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平成25年度労働災害防止協議会の開催について

  平成25年8月29日(木曜日)に二戸労働基準監督署及び林業・木材製造業労働災害防止協会岩手県支部の共催を得て、一戸町に所在する奥中山高原スキー場及びスキー場周辺の西岳国有林内において岩手北部森林管理署と三陸北部森林管理署久慈支署の合同による労働災害防止協議会を開催しました。

  当日の天候は今にも雨が降りそうな曇り空でしたが、参加事業体22社47名、関係者29名、総勢73名が参加し、現在、保育間伐活用型を実行中の現場で、林災防岩手県支部事務局長からの現地指導、その後、場所を奥中山高原スキー場のカシオペアホールに移し、二戸労働基準監督署からの講話、意見交換を行い、さらなる労働安全の確保及び労働災害の未然防止、安全意識の高揚を図り、今後、労働災害を発生させないように努力することを約束し閉会しました。

  概要について次のとおりお知らせします。

 

開会

   はじめに、協議会の開会にあたり岩手北部森林管理署長より、今年度、岩手北部森林管理署及び久慈支署において労働災害はゼロとなっており、日頃の安全活動へ感謝するとともに、引き続き労働安全を確保し労働災害ゼロを継続させるようにお願いする旨の挨拶がありました。

    署長あいさつ     業務総括現場説明

             岩手北部森林管理署長 あいさつ                  岩手北部森林管理署総括森林整備官 現地説明

 

現地指導

  林業・木材製材業労働災害防止協会岩手県支部の事務局長より、実際の作業を見ながら、安全な伐木造材作業などについて指導をいただきました。

  指導要旨についてはこちら(PDF:87KB)をご覧ください。

 

チェンソーによる伐倒作業

      現地で作業している現場作業員に実際にチェンソーによる伐倒作業をしていただき、伐倒作業における危険因子などについて説明していただきました。

      その中で、「伐倒技術については経験などにより差があり、伐倒方向が狂ったり、かかり木になったりすることはあるが、それだけで災害に結びつくことは決して多くない思う、一番大切なのは退避することであり、伐倒作業をする前には必ず退避場所を確保すること、木が倒れ始めたらとにかく退避することを徹底したら、伐倒作業に係る災害はかなり減少するのではないか。」また、「かかり木の処理による労働災害は禁止されている行為のかかった木・かかられた木を直接切ること、かかり木となった木に別の木を当てることなどを安易に行い労働災害となっている、かかり木は危険木であることをしっかりと理解し、まず作業を止めて、班長などと処理方法を検討して処理すること。」など実際の現場作業に則した具体的な指導もいただきました。

 

    伐倒作業    林災防岩手県支部事務局長現地指導

                    チェンソーによる伐倒作業                               林災防岩手県支部事務局長  現地指導

 

高性能林業機械(ハーベスタ)による伐木造材

      高性能林業機械(ハーベスタ)による伐倒から造材までの作業を見て、非常にスムーズで早く、チェンソーによる作業に比べ、安全なように思えたが、高性能林業機械ならではの危険因子があることを説明していただきました。

      高性能林業機械を使用すると労働災害が発生しないと思われがちであるが、機械への巻き込み、機械の転落など、チェンソー伐倒にはない災害事例が報告されている。

      高性能林業機械は1人で作業することが多いため、近くで作業している者を見落としがちである。また、転落した場合も発見が遅れ大事に至る場合がある。高性能林業機械も法令で決められているとおり、作業前、作業後の合図はきちんと行わなければならない。合図を行うことにより近くで作業している者も作業が始まることを確認し退避することができ、誤って転落した場合でも異変に気付き、早期に発見されることになる。とにかく合図の徹底が必要である。

 

    ハーベスタ伐倒造材    高性能林業機械指導

  高性能林業機械(ハーベスタ)での伐木造材作業            高性能林業機械についての指導

 

