ホーム > 森林管理局の案内 > 森林管理署等の所在について > 津軽森林管理署 > わぃはぁ通信 > 平成28年度白神山地世界遺産地域の合同パトロール
「白神山地世界遺産地域合同パトロール」は「白神山地世界遺産地域連絡会議」が主催で毎年、年数回白神山地世界遺産地域を関係機関が合同でパトロールを行い、入山者への入山マナーの啓発活動、入山マナーが守られているかの確認などを目的に行われており、参加機関は白神山地世界遺産地域連絡会議の構成組織である環境省、林野庁、青森県、関係市町村となっています。
今年度第1回は7月30日に行われ、予定された(大川、クマゲラの森、追良瀬川、白神岳、ブナ林散策道)の各コースとも予定どおり行われました。
津軽森林管理署からは全コースに職員が参加しましたが、今回は追良瀬川コースへ参加した状況についてお知らせします。
当日、追良瀬川コースへは林野庁、青森県より総勢11名の参加で実施されました。
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東北電力追良瀬堰堤前に集合し、パトロール開始前の打ち合わせを行いました。 打ち合わせはリーダーにより、参加者の確認、当日のルート確認、点検事項の確認、注意事項などについて説明がありました。 追良瀬川については、平成26年8月の豪雨により、白神ラインが通行止めとなって依頼、約2年間入山することができない状況となっていました。 合同パトロールとしては、平成25年度、26年度が悪天候で中止となっているので、約4年ぶりのパトロールとなります。 |
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追良瀬堰堤を越えて間もなく赤石川の水が放出される水門が見えてきます。 赤石川、追良瀬川、笹内川に設置された堰堤は、赤石川の水を追良瀬川にトンネルで放出し、追良瀬川の水を笹内川にトンネルで放出し、笹内川の水をトンネルで大池に放出して水力発電を行うという壮大な事業のために設置されたものです。 現在でも交通の便の悪い、白神山地周辺での大きな工事であり、当時はかなり苦労されたのではないかと推察されます。 この事業で発電された電気は現在でも使用されているようです。 |
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追良瀬川のパトロールは川を遡行していくことになりますが、当日は天気も良く、水の冷たさも気持ちよく感じられました。 |
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当日は前々日に降った雨で通常よりも水量が多く、川を横切る時は注意が必要です。 降雨後2日経っても水量が多いというのも、さすが白神山地です。 |
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水量が多いことで、普段は水が流れていない場所も、名も無い滝になっています。 |
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この場所は第1の沢の少し手前ですが、7月26日に当署のグリーサポートスタッフ(巡視員)が釣り人と会った場所です。 その際に、禁漁区であることをお知らせし、釣りを中止するようにお願いしたが、聞き入れてもらえなかったばかりか、逆に危険を感じるような行動をとられたそうです。 その後、地元の警察署に通報し、警察署では漁業権の侵害ということで捜査を行い、県外(関東方面)の3名の方が容疑者と特定され、事情を聞かれ、厳しく指導されたそうです。 警察の方のお話によると、「禁漁区であることは知っていたが、キャッチアンドリリースなので大丈夫だと思っていた」と話していたようですが、青森県の条例ですと、キャッチアンドリリースであっても、違法行為となるそうです。 このような行為は絶対にやめてください。
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一ノ沢手前にある以前からテント場に使用されていた場所です。 たき火の跡もなく、今年は使用されていないようでした。
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ようやく一ノ沢に到着です。 出発からここまで2時間40分かかりました。 やはり水量が多く、川の横断に思いのほか時間がかかってしまったようです。 目標は第2の沢でしたが、このままでは無理であり、目標を白神山地核心地域入口に変更し、更に遡行します。
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核心地域入り口が見えます、ここで折返しとなります。 まき道を行くと核心地域入口の看板があります。 |
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ここで休憩です。 |
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休憩中にかわいい皆さんが、わざわざ挨拶に見えられました。 その後、かなり下流まで一緒に下山し、見送っていただきました。 シノリガモさんとは、淵になっている場所でお別れし、仲良く上流に泳いで行く姿を動画に記録できました。 画像はあまり良くありませんことをご了承願います。ご覧になる場合はWindows Media Player が必要です。 |
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14時30分全員無事に下山となりました。 当日のパトロールは入山者は無し、違法伐採も無しということで終了となりました。 参加された皆さん、朝早くからお疲れさまでした。 |
今年は県道白神ラインが7月25日から約2年ぶりの全面開通となり、入山者も多くなるものと予想されています。
追良瀬川については、東北電力の追良瀬堰堤より上流は禁漁区となっておりますが、合同パトロール後も巡視員より違法な釣りが報告され、非常に残念に思います。
このままでは、禁漁区が形骸化となってしまう恐れもおることから、国、県、自治体、漁業協同組合が情報を共有し、禁漁区の周知徹底を図るとともに巡視の強化を図りたいと考えております。
規則やルールは白神山地の森林生物の遺伝資源を保護し、後生につなげて行くためのものです。
入山される方は規則やルールをご理解していただき、守っていただくようにお願いします。
津軽森林管理署
ダイヤルイン:0172-27-2800
FAX:0172-27-0733