下北森林管理署の見所

恐山山地森林生態系保護地域（大尽山・釜臥山）

 

   日本三大霊場の一つである恐山の周辺は、ヒバとブナで構成された原生的な天然林に覆われており、宇曾利山湖を取り囲む外輪山の一帯5，538haを「恐山山地森林生態系保護地域」に設定しています。ヒバの優占が著しい森林やヒバとブナの混交する森林が発達するとともに、標高が高くなるにつれてブナの純林に移行する林相になっています。その原生的な天然林を保存し、自然環境の維持や動植物の保護、多様な遺伝資源の保全等を目的に、原則として人手を加えずに自然の推移に委ねる保存地区と、木材生産目的の森林施業は行わない保全利用地区とに区分し管理しています。
   恐山は平成28年9月に認定された下北ジオパークを代表するジオサイトであり、7月の大祭や10月の秋詣(まい)りにイタコの口寄せが行われる霊場恐山には多くの参拝客が訪れます。また、登山家の岩崎元郎氏が中高年の方が登り易い山という視点を加味し選定した「新日本百名山」に選ばれた、きれいな円錐形の大尽山（おおつくしやま・標高828m）や、下北半島の最高峰で展望台からのむつ市街地等の眺望が素晴らしく、アゲハチョウの夜景で有名な釜臥山（かまふせやま・標高878m）など、下北地域最大の観光地として、全国から大勢の方が来て観光や登山を楽しんでいます。
   宇曾利山湖畔を通る東北自然歩道は自然探勝や野生動物の観察に適しており、新緑や秋の紅葉等のヒバやブナの混交林を見ながら、散策をしてみてはいかがでしょうか。

 

恐山総門と山門	宇曾利山湖畔から見た外輪山
森林生態系保護地域内の森林（ヒバやブナの混交林