秋田森林管理署湯沢支署の見所

川原毛地獄と川原毛大湯滝（秋田県湯沢市）

 日本ジオパークにも認定されている、ゆざわジオパーク内の「川原毛地獄」と「川原毛大湯滝」を紹介します。
『川原毛地獄』は青森県の恐山、富山県の立山と並ぶ日本三大霊地の一つであり、王朝時代から多くの修験者や参詣人が訪れた女人禁制の山でした。標高約八百m のその一帯は、昔の硫黄鉱山の跡で、草木の生えない山肌が露出しており、岩肌のいたるところから水蒸気や火山性ガスが噴出する荒涼とした光景が見られます。遊歩道を進んでいくうちに、地獄に迷い込んでしまったかのような錯覚にとらわれます。
川原毛地獄駐車場から遊歩道を約七百m 下ると大湯滝駐車場があり、そこからさらに約五百m 下ったところにあるのが『川原毛大湯滝』です。川原毛大湯滝はその名のとおり、滝そのものが温泉という全国的にも珍しい「湯の滝」です。約二十m の高さからダイナミックに流れ落ちる滝は、その滝壺が天然の湯船となっており、地元の人はもちろん、多くの観光客からも親しまれております。入浴適期は、七月上旬から九月中旬で、入浴する際は水着の着用が必要です。
大湯滝駐車場付近には『川原毛地蔵菩薩』が建立されています。この場所は、今から千二百年程前、月窓和尚が悟りを開きお寺を建立した場所とも言われ、昭和六十二年には、硫黄鉱山で亡くなった方々を供養するため、地元有志の方の寄進により、建立されました。毎年秋には川原毛地蔵祭が開催され、たくさんの僧侶や地元の方々などが集まります。川原毛一帯を見守るかのような地蔵菩薩のお姿に、思わず手を合わせたくなります。
是非一度、足を運んでみて、日常とはかけ離れた不思議な空間を体感してください。
また、近くには約千二百年前に開湯された『泥湯温泉』や川の両岸が断崖絶壁である『三途川渓谷』といった見所も多くありますので、是非そちらにも立ち寄ってみてはいかがでしょうか。
最後にお知らせですが、今年度は工事のため大湯滝駐車場へのアクセス道路は通行止となっております。地蔵菩薩と大湯滝へ行くには川原毛地獄から徒歩でしか行けませんのでご注意願います。

川原毛地獄	川原毛大湯滝
川原毛地蔵菩薩	川原毛を見守る地蔵様