ホーム > 森林への招待状 > 森林官紹介! > 庄内森林管理署(平成27年5月)


ここから本文です。

 

庄内森林管理署

森林官紹介!(平成27年5月)「朝日連峰の麓から」

首席森林官(大鳥担当区)

北林   忍

 

朝日山系の雪解けも徐々に進み春の麗らかな気候となり、山々は小鳥の鳴き声や草木の芽生えで覆い茂る時季となってきました。今年度もいよいよ事業が始まり、本格的にスタートしたなと実感しているところです。

私の管轄する大鳥森林事務所は、庄内平野の南東(旧朝日村)に位置しており、庄内地方と村山地方を結ぶ主要国道112号線(通称:月山道)沿いの田麦俣地区から大鳥地区にかけての管轄面積約4万haを管理しています。管内はブナを主とする天然林及びスギ人工林からなっています。 

 残雪の中のブナ林

残雪の中のブナ林

森林事務所を中心に東側には、古くから信仰登山の地として崇められる主峰月山(1,984m )をはじめとする湯殿山(1,500m)・羽黒山(414m)を含む出羽三山があります。田麦俣地区にある「多層民家」は県の重要文化財にもなっており、明治時代から湯殿山神社への参拝客の宿場町として栄えた地区であり、合掌造りの建物は今では珍しく感銘させられます。 

 多層民家

田麦俣地区の多層民家

 また、南側には、月山から飯豊山に跨る一帯を希少な野生動植物が生息・生育していることから「朝日山地森林生態系保護地域」に設定され、約7万haの内、当森林事務所は約2万3千haを管理しています。

今となっては昔の話になりますが、昭和48年から週刊少年マガジンに連載された「釣りキチ三平」の漫画にも登場している伝説の巨大魚で名を世間に広めた「タキタロウ」が生息すると言われている大鳥池(水深約70m)が存在します。昨年、地元の大鳥地域づくり協議会が企画して、30年ぶりのタキタロウ生息調査が実施され、地元有志や県内外のファンが魚群探知機を持ち込んで調査したことが新聞やテレビで放送されました。また、大鳥池は標高が約1,000m近くの場所にあり、以東岳(標高1,771m)登山の経由地で林道終点の泡滝ダム登山口より約3時間で到着できます。大鳥池までの登山道は初級者向けコースであり、年間3千人を超える登山者が訪れることから、植物の保護や保安林の管理等、異常の有無を確認するために林野巡視を実施しています。以東岳山頂から眼下に映る池は、まさに神秘的な雰囲気を醸し出す要素があり、タキタロウの魚影に期待をしているところです。是非、興味のある方は、一度足を運んでみてはいかがでしょうか。 

 大鳥池

以東岳より望む大鳥池

さて、組織も平成25年度から一般会計となり、国有林に対する国民の関心が高まっているなと実感させられることが多々あります。特に外部との付き合いがあるイベント等に参加すると、地元の人達から「新聞報道等で国有林が一般会計になったことを知った」、「山の恵みである山菜やきのこで生計を担っているので、国有林がなければ生活が成り立たない」、「地元からの要望には今後も誠意を持って対応してほしい」等、様々な意見をいただくことが多くなりました。これからも国民の目線に立ち、地域に貢献できるよう職務を全うしていかなければならないと思っております。

お問い合わせ先

林野庁東北森林管理局 
庄内森林管理署
〒 997-0015
山形県鶴岡市末広町23-37
電話(0235)-22-3331
FAX(0235)-22-3333

森林管理局の案内

リンク集