知床森林生態系保全センターブログ(2023年4月)

4月11・12日「防鹿柵巡視」

令和5年4月11・12日「防鹿柵の巡視」

今回はウトロの国有林内に設置している防鹿柵の点検を行いました。

エゾシカによる植生への影響を調査するために設置している防鹿柵は倒木やヒグマの穴掘り等によって破損することがあるため、壊れてないか地面が掘られてないかなど定期的な点検が必要となります。

こちらは宇登呂イチイ遺伝資源希少個体郡保護林の防鹿柵です。
防鹿柵の内外を比較すると防鹿柵内の下層植生が防鹿柵外に比べ、多いことがわかります。
また、エゾシカは低い場所に生えている笹や稚樹だけでなく、イチイやキハダなど嗜好性の高い樹種は成木の樹皮も食べてしまうため、柵の外にはそれらの樹種が少なくなっています。

防鹿柵は希少な植生を守るのに非常に重要な役割を果たしているのです。