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山形森林管理署最上支署

森林官紹介!(平成27年8月)「金山杉の美しい景観に包まれて」

森林官(金山担当区)

佐藤  瑠里子

 

神室山の麓にある金山町は、町域の4分の3を金山杉が占める緑豊かな町です。金山町では、昭和58年から100年をかけて自然(風景)と調和した美しい町並みをつくり、林業等の地場産業の振興や人と自然の共生を図る「街並み(景観)づくり100年運動」を展開しています。その取組みの一つである白壁と切り妻屋根をもつ「金山住宅」が建つ街並みは美しく、どこか懐かしい佇まいで気品があります。建築で使用される杉は、通常40〜50年で伐採されるものが多い中、「金山杉」は樹齢80年以上の大径木となってから伐採・利用します。冬が長く、雪深い気候の中でゆっくりと成長するため、年輪が細かく均一で強度があり、建築用材としてとても優れています。中でもこの金山杉を使った金山大橋(きごころ橋)は、幅3メートル長さ58メートルの屋根付きの歩道橋で、周囲の自然と街並みに調和した造りとなっており、木の温もりを感じながら周囲を眺望することができます。 

きごころ橋

きごころ橋

 また、里山には樹齢およそ300年の大美輪(おおみのわ)の大杉があり、平均樹高49mの杉林に一歩足を踏み入れるとその迫力に圧倒されます。

大美輪の大杉

大美輪の大杉

林業の盛んな金山町に赴任して4ヶ月が過ぎようとしていますが、町の会議などに呼ばれることが多く国有林への関心も高いことが伺えます。官民一体とした取組みとして、山形県内一大きなカタクリの自生地を創ろうと、カタクリの花が自生する国有林を提供し、金山町と森の案内人会、当支署の三者間で「多様な活動の森」の協定を結び、三者が相互に協力してカタクリの花の保全に努めています。今はまだ小さい面積ですが毎年5月に「むらさきの里まつり」が開催され、木製の遊歩道を歩きながらカタクリの群生を鑑賞することができます。その奥には「ふれあいの森(ブナ林)」があり、整備された遊歩道や東屋があるので森林浴に最適です。

カタクリの里まつり

カタクリの里まつり

金山町は森に関するイベントも多く、第38回全国育樹祭会場跡地で行われた「森の感謝祭」に参加し、初めて枝打ち体験をしました。樹皮が裂けないように最初に枝の下側に切り込みを入れてから切断するよう教わりとても勉強になりました。

現在は、ナラ枯れの被害も落ち着き巡検や請負事業の監督が主な業務となっています。金山管内約7,000haの森林が100年先も緑豊かな資源となるように微力ながら日々の保全管理に励みたいと思います。

お問い合わせ先

山形森林管理署最上支署
〒999-5312
山形県最上郡真室川町大字新町字下荒川200-11
TEL:0233-62-2122
FAX:0233-62-2706

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