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平成19年度の取り組み

これまでの取組の成果等について報告

綾町高年者研修センターで、綾町の方々に向けて、綾の照葉樹林プロジェクトの報告会を開催。本報告会は、同プロジェクトの普及啓発、地域づくりを目的として今年度初めて実施したもので、プロジェクトの発足からこれまでの取組の成果等について、連携会議各機関から報告を行うとともに、宮崎農業高等学校教諭の河野耕三氏が「綾の照葉樹林の魅力」と題して特別講演を行いました。
報告会には、午後7時半からの開催にもかかわらず報道関係者や地域住民等約100名が参加し、予定時間を30分もオーバーする熱が入ったものとなりました。参加者からは、「綾の照葉樹林の魅力を再認識した。このプロジェクトで自分にできることは何なのかを考え、取組に参加したい。」との声も寄せられる一方、同プロジェクトの主旨等が地域の方々に十分に理解されていない部分も発見できました。当局では、これを機会にHP内に綾プロQ&Aコーナーを設置し、多くの方々から意見、質問を受付けるなど今後とも広く情報発信を行っていく考えです。【平成19年12月14日】

 


 

20年度事業計画など審議

綾町役場会議室で、綾の照葉樹林プロジェクト第7回連携会議を開催し、(1)19年度の事業の取組状況、(2)20年度の事業計画、(3)ワーキンググループ(WG)の設置について審議。このうち、WGの設置については、綾プロジェクトの緊急的な課題について専門的な見地から集中的に検討を行うためのWGを新たに設置するものであり、連絡調整会議の下に、照葉樹林への復元作業の検討・検証等を行うための「調査・研究WG」及び住民の参加デザインの検討等を行うための「地域づくりWG」の設置を提案。出席者からは、(1)WGでの検討結果に基づき即行した事項についても、連携会議の事後承認が必要ではないか、(2)WGで検討しても地域の協力がないと実現できないことを踏まえて考えていくべき、(3)WGで提案したことは実現に向け各機関が努力して行かなければならない等の意見が出されましたが、連携会議では今回の審議内容を踏まえ取り組むことを確認し、事務局からの提案を了承して会議を終えました。【平成19年12月14日】


 

本年度中に保護地域設定へ

宮崎森林管理署会議室において、報道陣をはじめ多数が傍聴する中、設定委員10名(1名欠席)出席の下、第2回綾森林生態系保護地域設定委員会を開催しました。
出席者紹介の後、黒川計画部長が「本日は、第1回委員会で検討を求められた諸課題についてご審議を頂き、区域設定について最終的な委員会の意見の集約をお願いしたい」とあいさつ。
引き続き、第1回委員会での指摘事項に対する対処方針及びこれを踏まえた綾森林生態系保護地域計画(案)を飯田計画課長がパワーポイントを使って説明しました。
審議では、(1)保存地区に存する県道については、当該保護地域の設定目的に即して管理 ・利用が図られるようガイドラインの作成も含め、道路管理者と調整を行うこと。(2)保全利用地区については、「枯損木・被害木及び支障木の伐倒、搬出」が行えるとしているが、天然力を活用して照葉樹林への復元を進めている綾プロジェクトの理念を踏まえ、枯損木の伐倒、搬出については管理方針を明確にすること。の2点については議事録に残すこととして、今後、森林管理局において検討することとなりましたが、第1回委員会での指摘事項に対する対処方針を了承するとともに、計画(案)については、事務局提案どおりこれを了承。委員会として「案のとおりとすることが適切である」旨の答申が行われ、岩本俊孝座長から計画部長へ意見書が提出されました。
これを受けて、計画部長が「意見書集約に当たり、委員の皆様にはお忙しい中に貴重な時間を割いてのご審議に感謝する。委員会は本日で閉じることになるが、今後ともご指導ご鞭撻をお願いしたい。」とお礼の挨拶を述べ委員会を終えました。今後は、答申内容を踏まえ、所要の手続きを経て、平成19年度中に正式に設定することとしています。【平成19年10月31日】



岩本俊孝座長から計画部長へ意見書が提出

 

