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東北森林管理局

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    由利森林管理署

    「署長が語る!」

                      平成31年4月
    由利森林管理署
    署長  小松 信人

     


     由利森林管理署は、国定公園に指定されている鳥海山をはじめ、丁岳(ひのとだけ)、八塩山、甑岳(こしきだけ)などの山々を管内に持ち、由利本荘市、にかほ市の2市に所在する国有林約2万3千ヘクタールの森林を管理経営しています。

                       早春の鳥海山                  鳥海山麓のブナ林


    1 鳥海山と豊かな自然
      鳥海山は四季を通じて様々な姿を見せてくれます。春から秋にかけては登山や観光など、多くの方々に幅広く利用して頂くため、レクリエーションの森として「鳥海自然休養林」を設定するとともに、自然の生態系を守るため「獅子ヶ鼻湿原植物群落保護林」や鳥海山植物群落保護林から奥羽山脈へ連結する「鳥海朝日・飯豊吾妻緑の回廊」などを設定し、その豊かな自然を後世に引き継ぐこととしています。

            鳥海山は四季を通じて様々な姿を見せてくれます



    2 管内の見どころ  
      国指定の天然記念物「鳥海山獅子ヶ鼻湿原植物群落及び新山溶岩流末端崖と湧水群」のほか、「鶯川ブナ展示林」、「森の巨人たち100選・あがりこ大王」や近年「あがりこ女王」などが発見された「鳥海自然休養林」等には、毎年多くの人々が訪れています。

                 「あがりこ女王」中島台              「あがりこ大王」中島台
                
                  ブナ展示林(鶯川)                 法体の滝(百宅)
              「鳥海マリモ」獅子ケ鼻湿原                   甑岳山頂(笹子)



    3 各種検討会の推進
      林業の成長産業化を目指し林業経営の低コスト化を推進するため、当署では、一貫作業システム(伐採と植栽を同時に行う作業)、列状間伐、コンテナ苗の活用、下刈の省力化、低密度植栽等、低コスト林業技術に関する現地検討会を開催しています。また、素材生産受注業者を対象に一般材の生産向上及び有利採材によって付加価値を高めるための「採材現地検討会」を開催しています。

     
                   採材現地検討会                              採材寸法を測っている様子            
             現地での低コスト造林検討会          屋内での低コスト造林検討会



    4  地域と連携した森づくり
      鳥海山3合目付近のレクリエーションの森「桑ノ木台湿原植生自然観察教育林」は、踏み込みにより荒らされていたため、木道等の施設整備を行うと共に、学識経験者等で構成する保全管理協議会において、植生の回復状況等モニタリング調査を行い、適切な利用と保全管理に努めています。
      また、地域の協力を得ながらクリーンアップ活動や由利地域振興局と共催で、「松 林健全化ボランティア作業」を開催するなど、地域との連携を深めています。

        
                 桑ノ木台湿原と鳥海山                      桑ノ木台湿原のパトロール
                  クリーンアップ活動           ボランティアによる松林再生



    5 森林環境教育の推進と活動の支援
      小学生や高校生及び幼稚園を対象に森林環境教育の一環として、国有林のフィールドを活用した森林教室や体験学習を支援しています。                                  

         小学生を対象にした森林教室                         子どもたちの木育活動          
              森林教室での「つるきり」体験              高校生の自然散策「秋」

     

    6 森林病虫害被害の拡大防止
      地域の行政機関・団体、企業等で構成する松くい虫及びナラ枯れ被害対策に関する連絡調整会議を踏まえ、森林被害拡大防止のため林野巡視の強化や薬剤散布による防除、森林ボランティアや高校生の体験林業を通じて理解を深めています。

       
             松くい防除のための薬剤散布           ドローンを活用した松くい虫被害調査 
         高校生を対象とした除伐体験              森林ボランティアによる下刈           



    7 国民の生命・財産を守る治山事業
      土石流や雪崩といった自然災害は、ひとたび発生するとその地域に甚大な被害を及ぼします。山地で発生する災害から国民の生命や財産を守るために、森林の整備や新たな森林の造成、雪崩防止柵や治山ダムを設置するなどの治山事業を実施しています。

       
                       雪崩防止柵            鷹巣治山工事(山腹工)
                 水林海岸第二(防風柵)          水林海岸クロマツ本数調整伐




    【終わりに】
      由利森林管理署の歴史は、明治19年に創設され134年という長い足跡を刻み、地域と共に歩んできました。
      今後は、公益的機能の維持を図りながら地域の声を反映させつつ、国有林と民有林が連携して一体的な管理経営を進めていかなければならないと決意を新たにしているところです。

     
     

    お問合せ先

    林野庁東北森林管理局
    由利森林管理署
    〒015-0885 秋田県由利本荘市水林439
    電話(0184)-22-1076
    Fax (0184)-22-2274