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東北森林管理局

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    山形森林管理署(令和2年7月)

    第一線の使命

    首席森林  官川越修

       私の勤務している中村森林事務所は、山形県のほぼ真ん中に位置しています。
    その北には今から1300余年前に奈良時代の崇峻天皇の子、蜂子(はちこの)皇子が京都から海を渡って北上し、岸壁に舞う八人の乙女に心奪われ山形に上陸し、その後、三本の足を持つカラス(八咫烏)に導かれ、「出羽三山」を開山しました。出羽三山は羽黒山、湯殿山、月山の三山で構成され、東北で唯一、皇族の墓が在ることでも有名です。
    また南には、鎌倉時代に北条時頼により閉山弾圧を受けたと伝わる「霊峰大朝日岳」を中心とする大朝日連峰の稜線が連なっております。どちらも多くの歴史に彩られた人気の高い山々であり「にっぽん百名山」に数えられ、多くの登山者がこの地を訪れます。
    中村森林事務所は、出羽三山と大朝日連峰の狭間に位置しており、標高も高く山形県で唯一の特地勤務(へき地)箇所となっています。冬には一夜三尺の雪で全てを覆い隠し、春になれば冬を堪え忍んだ新緑の息吹、秋にはまっ赤に彩り冬支度を整える。そんな
    四季ごとの様変わりで、見る者を魅了し、多くの方をこの山々へ誘います。
    さて、仕事の方ですが、多くの方が登山や山菜採取にこの地を訪れる事は、着任前から噂で聞いておりました。国有林のフィールドをPRするため、この地が国有林である事が、来訪された方の心に響く様に、オリジナルの立て看板を設置して、国有林のPRと環境美化活動を展開しております。
    また、森林事務所のある西川町大井沢地区の方々には、国有林野事業のお知らせはもちろんのこと、各種制度のご案内を「こんにちわ国有林です」という回覧板を作成して、全戸に周知させて頂いております。

    入林される方に国有林をPR する歓迎看板 大井沢地区の全戸に配布しているPR 誌


    現在、当方の管内では3社の事業体が製品生産請負契約により、国有林の立木伐採を実施しており、現場監督員業務に従事しています。伐採のやり方も昔の様にチェンソーで伐採してトラクタで運材する方式から、車両系木材伐出機械(ハーベスタ・プロセッサ現在、当方の管内では3社の事業体が製品生産請負契約により、国有林の立木伐採を実施しており、現場監督員業務に従事しています。伐採のやり方も昔の様にチェンソーで伐採してトラクタで運材する方式から、車両系木材伐出機械(ハーベスタ・プロセッサ・フォワーダ等の講師職運転資格を取得し、ベースマシンを操作するオペレーターと同じ目線
    で安全配慮事項を考慮し、危険因子の洗い出しに取り組んでいます。
    残念ながら、現在、全産業において林業部門はワーストの労働災害発生率となっております。その数値を少しでも減らすことが、私たち現場第一線の使命と考え、これからも業務に取り組んでいきます。

    プロセッサの運転を終えて