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東北森林管理局

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    三八上北森林管理署

    「署長が語る!」

    平成29年1月

    三八上北森林管理署

    署長  丹藤  卓司 

    1  管内の特徴

      三八上北森林管理署の管内には、3市11町2村があり、管轄する国有林は、約7万9千ヘクタール、北は下北半島から南は岩手県境に、ほぼ南北に100キロメートル程度に及ぶ範囲に分布しています。
      西方は秋田県に接し、青森県内屈指の観光名所である十和田湖・奥入瀬渓流や平成28年には指定80周年を向かえた十和田八甲田地域を含む十和田八幡平国立公園を抱えています。
      また、東方は、太平洋に面して、平成23年の東日本大震災の津波による被害が発生した海岸防災林が点在しています

    十和田湖から注ぐ奥入瀬渓流 八甲田山系・高田大岳(1,552m)
    十和田湖から注ぐ奥入瀬渓流 八甲田山系・高田大岳(1,552メートル

    2  三八上北森林管理署の歴史

       管内で、国有林を管理する組織である五戸小林区署が設置されたのが、1890年(明治23年)であり、126年も前になります。
       その後、三八上北森林管理署のルーツとも言える三本木小林区署という組織が設置されたのが、1907年(明治40年)であり、現庁舎の所在地に庁舎を建築したのが、1914年(大正3年)、前身と言える三本木営林署に改称・設置されたのが、1924年(大正13年)です。
       現在の場所(青森県十和田市西二番町)で、国有林の管理経営を続けて既に100年を越えています。
       
    改めて、地域の皆さんの長きに渡るご厚情に感謝申し上げたいと思います。

     ○現在の庁舎
      
    現在の庁舎は、1952年(昭和27年)に一度建て替えたものを、2007年(平成19年)に、55年ぶりに再度建て替えたもので、国産材をふんだんに使用
    した木造建築となっています。

    庁舎正面
    庁舎正面

    *土台、外壁には、シロアリや腐朽に強い耐性のある青森ヒバ材を使用。
      柱や内壁には、スギ材、一部内壁には青森ヒバ材を使用。
      一部腰板には、地域特産の甲地マツ材を使用。
      一部踏み板には、ケヤキ材を使用。
      一部梁には、カラマツ大断面構造用修正材を使用。



    3  海岸防災林の復旧

      東日本大震災により、当署管内の太平洋岸に位置する三沢海岸の海岸防災林(延長3.6キロメートル、123ヘクタール)が津波により被災しました。
      被災後、現地調査の上、平成24年度から復旧に着手し、平成28年9月末までに、延長0.9キロメートルについて完成し、進捗率は25パーセントに達しています。
      これまでに、波打際の防潮護岸工の復旧・嵩上工事、海岸防災林を構成するクロマツの根の健全な生育に資するための盛土を行う生育基盤盛土工、植栽したクロマツ等を飛砂から守るための杭を打ち込む丸太静砂工、同じく強風から守るための杭を打ち込む丸太防風工及び倒木・枯死した防風林の更新のためのクロマツを植える植栽工を実施してきました。
      引き続き、クロマツの植栽等を着実に進めていくこととしています。


       被災した防潮護岸工1       復旧した防潮護岸工
    被災した防潮護岸工2 復旧した護岸工2
     被災した防潮護岸工  復旧した防潮護岸工
     被災した海岸防災林  植栽を終えた防災林
     被災した海岸防災林  植栽を終えた防災林

    4  木材の安定供給

      管内には、23万人超が暮らす八戸市や周辺を含む工業集積度の高い地域をはじめ、十和田市及び三沢市があり、十和田湖を含み、主に奥羽山脈沿いの上流域に分布している国有林は、地域の水ガメとしての役割も果たしています。
      また、管内の八戸市内には、大手製紙工場が操業しているほか、平成27年からは、六戸町内で、国内最大級のLVL工場が操業を開始しましたし、平成28年9月には、八戸市内で、大型のバイオマス発電設備の建設が着工したところであり、今後、地域内の木材需要は、ますます高まっていくものと考えられます。
      更に、管轄区域が、岩手県に接していることから、岩手県内からの木材需要に応える上でも有利な立地となっています。
      こうしたことを踏まえ、三八上北森林管理署においては、引き続き、木材の計画的・安定的な供給が、非常に大きな使命の一つになってくるものと考えています。


    H28製品(スギ) H28採材協議会
    H28製品(スギ) H28採材協議会

     ○先輩方のご苦労
       当署の古い資料の中に、昭和30年ころの作業風景のアルバムとともに、担当者の思いが記された墨書きの裏表紙がありましたので、ご紹介させていただきます。
       当時の森林・林業に携わった先輩方のご苦労を偲ばせていただくとともに、当時植栽した森林が、ちょうど今現在、伐期に達していることを踏まえれば、伐倒・採材・搬出などの作業に当たり、安全第一に、材を大切に、そして、少しでも山元に成果を還元できるよう、採材も工夫しなければ、などと、決意を新たにするところです。


      近年林業の機械化が急速に発達し、原始的作業方法にたよっていた林業界に革命をもたらした。云うまでもなく、林業は偏境の地に於て、強度のエネルギーと忍耐を必要とし、且つ、常に身の危険にさらされ、心身の疲労のはげしい作業である。
      当署に於て、昭和30年に、これが機械を導入、直営生産事業の完全を期すべく努力、好成績をもって進展している。
      ここに写真を集録し参考に供する。
    昭和30年10月    三本木営林署 事業課

    お問合せ先

    林野庁 東北森林管理局
    三八上北森林管理署
    〒034-0082  青森県十和田市西二番町1-27
    電話 0176-23-3551     FAX 0176-24-2020

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