躍した機関車を見学し、森林博物館の見学が終了しました。

• 機関車の見学

  参加者の皆さんはバスへ移動し、森林鉄道遺構見学へと出発しました。

  バスは青森市森林博物館を出発し、森林博物館の葛西館長の説明のもと、当時の軌道跡を走りながら移動しました。軌道跡に建てられた「津軽森林鉄道碑」などを車窓から眺めながら、当時走っていた森林鉄道に思いをはせていました。

  バスは15分ほど走り、青森市内にある野木和公園に到着しました。

  野木和公園では、森林鉄道の跡地を見学しました。

• 橋から森林鉄道の跡地を見学

  次に、蓬田村にある瀬辺地川鉄橋跡を見学しました。

  瀬辺地川の上をJR津軽線が通り、その両側にその両側に津軽森林鉄道軌道跡が残っています。上流側の軌道跡には、ヒバの枕木が残っており、森林鉄道の名残があります。

  参加者は枕木を興味深そうに眺め、写真を撮ったり、葛西館長に質問をしたりしていました。

• 瀬辺地川鉄橋跡を見上げる参加者

  瀬辺地川鉄橋跡を出発し、外ヶ浜町にある蟹田停車場跡を車窓から見学しました。現在は、蟹田森林事務所となっています。
  バス車内では、当時の写真のパネルを用いて説明され、当時と今を見比べながら、当時の面影を探していました。

  その後、今別町の長川林道鉄橋跡に到着し、JR津軽線の頭上にある鉄橋跡を見学しました。
  この鉄橋跡はどこにつながっていたのか、どうやって海に向かっていたのか等を、周りの住宅地や山を見渡しながら、参加者それぞれが考えて話し合っていました。

• 長川林道鉄橋跡を眺めて話し合う参加者

  最後に、バスの車窓から増川林道桟橋跡を眺め、津軽森林鉄道遺構の見学は終了しました。

• 現在の増川林道桟橋跡

  ちょうど正午をまわり、外ヶ浜町字三厩にある義経海浜公園で昼食をとりました。

  公園からは海を眺めることができ、海風が心地よく吹いて、とても気持ちが良かったです。

• 義経海浜公園からの景色

  午後は、青森ヒバのある森へ向かいました。かつての森林鉄道では、ヒバの木を伐採して運んでいたと言われています。

  当署職員の説明のもと、太さが1 mほどある大きなヒバの木が立っている森の中を散策しました。

  参加者は立派なヒバの木を見て、感嘆の声をあげていました。

  足元には高さ30 cmにも満たないヒバの稚樹があり、葉っぱを観察したり、ヒバの生命力の強さに驚いたりしていました。

  また、おそらく40年ほど前に切ったヒバの切り株もあり、ほとんど腐らずに残っていることから、ヒバの木材の耐朽性や耐湿性を実感されていました。

• 青森ヒバの森を散策する様子

  全ての見学が終わり、森林博物館へと向かいました。途中で道の駅などに寄り、その土地のお土産を買ったり、景色を眺めたりしながら帰りました。

  そして、森林博物館へ無事に帰ってくることができ、最後は皆さんの拍手で締めくくられました。
  森林博物館のスタッフの方々と参加者の皆様方のおかげで、無事に1日の行程を終えることができました。深く感謝申し上げます。

  青森森林管理署では、地域からの要請に応じ、一般の方が森林や林業に触れあう機会を作る活動に協力していきます。