青い森林業アカデミーの研修生が国有林内で現地見学をしました(令和3年7月21日)
令和3年7月21日(水曜日)に「青い森林業アカデミー」の研修生8人が、ヒバの天然更新などの勉強のため、国有林内で現地見学を行いました。
「青い森林業アカデミー」は、青森県内の林業の中核的担い手となる現場技術者を育成することを目的として、青森県が令和3年4月に開講した研修です。
はじめに、当署署長から国有林の概要等について講義がありました。東北森林管理局管内の自然や森林について、研修生とパネルを囲んでお話ししながら講義が進み、その後、山のはたらきや国有林の取組について説明がありました。また、日本三大美林である青森ヒバについての説明もありましたが、研修生たちはヒバについて聞いたことはあるが、近くで見たことはないと言っていました。
- 国有林の概要等についての講義
講義後、青森市内の眺望山自然休養林に向かいました。到着後は地元の森林官の案内のもと、ヒバの伏条更新や耐朽力などの性質について学びながら、頂上を目指して登りました。研修生たちは、ヒバの年輪を数えたり、匂いを嗅いだりして、青森の郷土樹種であるヒバを深く感じながら散策していました。
- 眺望山自然休養林の散策
山頂で昼食をとり、展望台からいい景色を眺めた後、下山しました。
- 展望台からの景色
- 森林官による説明
次に、津軽森林管理署金木支署の管内にある「十二本ヤス」と呼ばれるヒバの巨樹を見学しました。幹の途中で12本の枝がわかれて、魚を突いて取るヤスの形をしていることから「十二本ヤス」と呼ばれるようになり、枝は13本になると必ず1本枯れて常に12本になるそうです。樹高は約34 m、樹齢は諸説ありますが800年以上といわれています。
研修生たちは、ヒバの周囲を何度も回って、本当に枝が12本なのかを数えて確かめていました。
- 十二本ヤス
最後に、同支署管内にある「坪毛沢ヒバ木製治山えん堤」を見学しました。この坪毛沢は昔から暴れ沢として地元住民から恐れられており、1916年(大正5年)~1958年(昭和33年)までの現地の青森ヒバ被害木を利用し、土砂流出防止のために木製えん堤を設置しました。
見学した木製えん堤は昭和33年に施工されたもので、60年以上が経過していますが、今なお浸食を防ぐ機能を発揮しています。研修生たちは青森ヒバの耐久性の高さに驚き、たくさん質問をしていました。
- ヒバの木製えん堤
青森森林管理署では、今後も引き続き林業の担い手育成のため支援してまいります。
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