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37号 |
平成25年3月発行 翠緑色の繭(ウスタビガ) |
今年度は、四万十市がテレビドラマの舞台になり、私たちに馴染みの深い光景の数々も全国に流れました。
今回は、四万十川沿いにある一度は行ってみたい場所を特集しました。
四万十川源水点 穏やかな日(江川崎) 岩間沈下橋と菜の花 通称「赤鉄橋」 |
四万十川源流点
ある冬の朝 佐田沈下橋と菜の花 |
これぞ天然鮎の塩焼き 安並の水車 佐田沈下橋と屋形船 四万十川支流黒尊川の清流 |
○ ギャップにシカ防護ネット作設八面山から熊のコルに至る吊尾根のギャップには、シカの侵入を防ぐためシカ防護ネットを設置( 2 箇所) していますが、この春、更にシカ防護ネット( 延長270 m ) を増設しました。 |
シカ防護ネット設置中 |
シカ防護ネット設置完成 |
○ 大道マツの再生事業地にシカ防護ネット作設高知県高岡郡四万十町大道の古屋山林木遺伝資源保存林( アカマツ保護林) 内に再生試験地を設け、「地かき処理や刈り出し」等を行って「大道マツ」の後継樹の育成に取り組んでいます。 平成16年に始まった大道マツの再生事業も8年目を迎え、発生した稚樹は樹高1~3mに大きく成長し、試験地のほぼ全面を覆うまでになりました。今回、これらのアカマツをシカの食害等から守るために試験地の周囲に防護ネットを設置しました。 |
設置したシカ防護ネット |
成長する大道マツのこども |
※ ネットはステンレス入りのビニール製で、落雷の恐れがありますので、悪天候時は近付かないようにして下さい。
○ 自然再生地のヘキサチューブ延長黒尊山10林班の森林再生地にはシカ防護柵に囲まれた区域と、野生動物等との共生を図るために防護柵を設置せずに再生に取り組んでいる区域があります。柵外の区域では植栽したカエデやヤマザクラが1.4mのヘキサチューブ(白)の先端以上に成長していましたが、ほぼすべての植栽木がニホンジカの食害を受けてしまいました。 平坦地では1.4m程度のシカの採食ライン(ディアライン)が、傾斜地ではシカが斜面上方から採食するため採食ラインが高くなったと考えられます。 本再生地では以前にも同様の被害のため、1.7mのヘキサチューブ(黄色)に交換したことがあり、交換したチューブの植栽木は順調に生育しています。今回は前回交換した時に不要となった1.4mのヘキサチューブ半分をキャップ状にかぶせて再利用し、1.7mに延長しました。 |
延長したチューブ(白) |
延長したチューブ |
○ トキワバイカツツジにシカ剥皮被害防止ネット( 単木保護用) 設置地球上で当地以外に自生しない希少種を、シカ食害から守ります。 ○ ニホンジカの捕獲平成24年度の成果は、黒尊17頭、目黒8頭合計25頭でした。 |
単木保護ネット設置 |
○ 間伐体験12月19日、四万十町立昭和中学校全校生徒18名が十和森林事務所管内の伊豆ヶ谷山国有林で間伐体験を行いました。 昭和中学では、自分たちの住む地域の理解や自然環境保全への意識を高めていくことを目的に、毎年、地域の主要な産業のひとつである林業を体験をしています。 ニホンジカによる食害で植生が変化している様子や間伐の必要性、安全な立木の伐倒方法など説明の後、作業を開始しましたが、経験者の上級生の中には数分で伐倒する生徒もいました。 約1時間後、数十本が伐倒された林内は見違えるように明るくなり、森林整備の大切さや大変さを実感したようです。 |
木が倒れる瞬間 |
