ホーム > 森林管理局の案内 > 森林管理署等の概要 > 会津森林管理署 > 森林(もり)からのおくりもの > カタクリ


ここから本文です。

カタクリ

カタクリ

カタクリ
(ユリ科・カタクリ属)

Erythronium japonicum Decne. 属名(エリトリウム)ギリシャ語erythros(赤の)に由来し、ヨーロッパ原産の花色にちなむ。

地上に出ている部分の寿命が短く、わずか2~3ヶ月ほどで溶けるように消え去り、地下部だけの休眠生活に入るためにスプリング・エフェメラル(春の短い命・春の妖精たち)と呼ばれる。他家受粉型の虫媒花でポリネーター(送粉者)としての昆虫はクマバチ・マルハナバチ。種子の散布は、アリ散布型といわれ、ムネアカオオアリ・クロオオアリ・トゲアリ・アシナガアリ・トビイロケアリなどが活躍する。種子には、アリに嗜好性のある物質を多量に含み、エライオソームとよばれる特殊な付属体が付いている。アリは、巣に運んだ種からエライオソームだけを切りとったのち、種子本体を巣の外へ捨てる。種子は発芽して7~8年後に、はじめて一部の個体が花茎を出し開花する。15年以上生きると思われる。

カタクリの語源は諸説有り、木村陽二郎博士のカタハクリ(片葉栗)からの転訛説を記する。「新潟地方では、カタカゴ・カタコ・カタッコという名前の他にカタッパ・カタハという名がある。花をつけたカタクリは2枚の葉がでるが、花をつけないものは1枚の葉しか出さない。花が咲いてしまうと、球根は貧弱になるから、デンプンに富んだ球根をとるために片栗(片葉?)つまり1枚の葉のものを、とったところからきたと思うと言っている。

森林管理局の案内

リンク集