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中部森林管理局

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    2011年12月2日(第34号)


    中部森林管理局メールマガジンでは、広報「中部の森林」を中心に、森林管理局からのメッセージ、森林管理署からのお知らせ、トピックス等を発信しております。また、お読みいただきました皆様方からのご意見やご要望を事業の参考にしていきたいと考えております。


    皆さんこんにちは。いかがお過ごしですか?
    早いものでもう12月、今年も残すところわずかとなりました。年末ということで大掃除やお正月の準備など何かと慌しい時期でもあります。インフルエンザや風邪の流行る時期でもありますので、うがい・手洗いをこまめに行い、万全の体調で新しい年を迎えたいものです。
    さて、今回のメールマガジンでは、東信森林管理署からのメッセージの他、レク森の案内、今月のトピックスは、「国産材を使った家づくり」を取り上げています。
    最後までお読みいただければ幸いです。

    INDEX 

    1. 森林管理局からのメッセージ--------------東信森林管理署より
                                                          「カラマツ林業の新時代に向けて」
    2. 森林への招待状------------------------------レクリェーションの森 「スキー場に出かけよう」
    3. 今月のトピックス------------------------------国産材を使った家づくり
    4. お知らせ-------------------------------------「国有林の地域別の森林計画」の樹立・変更について(公告・縦覧)
    5. 広報「中部の森林」---------------------------11月号掲載
    6. 業務関連情報----------------------------------公売入札情報 

    森林管理局からのメッセージ

    「カラマツ林業の新時代に向けて」              中部森林管理局 東信森林管理署  

    紅(黄)葉シーズンの最後を彩り、秋の日ざしを受けて黄金色に輝くカラマツの落葉が終わると、東信地方は厳しい冬を迎えます。
    東信地方を代表する樹種であるカラマツは、我が国でただ一つの落葉針葉樹で比較的寒冷で乾燥した気候の場所を生育環境としており、天然の分布は、八ヶ岳や浅間山など長野県を中心とした海抜1,100m~2,700mの本州中部の高地となっています。
    カラマツの植林の歴史は、スギやヒノキなどに比べ比較的新しく、江戸時代寛永年間(1624~1643)に幕府によって南佐久郡川上村で行われたものが最も古いとされています。現存する最古のカラマツ人工林は、北佐久郡御代田町の国有林内に、小諸藩が嘉永3年(1850)に植林したものがあり、植物群落保護林として保存されており、平成23年(2011)現在で161年生となっています。
    カラマツ材は、明治末期までは市場価値が低く、植林は寒さと乾燥が厳しい気候で他に適木もないところに治山治水を目的として行われていました。しかし、大正期には、木材の通直性、高強度、耐水性などが着目され、炭鉱などの坑木、橋梁材、電柱・枕木、建築などの用途に広く使われるようになり、木材生産を目的とした植林が広く進められました。これに平行して、南佐久地域でのカラマツ苗木作りも盛んになり、長野県内はもとより、岩手県、北海道、樺太、朝鮮、満州などに供給されるとともに、遠くヨーロッパなどにも種子が出荷されました。北海道では元々、カラマツの天然分布はなく、大雪山麓に広がる広大なカラマツ林、十勝平野や根釧地方の防風林など、今では北海道を代表する風景を構成するカラマツもその故郷は南佐久地域とされています。
    第二次大戦後は、荒廃した国土の復興、経済の急速な発展に伴う木材需要の増大などに対応するため、大規模なカラマツの人工造林が進められ、この時期に植えられた木々が現在の森林資源の主役となっています。
    昭和30年代には、埋め立て地などの杭丸太、基礎杭、木製電柱、地下鉄やトンネル工事用の矢板などの用途に向けて東信地方から全国各地に移出され、「信州カラマツの黄金時代」とも称されていました。このように隆盛を極めたカラマツ林業ですが、高度経済成長下での燃料革命、土木・建築分野における鉄筋コンクリートの進出などから、坑木、橋梁材、電柱、枕木などカラマツの得意としていた需要が次々と消滅していくこととなりました。また、角材や板に挽いた時に発生する「松やに」の漏出や乾燥に伴う「ねじれ」や「狂い」など、特有の欠点が嫌われ、建築分野などの需要も低迷し、高度成長期以降、カラマツ材は特定の土木用途や梱包材などに用途を縮小することとなりました。
    近年、官民あげての研究や技術開発の成果に基づく加工技術の発達、国際的な木材需給構造の変化によるロシア材(カラマツ)供給の減少、地球環境問題への対応などから、再びわが国のカラマツ材は優れた強度性能などから脚光を浴びることとなり、製材、集成材、合板、LVL(単板積層材)など構造用材の分野に再進出することになりました。
    東信森林管理署では、管内の広大なカラマツ人工林の森林整備(間伐)を実行する過程で産出される木材の利用を進めており、この5年間で木材の生産量は、1万立方メートル(平成18年度)から3万立方メートル(23年度予定)へと300%の急増となっています。これらの木材は、東信地区の木材センターを通じ、長野県内・県外の製材、集成材、合板、LVL工場などに出荷され、材質について高い評価をいただいています。
    今後、震災からの復興に大量の木材や加工木材が使用されることが見込まれていますが、東信地域から出荷されたカラマツ材がこれらの製品に姿を変え、本来の力を発揮し、復興の一翼を担っていくことを期待しています。
    また、木材の利用を進めていく上では、生産コストの縮減が最大の課題であり、現在進めている「低コスト・高効率生産システム」の更なる改善など「森林・林業再生プラン」の実現に向けた取り組みを展開していきたいと考えています。

