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更新日:00年00月00日
担当:発表元部局名
当研修は、地域特性等を踏まえ、地域の森林・林業の再生に向けた課題を設定し、現地検討・討議を通じて、課題の背景と解決策等を共有することを目的として、全国7ブロックで実施しています。 四国ブロックでは、「新たな架線系作業システムへの取組みと最新の木材利用・流通」をテーマに、事業体等外部機関の方々のご協力を賜り、管内の急峻な地形に応じた効率的な架線系集材システムの構築や地域における木材の安定供給について実践的な指導・助言ができるようになることを目標として、これまでの准フォレスター研修受講者など四国4県はもとより、奈良県、和歌山県からの参加もあって総勢26名を対象に実施しました。
日時 平成26年10月27日(月曜日)午前11時~28日(火曜日)午後3時 会場 四国森林管理局大会議室、有限会社川井木材(事業現場)、株式会社高知おおとよ製材(工場)、大豊町役場会議室 |
井上森林管理局次長のあいさつでスタート!!
「 今回は現場での研修が主となりますが、事業実施中のお忙しいなかで受け入れていただくことに感謝し、受け身でなく自己への課題を抱いて臨んでください。」
さっそく班内で自己紹介。再会となる人は近況報告。さすがみなさん、コミュニケーションはもうお手のもの。
担当の柳園企画官による当研修の目的等の説明やオリエンテーション
さっそく、現場へGO!!
目指すは、長岡郡本山町で欧州製の高性能林業機械を使用して搬出作業を行っている有限会社川井木材さん。
川井営業部長による、小面積間伐に適している海外製の最新式タワーヤーダと自走式搬器(ウッドライナー)についての説明。高知県森林技術センターの山崎チーフも交えてわかりやすい説明をいただき、みなさん熱心にメモを取りながら聴き入り、活発な質疑応答が交わされました。
わずか2名でも行える効率的なシステムに欠かせないウッドライナー。山元と先山双方でリモコン権利の交換可能で安全性にも配慮。実際に操作体験を行わさせていただきました。
<研修生のみなさんの感想>
・地域の森林組合にさっそくこのシステムを提案したい。
・主伐を見据えた搬出システムの検討に活用できそう。
・最新の機械について詳しく説明いただき大変よくわかった。
・わが県でも小面積皆伐が行われており、非常に今後の参考になった。
・実際に架線系システムの現場を見たことがなかったので、とても有意義だった。
・ウッドライナー等は地域に技術移転できそう。
・ウッドライナーとタワーヤーダの組合せにより、路網系やスイングヤーダより有利に感じた。
現場から帰って、さっそく、架線系システムと車両系システム各々の有利性を踏まえ、どのような箇所でどちらを採用するべきか等について各班で討議し発表を行いました。
1 班 2 班 3 班
4 班 5 班 四国森林管理局 鶴園森林整備部長による講評
<講評コメント概要>
・急峻な地形において小面積皆伐を架線により行う場合、煩雑な架設・撤去も最新システムなら簡単であることからコスト的に有利に対応できる。加えて、荷掛手も搬器操作を担えることで安全性が確保されるなどのメリットもある。
・このシステムでは全木集材となるため、稼働が予定されているバイオマス発電用資材の供給に繋がることも期待される。
・最新の作業システムは、システムが複雑でないことが大きなメリットである。
・フォレスターは、このような最新の情報を常に把握し、知見を高めていただきたい。
県森連共販業務について、相良副参事の豊富な経験に基づく貴重な説明に、研修生一同興味津々、大いに参考となったようです。
岡田工場長からは、最新の大型製材工場の最前線で製品を生産されている視点から、
・マーケットニーズのみならず、潜在的な需要に目を向けた商品開発・開拓を目指すこと。
・新たな需要を生み出すことを常に意識すること。
・品質の優れた製品を作ること。
等が重要、そして
「川上から川下までの各々のプレイヤーが、各持ち場のみにとらわれず、常に全体を意識しながら活動することが大切であり、そのような人材育成が大きな課題。」
等々、数々の貴重なご意見に、みなさんメモを取りながら熱心に傾聴していました。
このあと、大豊町の製材工場に移動し、実際の施設を説明していただきました。
大規模工場にあって効率性を追求したラインと、徹底した品質管理が行われていることなどに、みなさんあらためて感銘を受けた様子でした。
工場のみなさま、大変お忙しい中お邪魔いたしました。
最後に、研修のまとめとして、「今後、フォレスターとしてやってみたいこと」をテーマに各班で討議し発表を行いました。
・「マーケットを意識した川上から川下までのシステムづくり」
・「地域にあった搬出システムの提案」
・「原木供給ルート作りに向けた原木生産主体への働きかけ」
・「最新の作業システム等の情報を知るために広い視野を持つ」
・「よりシンプルな作業システムに」
など、本研修を踏まえた内容に、各講師から助言と激励が送られました。
1 班 2 班 3 班
4 班 5 班 講師陣からアドバイス
鶴園森林管理局森林整備部長から、「研修で得た知識・情報・ネットワークを活用し、それぞれの地域における取組みの参考としてください。」 と、これからフォレスターへなっていくみなさんにエールが送られ、2日間の研修を終えました。
みなさんのご活躍を心よりお祈り申し上げます !!
技術・支援センター(四国)
代表:088-821-2210(内線124)
ダイヤルイン:088-821-2250
FAX:088-821-4839