ホーム > 政策情報 >  事業概要 > 森林と親しもう > 近畿中国森林管理局管内のレクリエーションの森 > 「レクリエーションの森」一覧 > 七里御浜風景林 > 世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」と「国有林」


ここから本文です。

世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」と「国有林」

世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」と「国有林」

No

国有林名

1 高野山国有林
2 権現山国有林
3 御手洗国有林
4 那智山国有林
5 白見国有林
6 七里御浜国有林
7 鳴川山国有林
8 伯母谷国有林
9 池郷国有林
10 白谷山国有林
11 伯母子国有林

世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」とは、古代以来信仰の対象となって来ました紀伊山地の3つの霊場『熊野三山』『吉野・大峯』『高野山』とそれらを結ぶ参詣道など約308kmのことです。千年以上にわたって受け継がれてきた歴史と、自然と宗教が織りなす文化的景観が世界遺産として登録されています。
登録されている地域は奈良県、和歌山県、三重県にまたがる29市町村、日本最大の文化遺産です。
この世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」に国有林の一部もコア地域(遺産本体)、バッファー地域(遺産の緩衝地域)に指定されています。

高野山

1.高野山国有林(和歌山県高野町)

聖地高野山の山内を取り囲むように国有林があり、高野山麓の九度山からの参詣道高野山町石道に隣接する国有林がバッファー地域に指定されています。
当国有林は、霊場を形成する森林にふさわしい高野六木(スギ・ヒノキ・アカマツ・モミ・コウヤマキ・ツガ)の天然林を保護林に指定し保存しています。
高野龍神スカイライン沿いでは、複層林による森林造成に取り組み景観の確保を図っています。また、今年の秋には当局で三番目の「古事の森」造成も予定しています。

熊野三山

2.権現山国有林(和歌山県新宮市)

権現山国有林

穂ケ嶺を主峰(二五三㍍)とし、新宮市街の西側に位置し、熊野の神々が降臨した場所とされています。
麓には熊野三山の一つ熊野速玉大社が、南西に神倉神社があり、経塚郡も所在します。
当国有林は、熊野速玉大社のコア地域とバッファー地域に指定されています。
熊野速玉大社への古道は、麓を流れる熊野川のコースと海岸から那智山へのコース及び三重県への伊勢コースにつながっています。

 

3.御手洗国有林(和歌山県新宮市)

 

御手洗国有林

権現山の南東海岸線にあり、林内を熊野速玉大社と熊野那智大社を結ぶ高野坂コースの古道が通り、コア地域とバッファー地域に指定されています。
熊野詣でのいにしえの人々は、小辺路や中辺路参詣道を経てこの場所を訪れ、熊野灘と白砂青松の王子が浜を望む景観に一層の霊験を覚えたと想像できます。
新宮市の海岸林大浜国有林に隣接し、吉野熊野国立公園の特別地域や海岸の絶壁にあることから、魚つき保安林に指定されています。
当国有林から岩山の絶壁に幾筋もの滝があり、熊野川と一体となった景観は、山水画の一場面を思い起こさせます。

 

4.那智山国有林(和歌山県那智勝浦町)

 

那智山国有林

熊野那智大社のご神体である那智の滝の水源林及び借景林として上流に位置し、一部がバッファー地域に指定されています。
近年、那智の滝の水源林としての重要性が認識されるとともに、当国有林は風致保安林等に指定され、森林と人との共生林として管理しています。

 

5.白見国有林(和歌山県新宮市)

 

白見国有林
熊野本宮大社から熊野速玉大社へ熊野川を船で下る参詣ルートの川筋にあり一部がバッファー地域に指定されています。
当国有林から岩山の絶壁に幾筋もの滝があり、熊野川と一体となった景観は、山水画の一場面を思い起こさせます。

 

6.七里御浜国有林(三重県熊野市他)


七里御浜国有林
熊野灘に面し、延長約二〇㌔にわたる面積約九〇㌶の貴重な海岸林で、熊野古道のバッファー地域となっています。
古くから美しい松林として、地域の景観形成に役立っており「日本の渚百選・七里御浜海岸」に選ばれています。また、防風保安林や保健保安林、吉野熊野国立公園第一種特別地域、レクリエーションの森に指定されています。
平成一六年一月には「ふれあいの森」として、地元の「七里御浜松林を守る会協議会」と協定を締結し、ボランティアによる森林整備活動を行うなど親しみの深い国有林です。

 

吉野・大峰

 

7.鳴川山国有林(奈良県天川村)

吉野郡天川村に所在し、天然林が約六割を占めています。人工林は昭和四〇年頃まで行っていた木材生産の伐採跡地に植林したもので、谷筋を中心に四〇~五〇年生のスギ、ヒノキ林となっています。天然林は中腹から上の尾根筋に近い部分に、モミ、ツガ等の針葉樹やブナ、ナラを中心とする落葉広葉樹などが広がっています。この天然林の部分が今回の世界遺産「大峯奧駈道」のバッファー地域で、隣接して、修験道の本山ともいうべき「大峰山寺」、「山上ヶ岳表行場・西の覗き」、大峯奧駈道でも最も大規模なものとされている第六六行所「小篠宿跡」などがあります。

 

8.伯母谷国有林(奈良県川上村)

鳴川山国有林の南に接しており、大部分が中・高齢級の天然林となっています。当国有林の西縁を遺産路面本体が南北に走っており、全域がバッファー地域となっています。また、大普賢岳近くの本道から分岐する形で笙の窟などの周辺の霊地(遺跡)を連絡する支道が約八〇〇㍍にわたって国有林内を通過し、コア部分として遺産登録されています。

 

9.池郷国有林(奈良県下北山村) 10.白谷山国有林(奈良県十津川村)

池郷国有林

国有林野内を通過する奧駈道(持経千年桧付近)(池郷・白谷山国有林)

池郷国有林は、吉野郡下北山村に、白谷山国有林は、同郡十津川村にそれぞれ所在しており、スギ・ヒノキの人工林とモミ・ツガ・ブナ・ナラ等の針広混交林からなる天然林で、両国有林が尾根筋で接して一団地となっています。
この両国有林界を約四㌔にわたり「奧駈道」が貫通しており、池郷国有林内に第二一行所「平治宿」、白谷山国有林内に、役行者が経を納めたとされる第二二行所「持経宿」があります。
また、「持経宿」の近くには「森の巨人たち・巨木一〇〇選」にも選ばれている巨樹「持経千年桧」があります。この池郷・白谷山国有林のバッファ地域に隣接する古道沿いにも、「奧守岳」、「子守岳」、「般若岳」、「涅槃岳」、「乾光門」、「怒田宿」、「行仙岳」等、多くの行所が散在しています。

 

11.伯母子国有林(奈良県野迫川村)

伯母子国有林

熊野古道六つの道のうち「小辺地」沿いにあるのが伯母子国有林で、一部がバッファー地域に指定されています。

森林管理局の案内

リンク集