当センターの主な活動地域
黒尊(くろそん)渓谷(高知県四万十市(旧西土佐村))
足摺・宇和海国立公園に隣接している黒尊渓谷は、高知県西南部四万十市(旧西土佐村)に位置し、新緑から紅葉までの季節を通して多くの人々が自然とやすらぎを求めて訪れています。
黒尊川流域国有林の自然植生は、黒尊山自然観察教育林(304ha)に典型的に見られるように、標高400~800m付近にシイ林、シイ林の上部にはカシ林、シイ・カシ林の上部にはモミ・ツガ林、標高1、000m以上ではブナ林が見られ、四国に分布するブナ林としては最西南部の分布域となっています。 写真
滑床(なめとこ)渓谷と滑床自然休養林(愛媛県宇和島市・松野町)
滑床渓谷は、四万十川の支流・目黒川、鬼ヶ城山系に抱かれた全長12kmにおよぶ大渓谷で、足摺宇和海国立公園に指定されています。侵食によってできた花崗岩の河床が特長で、千畳敷や出合滑(なめ)では広々とした岩肌が広がります。また、巨大な一枚岩の上を流れる幅20m長さ80mの雪輪の滝は、日本の滝100選にも認定されている名瀑で、滑床渓谷の象徴でもあります。
滑床自然休養林に見られる自然植生は、隣接した黒尊渓谷と同じように標高1,000m程度までは暖温帯林で、下部からシイ林、カシ林、モミ・ツガ林、1,000mを越えるとブナ林が見られます。山頂付近では、ミヤコザサ、スズタケのササ原となっているところもあります。この付近は、四国におけるブナの西南限であり、標高の高いところではブナとヒメシャラの混交林を見ることができます。また、シャクナゲやアケボノツツジの開花なども見事です。
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土佐堂ヶ森(高知県四万十市(旧西土佐村)・四万十町(旧十和村)・四万十市(旧中村市))
山頂(857m)にある地蔵堂を中心に、その周囲がアカガシをはじめモミ、ユズリハなどの常緑樹、イヌシデ、ウリハダカエデなどの落葉樹の混生林となっていて、山頂まで遊歩道が整備されています。毎年5月5日には地蔵堂前で奉納相撲大会が行われます。 写真
古屋山(ふるややま)林木遺伝資源保存林 (「大道(おおどう)マツ」の保護林)(高知県四万十町(旧十和村))
十和村大道を中心とした一帯に生育しているアカマツは形質に優れ、 特に枝下高が高く、樹幹、木理ともに通直である特徴があり、古くから「大道マツ」として知られています。
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