ホーム > 森林管理局の概要 > 森林技術・支援センター > ベトナムから研修生を受入
国際協力機構(JICA)から、現在ベトナムで実施している「AR-CDM促進のための能力向上開発調査(造林技術)」に関連した研修要請があり、9月6日から8日まで、研修員3名の受入を実施しました。
研修員は、ベトナム国林業省のホアンさん、ベトナム国森林生態環境研究所のホイホアンさん、ベトナム林業大学のトアイさんの3名です。
9月6日、来局した研修生は計画課長から、四国局の概要、計画制度等について講義を受けましたが、質問が相次いで予定の時間を越えるほどの熱心さでした。
その後、森林技術センターの技術開発課題「人工一斉林の複層林への誘導を図る作業方法の確立」、「スギ・ヒノキの精栄樹苗木と一般苗木との生長比較試験」、「保育作業の省力化による森林育成技術の確立」について嶺北森林管理署管内奥南川山国有林の現地を訪れ、実施内容等について講義を受けました。ベトナムで実施しているJICAの事業においても、今後、複層林の造成等を予定していることから、複層林の仕立て方の違いによる効率性や支障木の発生率等について質問するなど熱心にメモを取り続けていました。
2日目は、安芸森林管理署管内和田山国有林2098林班い小班のヤナセスギの天然更新試験地を視察しました。現地では、ヤナセスギを主体とした林分を目指していること、スギの天然更新の困難さなどこれまでの調査結果等を説明しました。研修員からは、土壌の厚さ、調査地の母樹からの距離等について質問があり、天然更新について議論を交わしました。
その後、場所を千本山林木遺伝資源保存林に移し、実際のヤナセスギの保存状況を目の前に見て、実施中の天然更新試験地の重要性を理解していました。
最終日の3日目は、今回の研修全般についての質疑応答を行いました。この中で、日本における違法伐採防止の観点からの森林管理の方法等についても質問がありました。また、帰路、馬路村農協において村おこしの活動を視察しました。
最後に研修員から、「今回、高知で学んだことを自国で生かして行きたい。今後も四国森林管理局に仲間の受入をお願いしたい。」との挨拶がありました。
奥南川国有林にて研修員とJICA職員 | 和田山の試験地にて |
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掲載:グリーン四国10月号 |