講    評

    二戸労働基準監督署地方産業安全専門官より現地指導の講評をいただきました。

    林業の災害についてはやはり伐倒作業、かかり木処理での災害が多くなっている、また、最近では転落、滑落などの災害が多いように思われる。

    林業も機械化が進み、それに伴い大型機械に関する災害が増えており、やはり合図を徹底することが大切である。

    労働基準監督署では、伐倒作業時の災害が多いことから、退避場所と退避路を確保する際に、2箇所を選定・確保すること、また、退避は、伐倒木から3メートル以上離れた立木などの陰とし、追い口が浮き始めたら、直ちに退避することをお願いしている。

    今日指導をいただいたことを今後の安全作業に是非役立てていただきたいとの講評をいただきました。

 

    監督署現地講評

  二戸労働基準監督署地方産業安全専門官より講評

 

労働災害防止協議会

講    話 

    現地指導終了後、場所を奥中山高原スキー場に移し、二戸労働基準監督署地方産業安全専門官より「労働災害の発生状況等について」と題し、最近の労働災害の発生状況及び傾向、対策などについて講話をいただきました。 講話要旨はこちら(PDF:128KB)をご覧ください。

    今年、二戸労働基準監督署管内では労働災害の発生件数が非常に多く、特に死亡災害が続発している状況で、最悪の状況と考えている。しかし、発生件数が一時的に増加したり、減少したりすることは、実際の作業内容、安全意識が変わってないことを考えると、たまたま多い年、少ない年となるだけではないかと考える。使用者、安全管理者、班長、作業者とも各ポジションでそれぞれ安全に対する役割があります、安全意識をしっかりと持ち、安全作業をするための環境、設備を整え、安全を第一に考えることで、減少できるものと考える。

    また、過去10年間の災害から見える問題点とし、同じ事業、作業を続けていくと「危険」を「危険」と感じなくなっているように思える、過去の災害事例を基に、各事業所で検討会・教育を実施していただきたい、合わせて作業前の打合せなどで「危険ポイント」を話し合い、「安全な作業方法」を決め、作業中は確認するといった管理体制を作っていただきたい。など、安全は作業者だけではなく、会社全体で考え、確保していくものであると指導をいただきました。

 

    監督署講義 

                               講話の状況

 

意見交換

   その後、意見交換に移り、参加者からは

    などの感想、意見をいただきました、今後の安全活動に役立てていただければありがたいです。

 

    意見交換

                          意見交換の状況

 

講    評

      最後に、三陸北部森林管理署久慈支署長より、本日の現地指導、労働災害防止協議会の内容を受け、今後、発注者、受注者・作業者が一体となり、安全管理を進めていかなければならないと感じた。これまでもお願いしているとおり、「守るべきことは必ず守る・守らせる」「してはならないことは絶対しない・させない」 という安全で正しい作業を実践していただき、少なくても本日参加された皆様の中からは労働災害が発生しないように努力してまいりたいと考えている、ご協力をお願いしたい。と講評があり、本協議会を終了いたしました。

 

    支署長講評 

                         久慈支署長より講評 

 

終わりに

    岩手北部森林管理署では、平成22年度から毎年「労働災害防止協議会」を開催し、発注者と受注者の安全意識の統一をはかり、一体となった安全活動を推進することにより労働災害の発生を防止したいと考えております。

    また、各事業体の着手時の安全指導では現場代理人、作業員全員が参加し作業箇所における危険因子の洗い出し、対策について話し合い、働く者全ての安全意識の高揚を図り、作業を安全に行っていただくような活動も行っております。

    労働災害の防止は、事業を実施する上で最重要課題と考え、今後も安全活動を進めてまいりますので、引き続き各方面からのご協力をお願いいたします。

 

 

 

 

お問い合わせ先

岩手北部森林管理署 
担当者:次長
ダイヤルイン:0195-72-2221
FAX:0195-72-2300

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