ホーム > 森林管理局の概要 > 四万十川森林ふれあい推進センター > 活動内容 > 四万十の風音 森&川だより第23号
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熱心に見ています |
9月14日から10月18日まで、松山市の松山観光港ターミナルロビーで、当ふれあいセンターが取り組んでいる自然再生の内容や森林環境教育の活動状況をわかりやすく紹介したパネル展を開催しました。このパネル展は昨年度に引き続き第2回目で、航路を利用する方達に熱心に見ていただきました。
9月27日、四万十町の古屋山国有林において、ボランティアによる「林業(下草刈り)体験」を実施しました。今年は、地元の昭和中学校と四万十高校からも先生・生徒14名、地域の住民など合計27名の参加がありました。
現地は、平成16年度に大道マツ自然再生事業試験地(約1200m2)を設定していますが、発芽成長した幼齢のマツを守り育てるため、毎年ボランティアを募って下草刈りを実施してきました。現在、一番成長しているマツは約2mに達しています。
作業は、中高生が地域の方々の間に入り、指導を受けながら進めた結果、予定通り終了することができ、先生からは「生徒達は貴重な林業体験となった」との感想を頂きました。
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地元中高校生の作業中 |
参加者(一般・中高校生) |
9月29日、松野町立松野西小学校4年生21名を対象に、今年度第4回目の森林教室を実施しました。
この日のテーマは「炭焼き体験」。始めに、炭の種類や利用法を説明し、炭を使った日用品を見せたり、白炭と黒炭を顕微鏡で観察するなど、炭への関心を持たせました。
続いて炭焼き体験になりました。児童達は、職員から手順や注意点を聞き、早速、もみ殻とともに各自が持参したマツボックリやドングリ、折り鶴などを小型のブリキ缶に詰めていきました。そして、ドラム缶のたき火で焼くこと約30分、煙の色が透明になったことをみんなで確認して、缶を取り出しました。
ふたを開ける時は、少し心配そうでしたが、炭になっていたのでひと安心。折り鶴や紙飛行機もちゃんと炭になっていました。
児童からは、「炭焼き体験は楽しかった」「炭は色々な利用ができることが分かった」等の感想があり、身近にある材料を使った炭づくり通して、炭への関心と理解に繋がる学習となりました。
また、この日は地元テレビ局2社の取材があり、夕方のニュースで紹介されました。
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壊れないように・・ |
テレビの取材を受けています。 |
10月21日、松野町立松野西小学校4年生21名を対象に、今年度第5回目の森林教室として午前中は樹木、午後は種子の学習を実施しました。
1学期には校庭の樹木を学習済みですが、今回は、地元の滑床渓谷を訪れ、校庭にはない樹木、滑床山周辺で見かける樹木など約20本を学習しました。児童達は、遊歩道を進みながら職員が1本ずつ樹木名の由来や葉の特徴などを説明すると、熱心にワークシートに書き留め、途中で聞き漏らしたりすると、「もう一度!」と意欲的に取り組んでいました。さらに、この時期の滑床渓谷には、森からの贈り物のドングリがいっぱいです。学習の合間には大喜びで拾っていました。
学校に帰ってからは、種子の学習をしました。
始めに、滑床渓谷で見つけた種子の絵を描いたり、思い思いの名前を付けました。その後、顕微鏡で実物の種子を観察したり、樹木がさまざまな工夫をして種子を移動させることなどを説明すると、「風で飛ぶだけではないことが分かって、ビックリした」との感想があり、種子への関心が高まったようです。
最後に、ラワンの種子模型を作って飛ばす体験をして、この日の森林教室を終了しました。
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樹木学習 |
天まで届け |
当センターは、例年、四万十市立後川中学校の森林環境教育を支援しています。10月22日、森林散策と樹木学習を目的に、四万十町の市ノ又渓谷風景林をフィールドに実施しました。
登山口に集合した全校生徒27名は3班に別れて出発、職員から日本固有種のスギやヒノキ、間伐の説明を聞きながら進みました。20分程歩くと、ヒノキの巨木「根上がり大将」に到着し、友達同士で手をつないで胸高周囲約600cmを体感しました。その後も遊歩道沿いの広葉樹を中心に、葉の特徴や用途、分布などを学習しながら一時間30分の「ゆったり森林浴コース」を終了しました。
下山後、生徒代表からは、「色々な樹木の説明を聞くことができ、勉強になりました」とお礼の言葉がありました。
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胸高周囲600cm 体感中 |
樹木学習 |
10月8日、四万十市立川﨑小学校5年生8名を対象に、動物の置物や携帯ストラップなどの作り方を指導しました。
始めに、森林の働きや、その森林からの贈り物である材料を使うことを説明してクラフト作りに取り組みました。
いざ始まると、「何を作ろうかな?」と悩んでいましたが、見本通りに挑戦する児童、全く独自の発想で作り始める児童と様々でした。それでも約2時間後、個性豊かな作品が次々に完成すると、とても満足そうな表情でした。
後日、「水が森林で守られていることが分かった」「木工体験は止められないほど楽しかった」などの児童の感想が寄せられ、森林や木材への関心・興味に繋がる教室となりました。
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女子児童による輪切り |
色々な作品の出来上がり |
10月29日、四万十市立大用中学校1年生4名を対象に、「森林の働き」「樹木の測定と炭素現存量の算出」をテーマにした森林環境教育を実施しました。
最初に、森林の持つさまざまな機能や間伐の必要性についてパワーポイントを利用して学習し、実際に樹木がどれだけのCO2を蓄えているか計算するため、校庭に出てイチョウなど三本の胸高直径と樹高を測定しました。教室に戻り、職員の説明を受けながら計算式に当てはめてCO2の重さを算出しました。
実施後に届いた子供・先生からの意見・感想には、「山のことだけでなく、川や海とのつながりもわかってよかった」「計算は難しかったが一人あたり37本の木が必要というのは具体的でわかりやすかった」などと書かれていて、山(森林)への関心に繋がり、次回、12月の間伐・植樹体験を実施してなお一層関心・興味を持ってもらえるでしょう。