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北海道森林管理局

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    現地検討会開催しました!~林業の生産性向上のために作業システムと工程管理を考える~(平成29年9月21日)

    9月21日(木曜日)に、美瑛町の朗根内国有林(上川中部森林管理署1044林班)において、北海道造林協会上川支部と森林技術・支援センターの共催により、現地検討会「林業の生産性向上のために作業システムと工程管理を考える」を開催しました。
    北海道の人工林の多くが本格的な利用期に入り、この森林資源の循環利用が大きな課題であり、持続的な林業を確立する取組を推進する必要があります。
    その1つの方策として、素材(丸太)生産における労働生産性の向上と低コスト化を目指し、森林技術・支援センターでは、「北海道型作業システムを踏まえた路網作設に伴う林業生産コスト低減の検証」(技術開発期間:平成25年度~28年度)に取り組みました。
    その技術開発現地において、民有林・国有林の森林・林業の関係者が一堂に会し、林業の生産性の向上に向けた取組の端緒にして頂くことを目的に検討会を開催しました。
    当日は、上川地域の林業事業体、森林組合をはじめ、上川総合振興局上川北部森林室・南部森林室、近隣の市町村、道内の研究機関、森林管理署など131名の参加となりました。
    開会式では、北海道森林管理局の石原森林整備部長より、「戦後植栽された人工林等の資源が充実し、伐採・利用の時期となっています。その供給の観点では、木材は国際的な商品として扱われてることを念頭に、林業、木材産業を考えなければなりません。伐採、造林、保育という全ての段階で効率化・省力化が必要であり、北海道森林管理局としても取組を進めているところです。本日の検討会では、皆様の忌憚のないご意見を頂き、産学官が一緒になって、林業の成長産業化に向け、前に進むきっかけにして頂きたいと思います。」との挨拶がありました。

    大勢の参加者
    大勢の参加者

    石原森林整備部長の開会挨拶
    石原森林整備部長の開会挨拶

    検討会は2部構成とし、第1部は効率的な作業システムの事例等を理解して頂くため、まず、当センターからこの現地における技術開発の成果を説明(詳細は、 こちら )、次に、森林総合研究所北海道支所専門研究員佐々木様より「北海道型作業システムと路網」と題した知見を紹介頂きました。
    第2部は、林業事業体の皆様が、生産性の向上や低コスト化を進めるに当たって、利用して頂きたいツールとしてMicrosoftのExcelにより作成した「工程管理システム(後志森林管理署作成)」(詳細は、https://www.rinya.maff.go.jp/hokkaido/siribesi/kouyeikanrisystem/index.html)の使用方法や、実際に使用している事業体の感想などを紹介しました。

    熱心に聞き入る参加者
    森林総研の佐々木様による説明


    森林総研の佐々木様による説明

    熱心に聞き入る参加者

    その後の質疑応答では、「伐採列内をストリップロードとした際の土壌の損傷は?」、「土場を小規模分散化するメリットは?」、「当現地で実施した作業システムの更なる改善点の余地は?」、「森林整備全体のトータルコストの観点で、林業専用道の適正な路網密度は?」、「バイオマスを集荷する際の、最適な作業システムは?」等々、予定時間を超える白熱の議論が繰り広げられ、理解の深まりや今後の課題も見えた有意義な時間となりました。
    最後に森林総合研究所北海道支所長の河原様より「充実してきた森林資源をいかに上手に利用していくかが林業の成長産業化に向けて重大な課題となっています。そのために作業システムを効率化することは重要です。北海道は緩中傾斜地が多く機械化も進めやすい好条件があります。今回紹介されました北海道型作業システムを各現場にどうやって取り入れていくか、工夫・改善し情報を共有していけば、北海道全体で作業システムの高度化がなされていくと思います。」との講評を頂きました。

    白熱の質疑応答
    白熱の質疑応答

    森林総研北海道支所長 河原様の講評
    森林総研北海道支所長 河原様の講評

    この検討会を契機に林業の生産性が向上し、林業事業体、従事者、森林所有者、民有林、国有林等、森林・林業関係者の皆さんが有益となる好循環が進むことを祈念し、当センターとしても引き続き様々な取組を進めていきます。

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    お問合せ先

    森林技術・支援センター

    〒095-0015
    北海道士別市東5条6丁目
    TEL 0165-23-2161
    TEL 050-3160-5755(IP)

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