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東北森林管理局

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    三陸北部森林管理署(平成29年9月)

    三陸北部森林管理署

    森林官紹介!「岩泉ってどこにあるの?」

    森林官補(釜津田森林事務所)

    佐久間彬


     

      「今はどこに住んでるの?」「岩手県の岩泉って町」「あ~、あの金色堂とかがある・・・」「それは平泉」。これが私の現在勤務している森林事務所を県外の人に説明する際のお決まりのやりとりです。
      そんな勤務先の釜津田森
    林事務所は岩手県の中央やや右よりに位置している岩泉町の南西部、北上山系に位置している国有林を約
    9haが管轄となります。管内には約2haのカラマツ人工林と、65haのブナを主体とした天然林、そして奥地にありがちな国有林施業地のさらに奥に位置する5haの岩手短角牛の放牧地があります。最奥部に位置する「櫃取湿原」は牛の放牧により作り出された美しい景観が有名で、特にミズバショウが咲くGW周辺は多くの人が散策に訪れています。



                               櫃取湿原


      このような岩泉町、昨年830日に東北では初めて太平洋側より上陸した台風10号により甚大な被害を受け、林道のみならず国道や町道などの生活道路までもが甚大な被害を受けました。現在では、ほとんどの道路が通行可能となったものの、河川に堆積した砂利の排出や、片側交互通行状態となっている道路の復旧、被害を受けた建物の再建など、台風からおおよそ1年が経過した現在も復旧作業が続けられております。幸いにも釜津田森林事務所の管轄する地域は大きな被害もなく、過去からこの森林を育て守ってきた方々に感謝する次第です。
        

     
                                    台風後の町内


      一方、この地域は針葉樹人工林を対象とした林業が古くから行われていたわけではなく、どちらかと言えば天然に生育している広葉樹を伐採して林業を営んでいました。そのため、針葉樹人工林が増えてきている現在でも広葉樹に対する思い入れも強く、数年前より町全体でも広葉樹を中心に林業を盛り上げていこうとしております。現在、釜津田森林事務所はカラマツの生産が主となっていますが、町と併せて今後は国有林でも、人工林内に生育する広葉樹等についても目を向けて行ければと思います。  
     

                                カラマツ林内の広葉樹