ホーム > 政策情報 > 事業概要 > 知りたい聞きたいQ&A > 木のことを知りたい > 木のことを知りたい 詳細


ここから本文です。

木のことを知りたい 詳細

「年輪」ってなあに?

木を切ったときに見える年輪
木は、帽子を積み重ねるように外側に大きく、上の方に伸びるように成長します。
木を輪切りにしてみると、少し色の濃い輪になったすじが何本も見えます。この輪は、毎年1本ずつできるので「年輪」といい、つまり木の年齢ということになります。
木は、春から夏にかけてよく成長します。この期間に作られた細胞は大きくて、膜が薄い細胞ができるので、その部分は軟らかく色も薄く見えます。 一方、夏から秋にかけて作られた細胞は、小さくて膜の厚い細胞ができるので、その部分は堅くて色も濃く見えます。(冬になると、木の成長は止まります。) このように木の成長は毎年繰り返されます。
年輪は、四季がはっきりしている日本の木にははっきり現れます。しかし、熱帯地方の木の中には、年輪がはっきり現れないものがあります。

 

木にも動物みたいに寿命があるの?

森の巨人たち100選に選ばれた高知県物部村にあるイヌザクラ
木はとても長生きです。木は自然に枯れたときを寿命と判断します。
私たちのまわりにいるネコは10年くらい、イヌは10~15年、カメは200~300年と言われていますが、世界で最も寿命が長いと言われている北アメリカにあるイガゴヨウマツで約4、000年、ジャイアントセコイアで約3、000年ととても長生きです。
日本では、屋久島にある屋久スギで約2、000~3、000年、モミ・マツは約300~500年と言われています。また、サクラの中でもエドヒガンという種類は長生きで約1、000~2、000年であると言われています。

 

木で作られているものってなあに?

木材は古くから利用されています。日本では、約6000年以上も前の遺跡から、木材で作られた漁具や農具が発見されています。
木材を使い慣れてきた私たちの祖先は、やがて建築技術も発展して、立派な宮殿や寺を造るようになり、木造建築では、世界最古となる法隆寺五重塔を約1400年前(607年)に、世界最大である東大寺大仏殿を約1300年前(751年)に造られています。
木材は、大きさのわりには軽くて丈夫で加工しやすく、住宅などの建築物のほか、机やタンスなどの家具、お椀や箸などの食器、ピアノやバイオリンなどの楽器、バドミントンのラケットや野球のバットなどの運動具、彫刻やこけしなどにも使われています。また、教科書・ノート・本・新聞紙などの紙も木から作られています。

 

なぜ木はいろんな模様があるの?

木の断面 板の表裏
木は縦に切ったり、横に切ったり、斜めに切ると、それぞれ違う模様が現れます。
この模様を「木目(もくめ)」といいます。
木目は、波ように見えたり、シマのように見えたり星が散らばっているように見えたり、いろいろなものに見えます。
木目は、丸太の製材のしかたで、波形や山形もようになっている「板目(いため)」と、木目が平行線になっている「柾目(まさめ)」に分けられます。
また、木の板には、「表」と「裏」がありますが、板目の板の場合には木の中心から遠くて木の皮に近い板の面を、木の表(木表)、木の中心に近くて木の皮から遠い板の面を、木の裏(木裏)といいます。

 

なぜ木は腐るの?

木をえさにしている腐朽菌の活動が活発になるような暖かく水分の多いところに木材を置いておくと、この腐朽菌が木材を食べてしまって木材は腐っていきます。

 

なぜ木は割れたり、反り返ったりするの?

板が乾燥すると・・・
山から切り出されたばかりの木は水分をいっぱい含んでいます。
水分を多く含んでいる木材は乾燥するにしたがって、縮んだり、割れたり、反り返ったりします。
そのために、木を使う場合にはよく木を乾燥させて、木に含まれる水分を少なくする必要があります。

 

日本では一年間でどのくらいの量の木を使うの?

木は家や家具、新聞紙等に利用されています。特に家を建てるときにたくさんの木材を使っています。
日本では、現在一年間に8,237万立方メートル(平成19年)の木材が使われています。 
このうち日本で生産される木材は1,864万立方メートル(全体の22.6パーセント)となっており、3年連続で上昇しています。外国から輸入している木材は6,374万立方メートルとなっています。
主な輸入国は、アメリカ・カナダ、マレーシア、オーストラリア・ニュージーランド、ロシアなどです。

 

木の家は火事に弱いんじゃないの?

木は昔からマキなどの燃料用に利用させてきました。しかし、木は燃え始めると表面が炭に変わって、熱を伝えにくく、酸素を運びにくくするため、木の表面は燃えても、木がすべて燃え尽きるには長い時間がかかります。
例えば、火事の後に真っ黒に表面が焦げた柱だけが残っている家を見たことがあると思いますが、この焦げた柱を切ってみると内側は焼けずに残っていることが確認できます。

 

日本はどうして木の家が多いの?

日本の夏は蒸し暑く、冬は寒くまた乾燥します。
鉄とコンクリートでできたアパートなどでは、梅雨の季節には湿気で壁がベトベトしたり、冬はストーブを使うので家の中と外の温度の差が大きくなり、水滴(結露)が窓の内側についたりします。これは、鉄やコンクリートが水分を全く吸収しないためです。
しかし、木でできた家は、ジメジメしたときには水分を吸って、乾燥しているときには水分を出して私たちが気持ちよく暮らせるようにしてくれます。
また、木は熱を伝えにくいという性質を持っているので、タイルやコンクリートとは違って体が冷えません。
このため、木の家は日本の気候にもっとも適しているといえるでしょう。
この木の性質を生かした代表的な建物として、奈良県に法隆寺正倉院があります。

 

場所によって生えている木が違うのはなぜ?

日本の総面積の3分の2が森林で、日本には約1,500種類の木が生えているといわれています。自然に生えている木は生き物ですから、それぞれ生きる環境が決まっています。南北に細長い日本では、北と南では全く違った森林が育っています。
また、同じ山でも頂上と麓でも木の種類は違います。つまり、木の種類は、木が生えている場所、つまり気温や雨の量、標高などによって違います。
木には種類によって、寒さに強いもの、暑さに強いもの、日光をたくさん必要とするもの、日陰でも大丈夫なもの、水の多いところが好きなもの、海からの風に強いものなどいろいろあります。
このため、海岸では海からの風に強いマツ、水分の流れているところの近くにはスギ、少し乾燥したところにはヒノキ、標高が高く寒いところにはツガやモミ、シラカバなどが生えています。  

 

木炭はどうやって作るの?

木炭は、よく乾燥したカシなどの木を炭窯に詰めて、火をつけて、炭窯に入れた木全体に火がいきわたるようにして焼いた後、空気の入口と出口をふさぎ、炭窯の中で何日も木をじっくり蒸し焼きにして作ります。


作り方によって、木炭は黒炭と白炭に分けられます。

 

木炭は何に使われているの?

石油やガス、電気がなかった頃は、家庭の炊事や暖房などに使われていました。
最近では、木炭は料理をおいしくするということで焼き鳥や焼き魚、うなぎの蒲焼きなど料理屋さんで使われているほか、水をきれいにしたり、臭いを吸い込むことができる性質があるため、清浄器や脱臭剤にも使われています。

 

森林管理局の案内

リンク集