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東北森林管理局

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    下北森林管理署(令和3年2月)

    地域住民とのつながり

    首席森林官 尾留川 修

     

    仏ヶ浦 仏ヶ浦にある「如来の首」
     
      私が勤務する佐井森林事務所は、本州最北端にある下北半島の北西部に位置し、佐井村全域の約1万2千haの国有林を管轄しています。
      佐井村は、南北に細長く約40kmにおよぶ海岸線沿いにあり、魚介類がとれる漁場が広がっています。その海岸線の南側にある「仏ヶ浦」は一千年以上前の海底火山活動と隆起によって誕生したもので、その後波食と海水中の塩による風化を繰り返して「奇岩」となり、古くから信仰の場としても有名です。1941年には国の名勝及び天然記念物に指定されて以来、神秘的な偉容が全国的に知られ、今では年間数十万人が訪れるという下北半島の観光名所となっています。
     また、江戸時代より西廻り航路の貿易で活躍した北前船は佐井村にも寄港し、数々の文化を運んできました。「箭根森(やのねもり)八幡宮例大祭」も現在まで300年以上続いている佐井村最大のお祭りであり、雄壮なお囃子や山車飾りなどは京都祇園祭に由来すると思われる様式が色濃く残っております。令和2年はコロナ渦の影響で中止になりましたが、私がここに着任してからの2年間、9月14日から16日までの3日間、裃を着て村民と練り歩いたことはいい思い出です。
     
    箭根森八幡宮例大祭山車 縫道石山(623m)


     そのほかには、男女が寄り添うように鎮座している「願(がん)掛(かけ)岩(いわ)」、オオウラヒダイワタケなど珍しい植物が分布している「縫道(ぬいどう)石(いし)山(やま)」、キタムラサキウニを楽しめる「ウニ祭り」など名所・名物が数多くあります。
      さて、ここ佐井村は海岸近くの段丘面に平らな場所がわずかにあるだけで、佐井村総面積の92%が森林で、その内の約86%が国有林で占めています。佐井村にある国有林の特色として、分収造林契約面積が他の管内森林事務所と比べて約425haと多いことです。
     戦前から戦後にかけ青森ヒバは全国商品として脚光をあび、全国の消費地へ運ばれました。佐井村に個人所有者の山林が少なかったため、伐採跡地に山を求め分収造林契約をし、スギやキリを植えたと聞いています。今この契約地が満期とともに主伐を迎え、伐採後の再造林事業が多くなっています。 
     森林事務所の業務は、各種監督業務のほか、林道の維持管理、境界の保全管理、観光地等での貸付地の状況確認など、多岐に渡りますが、特に地域に根差した森林事務所として、住民からの要望や相談ごとがあった場合、は迅速・丁寧に対応することを心掛けています。
     また、この管内ではゴミの不法投棄事案が度々発生していることから、林野巡視を強化するとともに、関係機関と連携し、現場窓口として「報告・連絡・相談」を確実に行い、より一層地域住民とのつながりを深めていきたいと思います。