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東北森林管理局

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    三陸北部森林管理署(令和元年6月)

    本州最東端の街宮古から

    宮古担当区  森林官
    畠山  和之

     

      私の勤務する宮古森林事務所は、岩手県沿岸部のほぼ中央、本州最東端に位置する宮古市にあります。
      宮古市は江戸時代初期、盛岡藩の藩港として開港して以来、三陸海岸の魚介類などを江戸や上方に移送し、東廻りの海運の基地として繁栄しました。

     
                                 本州最東端の碑


      宮古市を代表する景勝地の浄土ヶ浜は、陸中海岸国立公園を拡張し平成25年5月に創設された三陸復興国定公園、同年9月に認定された三陸ジオパークにあり、国の名勝に指定されています。白くとがった岩が林立しており、他の三陸復興国定公園の景観とは違った景観を眺めることができます。松の緑と白い岩と青い海とのコントラストが美しく、多くの観光客が訪れます。一方、西の内陸部には高山植物の宝庫である北上高地の最高峰で日本百名山に指定されている早池峰山(1,917m)を含め国定公園に指定され、宮古市の総面積の91%が森林を占める自然豊かな山岳地帯となっています。

                     月山国有林から望む浄土ヶ浜      


      宮古森林事務所は平成23年の東日本大震災により被災したため、平成26年に旧庁舎跡地に新設された三陸北部森林管理署新庁舎の3階へ引っ越しました。
      当森林事務所は宮古市、山田町の一部の約7千haを管轄し、主に沿岸部にある国有林を管理しています。

            亀ヶ森国有林にある観光スポットの一本桜


      宮古市に来て4年経過しましたが、異常気象の発生による林道の損傷、毎年行う金デコを使っての落石の移動作業や射撃場の軒下で休むニホンカモシカ、稼働中の重機を気にせず歩くツキノワグマ、林道からこちらを眺めるニホンジカなど様々な動物たちに出会いました。また、平成28年からは当森林事務所管内でもナラ枯れによる被害が確認され、同年から薬剤注入・伐倒くん蒸等の処理を行っていますが、年々広がる一方で、現在は、宮古市の北部に位置する田野畑村まで北上しています。今後も林野巡視を強化し、ナラ枯れ被害の拡大の抑制に努めて行きます。

                          ナラ枯れの薬剤処理



      最近の話題としては、当森林事務所管内の国有林の6割を占める重茂半島へ通じる沿岸部を走る唯一の県道が東日本大震災で寸断され、海辺の集落が長期間孤立したことから、岩手県が復興関連道路として平成26年12月着工し建設していましたが、今年の3月に重茂半島の内陸部を通って宮古市中心部に繋がる県道津軽石停車場線の供用が開始され、地域の重要路線となっています。
      最後になりますが、今後も地域の方々に国有林をもっと身近に感じていただくよう国有林の顔として仕事に取り組んでいきたいと思っています。

               供用が開始された県道津軽石停車場線

     



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