     

    (参考資料)
    武井富喜雄

      「あらためてカラマツ造林の歴史を考える」

        佐久地域林業振興協議会

     由井正隆

      「からまつ林業の最盛期における与志本(吉本)の歩み」

        佐久森林林業振興会ほか

    武井富喜雄

      「カラマツ材の利用開発と今後の利用」

       佐久地域林業振興協議会、千曲川上流流域林業活性化センター

     

    森林への招待状

    レクリェーションの森

    国有林には、国民の保健及び休養に広く利用されることを目的として、レクリエーションの森(レク森)を指定しています。これには、自然休養林のほか、自然観察教育林、野外スポーツ地域、風景林、森林スポーツ林、風致探勝林などがあります。
    これらレク森にはスキー場もあります。これから迎える本格的な冬、スキー・スノーボードを楽しみに出かけてみてはいかがですか。

     

    ☆詳しくはこちらをご覧ください。https://www.rinya.maff.go.jp/chubu/policy/business/invitation/rekumori/index.html

    今月のトピックス

    国産材を使った家づくり

    国産材の需要の多くは住宅・建築物への用途が占めており、国産材を使って住宅や建築物を建て、大事に長く使うことはまちの中に第二の森林をつくることでもあるといえます。また、日本の気候風土にあった家づくりには、地域で育った木材を使い、地域で用いられている工法や技術を利用して建てることが「木の国日本」の文化を育むことになります。

     

    ☆詳しくはこちらをご覧ください。https://www.rinya.maff.go.jp/test/mokusan/kinoie.html

     お知らせ

    「国有林の地域別の森林計画」の樹立・変更について(公告・縦覧)

    神通川、木曽谷、飛騨川の各森林計画区における国有林の森林整備及び保全に関する基本的な事項等を定める「国有林の地域別の森林計画」を樹立するとともに、庄川、千曲川下流、中部山岳、千曲川上流、伊那谷、宮・庄川、長良川、揖斐川、木曽川、尾張西三河、東三河の各森林計画区の「国有林の地域別の森林計画」の変更を行うため公告・縦覧中です。
    縦覧期間は、平成23年12月7日までです。

     

    ☆詳しくはこちらをご覧ください。https://www.rinya.maff.go.jp/chubu/press/kouhou/111107.html

    広報「中部の森林」11月号

    中部の森林 11月号(第92号)

    「中部の森林」11月号は、各地で開催された「木づかい推進月間」の関連行事を掲載。各地からのたよりには、中信署から育樹祭とあがりこサワラの見学会、南信署から法人の森で行われた森林教室、木曽署から中国四川省の研修生の管内視察、岐阜署からは「金華山再発見!歴史と自然探訪ウォーク」といった記事が届きました。
    シリーズ現場最前線は、「安全第一に良い山づくりを目指して」と題して木曽署王滝班を紹介しています。
    風景紀行は中信署管内の「美ヶ原高原」を掲載しました。


    ☆詳しくはこちらをご覧ください。 https://www.rinya.maff.go.jp/chubu/koho/koho_si/index.html

    業務関連情報

    公売・入札情報

      


    中部森林管理局メールマガジン「中部の森林」バックナンバーです。


    最後までお読みいただきありがとうござました。
    次回の「中部森林管理局メールマガジン」もお楽しみに!

     


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    FAX:026-236-2733

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