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当センターの筑波山複層林は、昭和52年(1977年)から風致施業(景観が損なわれないような森林施業)の手法を調査・検討するために取り組んでいる試験地で、約35ヘクタールの区域の中に点状、列状、帯状などの上層木の保残方法や二段林、多段林などの階層構造の別、下層木の植え込み密度の違いなどにより8タイプ20区画が設定されています。
このうち帯状保残区は約9ヘクタールに幅25m、長さ60m~200mの上木(約100年生ヒノキ)と下木(約20年生ヒノキ)の帯が交互に配置され、帯の配置も等高線に沿ったものと、直線状に配置したものがあります。
これらの帯は現在上木、下木あわせて35区画ありますが、長さ60m程度に細分化し、65の区画としました。この細分化された区画を順次、伐採・更新(植栽)し(誘導段階)、最終的には1年生から160年生の8段からなるモザイク状の複層林に誘導していくことにしています。最終的にこの複層林(循環林)ができあがるのは140年後の西暦2142年です。
この複層林ができあがると(循環段階と呼ばれます。)、以降20年おきに160年生のヒノキ林分を約1.3ha程度ずつ収穫することができることになります。また、モザイク状に林令の異なる林分が配置されることとなり、構造的に多様な人工林を造成することになります。
現在の複層林のイメージ |
将来の複層林のイメージ |
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