現地検討会を開催

宮崎県綾町で「綾の照葉樹林プロジェクト」の照葉樹林復元のための九州森林管理局推進チームと事業実行を担う宮崎森林管理署の職員総勢20名参加のもと、合同の現地検討会を行いました。
1日目は、平成18年度に照葉樹林復元エリア内で実施した除伐及び間伐箇所で、2日目は、照葉樹林復元のための間伐見本林として平成19年度に整備する箇所で検討会を行いました。
照葉樹林復元のためのスギ・ヒノキの間伐は、残存木の生長に必要な森林の空間を生み出すことを目的とするこれまでの間伐と違い、広葉樹の侵入を促すことを目的とした間伐のため、その方法について(1)列状間伐における列幅の取り方(2)群状の抜き切り方法(3)従来の間伐方法等について意見交換を行いました。
一朝一夕には図れない照葉樹林の復元ではありますが、その復元を確実なものにするためには、一方法にとらわれずいろいろな角度から実施、検証を繰り返して一歩ずつ進みながら取り組んでいくことを確認して、現地検討会を終えました。【平成19年9月5日~6日】


照葉樹林復元のため現地で検討する職員

 

保護地域設定については概ね合意
コアとバッファの区域取りについてはさらに協議

当局では綾の照葉樹林プロジェクトを推進する上での課題でもあった、同プロジェクト小エリア2の森林生態系保護地域設定に向けた現地調査と設定委員会を開催しました。
27日の現地調査には設定委員等11名が参加、綾町の国有林、大森岳林道(竹野側)沿いの極相状態に近い天然林や比較的林令の若い天然林等を対象に林分状況などの調査を行いました。
翌28日は、宮崎森林管理署会議室において、報道陣をはじめ多数が傍聴する中、設定委員全員の出席の下、委員会を開催。出席者紹介の後、黒川計画部長が「綾川上流の国有林には我が国最大有の原生林が残されており、その学術的な価値、希少性は非常に高い。当地は綾の照葉樹林プロジェクトが始動しており、このプロジェクトの中で最も原生的な天然林を有している小エリア2の森林生態系保護地域としての妥当性等について、現地調査の結果等を踏まえ、ご審議をお願いしたい。」とあいさつ。
引き続き、宮崎大学教授の岩本委員を座長に選出した後、森林生態系保護地域設定案を飯田計画課長がパワーポイントを使って説明しました。
審議では、(1)綾北川に接したバッファゾーンにイチイガシ等の林があるのでコアゾーンを広げることはできないか。(2)一部に幅の狭いコアゾーンがあるが、十分な幅を確保することはできないか。(3)将来的には、プロジェクトエリア内にいくつかのコアゾーンを設け、バッファゾーンで囲むような構想も検討してはどうか。(4)人工林から照葉樹林への復元については、間伐の繰返しによることとしているが、もう少しまとめて伐採する方法も良いのではないか等の多くの意見が出されました。最後に座長より「設定区域については概ね合意が得られたと考えるが、コアとバッファゾーンの区域取りなどについては、次回委員会で引き続き協議したい。」と取りまとめが行われ、第1回委員会を終えました。【平成19年8月27~28日】


↑現地調査風景 ↑設定委員会(於:宮崎森林管理署会議室)

研究成果など報告

宮崎県綾町サイクリングターミナルにおいて「照葉樹林文化シンポジウム実行委員会」主催による「照葉樹林文化シンポジウム2007」が開かれ、局計画課や宮崎森林管理署の関係職員が参加しました。
1日目は、照葉樹林ウォーキングや照葉樹林の食文化、上野宮崎大学名誉教授の講話があり、約50名が参加。
2日目は、初めての取組である「照葉樹林研究フォーラム」が行われ、綾プロエリア内で調査研究を行っている各研究機関等から、これまでの研究成果などの報告があり、約70名の参加がありました。伐採後の植生の回復に関する分析やエリア内の動植物の生息・生育状況など、いずれも今後の綾プロジェクトの実施に当たって、参考となる研究成果ばかりで、今後このような取組が一層進んでいくことが期待されています。【平成19年5月26日~27日】

 

 

 

サポーター参加を呼びかけ

連携会議では東京都日比谷公園で開催された「森林の市」に出展・参加しました。「綾の照葉樹林プロジェクト」の普及と同プロジェクトへのサポーター参加を呼びかけることを目的に今回が2回目の参加。当日は、全国各地から70を超える団体が参加、、当プロジェクトの展示コーナーでは、プロジェクトを紹介したDVDの放映、パネルの展示やパンフレットの配布などを行い、プロジェクトの普及宣伝やサポーター募集を呼びかけました。
また、木工品作成コーナーでは、木材と触れ合いながら、照葉樹林への復元活動や間伐材利用の取組について理解を深めてもらうため、アクセサリー「モックン」の作成を行い、大人から子供まで幅広い参加があり、好評を得ました。 【平成19年5月12日~13日】


 

 

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