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1月9日、愛媛県松野町立松野東小学校全児童が「シイタケの駒打ち」を体験しました。 これは、椎茸の栽培を通して木材や山菜等を与えてくれる場という森林の役割を学び、最後はお腹も満たされるという人気の体験授業です。 「森林のはたらき」についての簡単な講義の後、「シイタケの駒打ち」に移り、高学年がクヌギやナラの原木にドリルで穴をあけ、その穴に低学年が種駒を槌で打ち込みました。お互いの作業が気になったり、初めて使う電動ドリルや奇妙な形のシイタケの種駒相手に格闘したりと大騒ぎでしたが、とても楽しそうでした。 出来上がったシイタケ原木は各自が家に持ち帰り、来るべき収穫を待つようです。果たして結果は… ? |
◆ 2月1日: 大月町立大月小学校1 、2 年生6 7 名午前中は1 年生がクマのストラップと小枝で作った鉛筆「モックン」を、午後は2年生がクマとフクロウの置物を作りました。 低学年を対象とする時はノコギリなどの刃物は使わず、予めサクラやウツギ、ヒメシャラなどの枝を輪切にしたり、クマ、フクロウの胴体、尾尻、翼などの部材に加工しておき、当日は木工ボンドでの接着や着色の作業となります。 今回も各学年で全員が同じものを作りましたが、自然木の枝で作るクラフトは、木の種類や太さ、形などが様々で全く同じものにはならず、また、児童個々の感性で付けた部材や彩色もあって個性豊かなものに仕上がりました。 |
いろいろ形が違うんだぁ! |
ゲストのために一生懸命 |
◆ 2月18日: 松野町立松野南小学校全児童11名今回の木工教室では、同小学校児童主催の「ありがとう集会」に招待するゲストの方々へのプレゼントを作りました。 制限時間内にできる限りたくさんの作品を丁寧に仕上げようと、子どもたちも当センター職員もひたすら集中。一通りモックンやクマのストラップ等定番作品を仕上げると、亀やお腹を叩くタヌキ、シカなど新たな作品が次々っと出来上がっていきました。 |
◆ 2 月1 9 日: 宿毛市立橋上中学校1 、2 年生8 名中学生には職員が用意した見本をヒントに独自の発想で制作してもらうしていますが、「創造力を働かせて! 」という言葉に対するプレッシャーか、毎回、材料の前で1 0 分、1 5 分と考え込んでし 橋上中学校でも、5 分も経たないうちに材料を決めて制作に取り掛かる生徒もいれば、じっくりと珍しい形の端材を集め組み立てていく生徒もおり、それぞれのペースで作業を進めていましたが、終わってみれば皆ほぼ時間内に完成し満足した様子でした。 |
細かな作業に熱中 |
2月10日、四万十市西土佐江川崎の西土佐ふれあいホールで「ジビエであったか・だんらん会」が開催され、当センターも「アニマル木工教室」を開きました。 この催しは、ニホンジカやイノシシなどの害獣被害が増加するなか、被害をを少しでも抑えることへの第一歩として、ジビエ(野生獣肉)料理について認知してもらおうと、同市内のNPO が企画し「鹿マン」「シカ照り焼きピザ」「シカ汁」等の珍しい料理が紹介されていました。 来場者の中には、森林教室で顔なじみとなった愛媛県松野町の松野西小学校の児童をはじめ、「木の枝を使った木工が目的ではるばる大豊町から来た」という女性グループもおり、見本とにらめっこしながら大作に挑戦していました。 |
満員御礼! |
歌のプレゼントも |
2月22日、松野南小学校児童が1 年間授業や地域行事でお世話になった方々をもてなし、感謝の気持ちを伝える「ありがとう集会」に招待されました。 同校は全校児童11人という小規模校ですが、歌あり、クイズあり、ゲームありと、少人数ながらもゲストを楽しませようと一生懸命な様子が伝わってきました。 子どもたちを見つめる先生や地域の方々の眼差しも温かく、小規模校ならではの子どもと地域住民の深い絆が感じられました。過日一緒に作った木工作品をプレセントされましたが、子どもたちの愛情が吹き込まれ、可愛らしく包装された作品たちは皆が大絶賛の宝物でした。 |
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